「手造りハム・ソーセージ工房 ばあく」は、金剛山麓(五條市小和町579)にある。こちらの素晴らしい商品を全国に広めていただこうと、9/7(月)、東京からのお客様をこちらに案内させていただいた。
「ばあく」のことは奈良の食文化研究会の『出会い 大和の味』(奈良新聞社刊 1890円)に詳しい。《豚の飼育25年、ハム、ソーセージづくり20年の「ばあく」の泉澤ちゑ子(いずさわ・ちえこ)さんにお話を聞く》。同研究会専務理事の木村隆志氏がこの文章を奈良新聞に発表されたのは3年前のことなので、豚は28年、ハム・ソーセージは23年ということになる。《子供の頃に食べた豚肉は、甘くて香ばしかった。脂が多かったけどプリッとしてとろけるようでおいしかった。あんな豚肉をつくってみたいとの思いで始めたのが、豚の飼育の原点である》。
http://nara-shokubunka.jp/yamato/18-02.html
《生産した豚を豚肉に処理してもらった時に自家消費ではどうしても余って困った。そこで地元の方やPTAの方などへ買い支えで協力してもらったのが“ばあく”前身の始まり。しかし当時、肉をスライスする道具がなくブロックで提供したが、ブロック肉だけでは使い勝手が分からず、冷凍庫にゴロゴロしているだけで「もういらんわ」と利用が低下した。それをきっかけにソーセージやハムづくりにチャレンジ。加工肉製造の少しの知識はあったけど最初は遊びの感覚でつくり始める。添加物は使わず塩だけで試行錯誤の繰り返しでなんとか商品にこぎつけた。これが少しずつ地域に知れるところとなり、分けて欲しいという声が広がり始めたのである》。
17人から出資者を募り、60人の顧客を開拓したが、最初は試行錯誤だったようだ。「味が落ちた」という声を受けて調べてみると、餌に3%配合している国内産小麦のヌカ(ふすま)の品質劣化だった、ということもあったそうだ。
《現状、多くの畜産農家は大型の豚で早く太らせ、早く出荷させる経済性優先の傾向にある。“ばあく”の豚は“ばあく”用に育て、少し脂身を多くして味本意のこだわり。この脂身はプリッとした蕩ける甘さ、それでいてヘルシーで本当に美味しい。味の良い“ばあく”の豚肉も市場の基準ではランク外になっている。しかし昨年からやっと“ばあく”の豚肉の味をわかっていただき、上ランクの価格で売れるようになってきている。「20年養豚を初めてやっとです。」と泉澤さんは顔をほころばせる》。
《現在の“ばあく”の豚は大ヨークシャ、ランドレース、デユロップなど(白豚)に中型バアクシャ(黒豚)をかけ合わせた豚(茶系豚)である。多くの豚の生産者は大型の大ヨークシャを飼育しているという。これは背中のロースの部分が多く取れるので経済効果が高くなる。“ばあく”の豚は中型で肉の歩留まりからは不利であるが、この種の肉はもち豚といって繊維がこまかく、粘りがあって、おいしいからこだわるのである》。
ハム・ソーセージも試行錯誤の末、現在の形になった。《すね肉をベースにウデ、モモ肉を加え塩に2週間漬け込んで熟成させることで安定した食感が得られることを発見。仕上げに燻煙での香りと色づけは、ソーセージで1時間、ハムは8時間、ベーコンでは10時間の燻製。これで2週間の賞味期限を保持。かなり四苦八苦して現在の安定した味になったという。味はやっぱり素材のよさ、食べたあとに残るのは素材である。豚肉、食塩、香辛料だけで添加物一切なしでつくったお母さんの手作りハム・ソーセージ、皆さんに是非食べていただきたい味である》。
この日はハムとソーセージを試食させていただいたが、豚本来の旨みが濃く、ジーンとくるような美味しさである。泉澤さんの一押しはベーコンだそうなので、次回は、ぜひこちらを買い求めることにしたい。これら商品は、直接電話注文して送ってもらうことができるし、「すみれ家」のHPから買うこともできる。
http://www.sunday-brunch.com/shopbrand/017/X/
ばあくの「ゲストハウス」では、食事がいただける(すべて要予約)。メニューはばあく会席2100円、ピクニック弁当1575円、ばあくコース3150円など(以前ここで黒米のキーマカレーをいただき、とても美味しかったのだが、このメニューはもうなくなっていた、残念)。
ばあくは、山麓線(県道30号線)から細い道を上がったところにある(交差点のところに看板があるが、素通りしないようご注意)。
※写真入りの地図はこちら
http://www.syokuran.com/kairoufo/mapfo/mbaaku.html
※Googleマップ
http://www.e-shops.jp/local/lsh/an/29/5957548.html
ばあくのHPには《農業は『人の命』を支える大切な仕事(食料を生産する)だと自負しています。そのために小規模ですが、「食べ物リサイクル」「環境リサイクル」で、人に優しい・地球に優しい農業を続けています》とある。このような生産者の気持ちが伝わってくる美味しい豚肉である。ぜひお試しいただきたい。
