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イトーヨーカドー奈良店が閉店(2017年9月10日予定)/跡地に観光型施設!

2017年03月08日 | 奈良にこだわる
今朝の奈良新聞(3/8付)を目にして驚いた。1面トップの見出しは「奈良店を閉店へ ヨーカドー 跡地に観光型施設 物販や忍者屋敷 来春開業目指す」。毎日新聞奈良版も「イトーヨーカドー閉店へ 今秋 開発会社が事業引き継ぎ」。詳しい情報が都市商業研究所のHPに出ていた。引用すると、
※トップ写真は奈良市・仲川市長のブログから拝借

奈良市新大宮駅近くのショッピングセンター「イトーヨーカドー奈良店」が、2017年9月10日に閉店する。イトーヨーカドー奈良店は郊外型百貨店「奈良そごう」として1989年10月2日に開店。長屋王(684~729年)の邸宅跡への出店であった。

奈良そごうはそごうの民事再生法申請に伴い2000年12月31日に閉店。その後、2年半の空き店舗を経て、イトーヨーカドー奈良店として2003年7月10日に営業再開した。売場面積は35,000㎡で、建物は三井住友信託銀行が所有している。

5階には川が流れていた跡が、7階には回転展望レストラン跡が残るなど、そごうが建築した非常に豪華な内装が特徴的ながら、近年は競争の激化から専門店部分に空き店舗が目立つ状態となっており、イトーヨーカドーの店舗整理の一環から閉店が決まったものと思われる。

館内は非常に広く余裕のある造りのため、展示会や音楽ライブなど多くのイベントが開催されており、近年は奈良市のローカルアイドル「Le Siana」(ルシャナ)が本拠地の1つとしていることでも知られていた。奈良市長によると、イトーヨーカドー奈良店跡は複合商業施設として再活用されることが決まっているという。

2017年9月の閉店後は商業施設コンサルタントの「やまき」(東京都港区)の手で、観光客と地元客の双方をターゲットに据えた新たなショッピングセンター「NARA HEIJO PLAZA」(仮称)として2018年春の全面リニューアルオープンを目指し改装工事が進められる。「やまき」は、旧奈良そごうの改装、また、イトーヨーカドー奈良店への改装にも関わった実績があるという。


また産経ニュースには《やまきは複合商業施設に食料品店のほか、スポーツ施設や簡易宿泊施設も整備する予定で、「売り上げ目標は現状の倍の年間150億円、来場客2千万人」としている。セブン&アイは27年10月、業績不振を理由に全国の約40店を32年度までに閉店する方針を発表。奈良店も「これまで通りの営業存続が難しい」(担当者)と判断され、閉店を余儀なくされた》。

奈良新聞には《食料品などの物販だけでなく、金魚のアクアリウム(飼育設備)や忍者屋敷、芝居小屋などを設けて国内外に情報を発信する方針で、7階の展望フロアにはカプセルホテルホテルや結婚式場、レストランの開設なども検討している》とある。

奈良市の仲川市長はご自身のブログに《イトーヨーカドー奈良店が9月10日で閉店。新たに複合商業施設の再生で実績のある事業者が継承する事になりました。来春にはリニューアルオープンの予定。奈良市の基幹商業施設として店舗や雇用が維持されるだけでなく、中身も全面的に変わります。最上階の展望室も活用されるようです》としている。

長屋王邸宅跡の遺構を破壊して建てられた「奈良そごう」の民事再生法申請、そして後継のイトーヨーカドーの撤退と、不幸な事態が続いている。現地からは平城宮跡も近い。「忍者屋敷」は外国人観光客に人気だし、「芝居小屋」はファミリー層を開拓できる。奈良には今までなかった「観光型施設」として、今後の展開を期待したい。
コメント (14)
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