tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

今が見頃!初瀬ぼたん園 by 花のなかむら(桜井市初瀬)

2020年04月28日 | 観光にまつわるエトセトラ
花のなかむら(桜井市大字初瀬850−2)さんは、長谷寺参道でフラワーショップを営んでおられる。しかし今年は新型コロナ禍で長谷寺の「ぼたんまつり」が中止され、参道を訪れる人が激減している。お寺は参拝者が訪れないようにと、ボタンの花を切り落としているというから、これではボタンがかわいそうだ。
※写真はすべて、神野さん(花のなかむら専務)からいただいた



花のなかむらさんは「せっかく咲いたボタンの花を、そのままお店で枯れさせてはもったいない」と、半額セールを実施中である。私も、大きなつぼみの「鎌田藤」(紫色の花が咲く)を半額の2,000円(税込み)で買い求めてきた(2020.4.26訪問)。専務の神野(かみの)さん(社長の娘さん)が運営するFacebook(4/20付)には、



半額でボタンを販売!追加お知らせ
桜井市内配達無料(花代3000円より) 牡丹を宅配で送れます。参考までに近畿地方(同じ場所限定1~2鉢 宅配料2000円、3鉢 宅配料2500円、箱代・手数料サービス 詳しくは花のなかむらまでお問い合わせくださいませ(0744-47-7090)
更に社長がボランティアで造っているぼたん園は今週末からが見頃です!徒歩なら入園無料 車でも5/6までなら入園無料駐車料金いりません 是非お散歩に来てください



近鉄長谷寺駅から「花のなかむら」は徒歩約15分、駅から「初瀬ぼたん園」も徒歩約15分

上記にもお書きのように花のなかむらの社長さんはボランティアで「初瀬ぼたん園」を運営されている。「今が満開です!」と、神野さんからぼたん園およびその奥の「水辺の広場」の写真を送ってきてくださったので、以下にその一部を紹介する。なおボタンは中国西部原産だそうだ。『日本百科大全書』によると、



多数の園芸品種があり、花色は白、淡紅、朱紅、紫、暗紫紅、黄色などで、半八重から万重咲き、獅子(しし)咲き、二段咲きなどがある。カンボタン(寒牡丹)は、春にできたつぼみを取り除き、8月に葉を切り取り、第二のつぼみを発育させ、晩秋から冬に開花する花を観賞する。日本への渡来は明らかでないが、平安時代には栽培されたといわれる。


この看板に見覚えのある方は多いだろう、国道165号沿いにある


反対側から見たところ







鎌倉、室町時代には寺院や庭園などに広く植えられるようになった。江戸時代の元禄(げんろく)・宝永(ほうえい)年間(1688~1711)には花の観賞が盛んになり、『花壇地錦抄(じきんしょう)』(伊藤三之丞、1695)には、白牡丹の仲間179品種、紅牡丹の仲間160品種、筑前(ちくぜん)牡丹138品種を載せている。明治以後には、大阪府池田市付近で260品種もの苗が生産された。現在は新潟県と島根県が主産地である。





薬用 根の皮部を牡丹皮(ぼたんぴ)といい、漢方では消炎、浄血、鎮痛剤として虫垂炎、月経痛、月経不順、打撲症、腫(は)れ物などの治療に用いる。特有の強い臭(にお)いをもつが、これは配糖体ペオニフロリンなどを含有することによる。


ここから先が「水辺の広場」だ





文化史 ボタン、シャクヤクと並び称されるが、シャクヤクが『詩経』に記録があり、紀元前から知られていたわりには、ボタンの登場は遅く、『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』に薬としての記録があり、北斉(ほくせい)(550~577)のころには観賞用とされ、絵画にも描かれたと伝えられているが、栽培が広がったのは唐代になってからである。唐の舒元輿(じょげんよ)の『牡丹賦(ぼたんふ)』には、則天武后が宮中の上苑(じょうえん)にボタンの移植を命じたと述べられている。



長谷寺のボタンは有名だが、その由来について、ある伝説が残されている。「大和をかし話」によると、

「花の御寺」として名高い長谷寺。中でも牡丹はひときわ有名ですが、その伝来について鎌倉時代の書物『長谷寺霊験記』に、ある伝説が残されています。 五月の境内を美しく飾る牡丹の花は、遠い昔の遠い国の、ひとりの妃の願いがはじまりでした。



今より千年も昔の唐の国に、馬頭夫人(めずぶにん)という僖宗(きそう)皇帝の妃がいました。妃はたいそう優しい心を持つ方でしたが、馬頭という名前が示すように容姿はよろしくありませんでした。馬のように面長な顔立ちだったのです。





自分の容姿をいつも悩んでいた妃に、あるとき、穀城山(こくじょうざん)の索仙(さくせん)という仙人が、「大和の国は長谷寺の観音さまに立願するのがよろしかろう」と言いました。 妃はさっそく長谷寺の十一面観音さまに、美しくなりたいと祈願しました。するとどうでしょう。観音さまの霊験を受けた妃は、絶世の美女に変身を遂げることができました。





願いが叶った妃は観音さまに感謝し、その御礼として10種の宝物に牡丹を添えて長谷寺に献上しました。 それ以来、馬頭夫人が贈った牡丹は絶えることなく長谷寺を彩り続け、今では150種、7000株と広がって、東洋一と言われるほどの牡丹の寺となったのです。

こんなスゴいぼたん園と広場があるとは、初めて知った。皆さんも「三密」には十分注意してお訪ねください、お帰りにはぜひ「花のなかむら」で半額セール中のボタンの鉢植えをお買い求めください!


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