ミュージアム巡り スポーツ バロン西

　展示コーナーを観賞していくと説明ボードに“バロン西”の文字
が目についた。
　西竹一（1901～45）、馬術競技選手で1932年開催の第10回
ロサンゼルス大会・大障害飛越で愛馬ウラヌス号を駆って金メダル
を獲得。男爵でもあったので“バロン西”の名は一躍、世界を駆け
めぐった。
　その後、バロン西陸軍中佐は太平洋戦争末期、硫黄島で米軍の投
降の呼びかけに応じず戦死。その１週間後に愛馬も病死する。展示
コーナーには金メダルと愛馬の蹄鉄も飾られていた。
　バロン西の馬さばきは米国映画「硫黄島からの手紙」（2006年、
監督：クリント・イーストウッド）のシーンでも登場しており、そ
の時の日本人キャストは伊原剛志だった。この映画、日本人が主人
公で全編日本語のアメリカ映画として制作されたのは初めてのこと
とか。
（新宿区霞ヶ丘町10-2　国立競技場内）