http://baaku.okoshi-yasu.net/
「ばあく」のことは奈良の食文化研究会の『出会い 大和の味』(奈良新聞社刊 1890円)に詳しい。《豚の飼育25年、ハム、ソーセージづくり20年の「ばあく」の泉澤ちゑ子(いずさわ・ちえこ)さんにお話を聞く》。同研究会専務理事の木村隆志氏がこの文章を奈良新聞に発表されたのは3年前のことなので、豚は28年、ハム・ソーセージは23年ということになる。《子供の頃に食べた豚肉は、甘くて香ばしかった。脂が多かったけどプリッとしてとろけるようでおいしかった。あんな豚肉をつくってみたいとの思いで始めたのが、豚の飼育の原点である》。
http://nara-shokubunka.jp/yamato/18-02.html
《生産した豚を豚肉に処理してもらった時に自家消費ではどうしても余って困った。そこで地元の方やPTAの方などへ買い支えで協力してもらったのが“ばあく”前身の始まり。しかし当時、肉をスライスする道具がなくブロックで提供したが、ブロック肉だけでは使い勝手が分からず、冷凍庫にゴロゴロしているだけで「もういらんわ」と利用が低下した。それをきっかけにソーセージやハムづくりにチャレンジ。加工肉製造の少しの知識はあったけど最初は遊びの感覚でつくり始める。添加物は使わず塩だけで試行錯誤の繰り返しでなんとか商品にこぎつけた。これが少しずつ地域に知れるところとなり、分けて欲しいという声が広がり始めたのである》。
17人から出資者を募り、60人の顧客を開拓したが、最初は試行錯誤だったようだ。「味が落ちた」という声を受けて調べてみると、餌に3%配合している国内産小麦のヌカ(ふすま)の品質劣化だった、ということもあったそうだ。
《現状、多くの畜産農家は大型の豚で早く太らせ、早く出荷させる経済性優先の傾向にある。“ばあく”の豚は“ばあく”用に育て、少し脂身を多くして味本意のこだわり。この脂身はプリッとした蕩ける甘さ、それでいてヘルシーで本当に美味しい。味の良い“ばあく”の豚肉も市場の基準ではランク外になっている。しかし昨年からやっと“ばあく”の豚肉の味をわかっていただき、上ランクの価格で売れるようになってきている。「20年養豚を初めてやっとです。」と泉澤さんは顔をほころばせる》。
《現在の“ばあく”の豚は大ヨークシャ、ランドレース、デユロップなど(白豚)に中型バアクシャ(黒豚)をかけ合わせた豚(茶系豚)である。多くの豚の生産者は大型の大ヨークシャを飼育しているという。これは背中のロースの部分が多く取れるので経済効果が高くなる。“ばあく”の豚は中型で肉の歩留まりからは不利であるが、この種の肉はもち豚といって繊維がこまかく、粘りがあって、おいしいからこだわるのである》。
ハム・ソーセージも試行錯誤の末、現在の形になった。《すね肉をベースにウデ、モモ肉を加え塩に2週間漬け込んで熟成させることで安定した食感が得られることを発見。仕上げに燻煙での香りと色づけは、ソーセージで1時間、ハムは8時間、ベーコンでは10時間の燻製。これで2週間の賞味期限を保持。かなり四苦八苦して現在の安定した味になったという。味はやっぱり素材のよさ、食べたあとに残るのは素材である。豚肉、食塩、香辛料だけで添加物一切なしでつくったお母さんの手作りハム・ソーセージ、皆さんに是非食べていただきたい味である》。
この日はハムとソーセージを試食させていただいたが、豚本来の旨みが濃く、ジーンとくるような美味しさである。泉澤さんの一押しはベーコンだそうなので、次回は、ぜひこちらを買い求めることにしたい。これら商品は、直接電話注文して送ってもらうことができるし、「すみれ家」のHPから買うこともできる。
http://www.sunday-brunch.com/shopbrand/017/X/
ばあくの「ゲストハウス」では、食事がいただける(すべて要予約)。メニューはばあく会席2100円、ピクニック弁当1575円、ばあくコース3150円など(以前ここで黒米のキーマカレーをいただき、とても美味しかったのだが、このメニューはもうなくなっていた、残念)。
ばあくは、山麓線(県道30号線)から細い道を上がったところにある(交差点のところに看板があるが、素通りしないようご注意)。
※写真入りの地図はこちら
http://www.syokuran.com/kairoufo/mapfo/mbaaku.html
※Googleマップ
http://www.e-shops.jp/local/lsh/an/29/5957548.html
ばあくのHPには《農業は『人の命』を支える大切な仕事(食料を生産する)だと自負しています。そのために小規模ですが、「食べ物リサイクル」「環境リサイクル」で、人に優しい・地球に優しい農業を続けています》とある。このような生産者の気持ちが伝わってくる美味しい豚肉である。ぜひお試しいただきたい。
http://baaku.okoshi-yasu.net/