tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良県観光活性化ファンド、南都銀行などが立ち上げ!

2015年10月01日 | 観光にまつわるエトセトラ
昨日(9/30)、南都銀行は他社とコラボして「奈良県観光活性化ファンド」を立ち上げた。ねらいは《宿泊観光環境の整備、魅力ある地域資源を活用した観光活性化を図り、県内宿泊需要の喚起・観光消費額等の増大》をめざす、というものである。今朝の奈良新聞にも大きく掲載されている。同行のニュースリリースによると、

9月30日(水)「奈良県観光活性化ファンド」を設立

南都銀行(頭取 橋本 隆史)は、本日9月30日(水)、グループ会社の南都ディーシー
カード株式会社(取締役社長 澤村 清秀)とともに、株式会社地域経済活性化支援機構(代表取締役 瀬谷 俊雄氏)、株式会社日本政策投資銀行(代表取締役 柳 正憲氏)および株式会社リサ・パートナーズ(代表取締役 田中 敏明氏)と協働して、「奈良県観光活性化投資事業有限責任組合(奈良県観光活性化ファンド)」を設立しました。本ファンドの概要等は、以下のとおりです。


1.「奈良県観光活性化ファンド」の概要
名称:奈良県観光活性化投資事業有限責任組合
ファンド総額:1,000 百万円
設立日:平成27年9月30日
組合員構成:株式会社 南都銀行、南都ディーシーカード 株式会社、観光活性化マザーファンド投資事業有限責任組合、株式会社RD観光ソリューションズ
存続期間:6.5 年(平成27年10月 ~ 34年3月)
業務運営者:南都ディーシーカード株式会社、株式会社RD観光ソリューション


奈良テレビの取材に応える南都銀行の萩原常務

2.設立の目的
奈良県は、全国有数の歴史的文化遺産の宝庫であり、観光産業は地域の主たる産業として、地域経済に深く関連しています。しかしながら、国内外から多くの観光客が来訪しているにもかかわらず、宿泊観光客数は伸び悩んでいる状況にあります。こうした状況を改善するため、当行は、本ファンドを通じて、必要な資金の供給、ノウハウ等専門的スキルの活用等を行うことで、宿泊観光環境の整備、魅力ある地域資源を活用した観光活性化を図り、県内宿泊需要の喚起・観光消費額等の増大等を目指してまいります。


会見の中では「ならまちの古民家の(宿泊施設への)リノベーションに取り組む先などに投資したい」「南部では宿泊施設だけでなく、多様な観光業者を投資対象に考えている」という話が出ていた。奈良新聞には、萩原常務の「必要な資金の供給や、専門的スキルを活用することで、県内宿泊需要の喚起、観光消費の増大を図りたい」、澤村社長の「地域の観光活性化に役立つように頑張っていきたい」というコメントが紹介されている。

ファンドに関わる南都銀行関係者。向かって左から公務・地域
活力創造部の中南部長、萩原常務、南都DCカードの澤村社長

会見では、新井貴氏(リサ・パートナーズ取締役)が奈良県観光に関する詳しい資料を公表された。観光庁の統計に基づくもので、これまでの県発表とは数字が大きく違うので、頭に入れておいてほしい。

奈良県観光客入込客数(観光庁「観光入込客統計」)
2011年 1,838万人、2012年 1,870万人、2013年 1,843万人

奈良県宿泊率推移(観光庁「宿泊旅行統計調査」 宿泊率=宿泊者数÷観光入込客数)
2011年 7.3%(宿泊者数=135万人)、2012年 9.0%(169万人)、2013年 8.5%(156万人)

奈良県宿泊施設稼働率推移(観光庁「宿泊旅行統計調査」)
2012年 22.1%、2013年 24.6%、2014年 24.1%


宿泊者数が少ないだけでなく、宿泊施設の稼働率も少ないのだ、よく「宿泊施設が少ないから泊まってくれない。だから、宿泊施設を増やせば泊まってくれる」と短絡的に考える人がいるが、そうではないのだ。真にお客さまが泊まりたくなるような宿泊施設を作り、きちんと宿泊客誘致をしなければ、この状況は打破できないのである。

今回の「奈良県観光活性化ファンド」を起爆剤にして、奈良県にたくさんの宿泊客を誘致してほしいと願っている。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 麺屋NOROMA(奈良市南京終町... | トップ | 古事記のまつり&日本書紀を... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
良い企画だが! (若林梅香)
2017-10-01 09:32:33
古民家再生の救済になればと設立を喜んでいますがしょせん行政や、個人の場合はしっかりとした担保がなければ取り組まないのではと懸念しています
わたしも長年の夢であった個人で取り組み、利潤が生みにくい社会貢献型の古民家再生、講義施設、などの相談をもう1年近く投げかけているけど、真剣に食いついてくれる気配は見られません
儲けが見える活動は誰でもできますし、それに対する支援はこれまでもたくさんしてこられている、行政がらみであれば、我々民間ではとても手を出してもらえないような企画にも資金援助をしておられ、弱者の民間を圧迫しているのにも気付いてほしいですね
地域は民間が動いて活性し、借りた資金を返済し、納税が出来る企業に成長していくのが健全な社会仕組みで、地元畝傍支店はそんな趣旨を応援するために創業したと解釈しています
こんな精神をもう少し取り戻して頂き、社会貢献の方向性の再確認もこの際期待したいです

新事業がその点に気づいて活動されることを期待しています
返信する
ソリューション (tetsuda)
2017-10-01 11:57:14
今井町町並み保存会の若林会長、コメント有り難うございました。

> 利潤が生みにくい社会貢献型の古民家再生、講義施設、などの相談をもう
> 1年近く投げかけているけど、真剣に食いついてくれる気配は見られません

このファンドが、お書きの施設に当てはまるかどうかは別にしても、何らかのソリューション(課題解決)を提案させていただくのも、大切な仕事だと思います。関係者には、ご意思を伝えておきます。
返信する

コメントを投稿

観光にまつわるエトセトラ」カテゴリの最新記事