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コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

倭文(しとり)神社/ 二上山麓 職業の神さま(毎日新聞「ディスカバー!奈良」第8回)

2017年03月05日 | ディスカバー!奈良(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」が、毎日新聞奈良版に毎週木曜日に連載している「ディスカバー!奈良」。先週(3/2付)掲載されたのは「葛木倭文座天羽雷命(かつらきしとりにいますあめのはいかづちのみこと)神社/二上山3殿 職業の神」、執筆されたのは同会会員の田原敏明さんである。
※トップ写真は、葛城倭文座天羽命神社(倭文神社)。拝殿への階段横に二宮金次郎像がある

この長い名前の神社は、別名「倭文(しとり)神社」。天照大神の衣を織った「天羽雷命(あめのはいかづちのみこと)」がご祭神である。牛が登場する「おんだ祭り」(御田植祭 毎年4月)で知られる。葛城市のHPによると、

4月15日、葛城市加守の葛木倭文坐天羽雷命神社で、恒例の御田植祭が行われました。3月上旬並の花冷えとなったうえ、朝からあいにくの小雨でしたが、たくさんの氏子が見守るなか、五穀豊穣の祈願祭が古式にのっとり行われました。

午後2時、氏子総代らと小学生4人が着座する拝殿において、神主による祝詞奏上、玉串奉奠(たまぐしほうてん)があり、その後、お田植え神事にうつります。白装束をまとった子ども達は、小学5、6年の男子生徒。彼らが祭りの主役ともいえる牛を演じると聞いてびっくり。市内の神社のおんだ祭りではほかに類を見ません。事前のリハーサルは1度きりだそうですが、子ども達はとても張り切って参加している様子です。

午後2時30分ごろから、神田での所作が順次とり行われます。言うことをきかない牛が叱られ、「モオーッ」と啼く声もかわいらしく、見物人の笑いを誘います。やがて、牛がおかしな仕草を見せ始めると、めでたい出産の場面へとうつります。

牛が子どもを生むという所作は奈良県下でもめずらしいそうですが、摂社である掃守(かもり)神社が産婆の神さまであることにちなんだものでしょうか。厳粛な神事の合間にも氏子さんたちが次々と参拝し、古式ゆかしい神社が、地元の人々から大変慕われている様子を垣間見ることができました。



※この写真はブログ「奈良大和路~悠~遊~」から拝借

ここには3殿が並んでいる。それは、
①倭文(しとり)神社(葛木倭文座天羽雷命神社)=織物の神、機織りの神
②加守(かもり)神社(掃守神社)=産婆の神、産育の祖
③二上神社=文と武の神
である。以上の予備知識を頭に入れてから、今回の記事をお読みいただきたい。

あふれる希望に一抹の不安。多くの若者が社会へ巣立つ季節。あなたの選んだ道は何ですか? 服飾関係? 医療? 教職? 二上山のふもとに葛木倭文座天羽雷命(かつらきしとりにいますあめのはいかづちのみこと)神社(葛城市加守)があります。観光マップは、所在地名より相殿の加守神社を紹介しています。倭文神社は、天照大神の御衣を織った天羽雷命をまっています。

加守神社は、神武天皇の父の鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)の生誕時に海辺の産室に群がる蟹(かに 胎便)を掃き清めた天忍人命(あめのおしひとのみこと)を産育の祖としてまつり、掃守神社とも呼ばれています。

文と武の神、大國御魂神(おおくにのみたまのかみ)と豊布都霊神(とよふつのみたまのかみ)をまつる二上神社も並んでいます。これら3殿の祭神は、各職種の神として崇敬されています。

新しい人生の門出に、職業人としての決意を誓い、お祈りしましょう。拝殿への階段横に二宮金次郎像があります。「日本の将来」を背負って進むあなたを応援してくれるでしょう。

メモ 近鉄二上神社口駅から二上山雄岳の方向へ徒歩約10分【奈良まほろばソムリエの会 田原敏明】




コメント (3)
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