tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

盛会裡に終了!「第15回 けいはんな市民雑学大学」

2009年07月26日 | 奈良にこだわる
おかげさまで昨日(7/25)、「奈良にうまいものあり」をテーマとした「第15回 けいはんな市民雑学大学」(講師=私)が盛会裡に終了した。会場の奈良マーチャントシードセンターには、45人もの方にお越しいただいた。


司会・進行役の藤田忍さん(大阪市立大学大学院教授)

前回(第14回)の上田賀代子さんのピアノコンサート(約330人)を例外として、通常は20~30人程度の出席者だとお聞きしていたので、今回、こんなにたくさんの人に来ていただき、感謝・感激である。


挨拶される「けいはんな市民雑学大学」学長の西村一朗さん
(平安女学院大学教授・奈良女子大学名誉教授)

参加者の顔ぶれは、雑学大学の常連さんや「SNSけいはんな」のフレンド(メンバー)のほか、当ブログの読者や「古社寺を歩こう会」の参加者、7/5のテレビ番組『発見!人間力』で興味を持たれた方、会社の先輩・同僚など、いろんなところから、いろんな年齢層の方に来ていただいた。



私はいつものようにPowerPointを使い、レジメに沿って話を進めた。内容をざっと紹介すると

1.「奈良のうまいもの」発掘
 県農林部の「奈良のうまいもの」づくりのこと、大和野菜・奈良発祥の食べ物の話など。

2.情報発信が不足
 奈良には美味しい食材や美味しい料理が多いのに、あまり知られていない。「京野菜」をインターネットで検索すると約73万件のヒットがあるが、そのルーツである「大和野菜」はわずか7千件しかヒットしない(百分の一)。大和肉鶏(やまとにくどり)、大和牛(やまとうし)、ヤマトポーク、やまとなでしこ卵(らん)なども、もっと知られて良い。



3.奈良で美味しいものをたべるために
 奈良は人口当たりの飲食店の数が少ないので、あらかじめ調べてから食べに行ってほしい(美味しい店に限って分かりにくい場所にある)。口コミや個人ブログの記事が参考になる。



4.グルメスポット紹介
 奈良で最良のグルメサイトは『奈良グルメ図鑑』。あと当ブログの「グルメガイド」に分類した記事も参考に。刊行物では『美味しい奈良』(壱・弐)、『奈良麺通 88選』(いずれも読売奈良ライフ刊)が信頼できる。
※奈良グルメ図鑑
http://www.eonet.ne.jp/~nara-gourmet/



参加者が飽きないように、話の途中で12分間、『発見!人間力』の前半部分を上映し、質問の時間もたっぷり取った(講演14:00~15:20 質問15:20~15:40)。たいていの質問にはすらすらと答えられたが「家族で行く美味しい寿司屋と焼肉屋を教えてほしい」との質問には「あまりこの手の店には行きませんので…」と自信のない答しかできなかった。あとで、富雄の「鮨田(すしでん)」を教えてあげれば良かったと後悔した。気軽に入れて、とても美味しいお寿司屋さんである。焼肉は「牛角」のようなチェーン店のほかは「璃衛」(0742-34-0974)あたりだろうか。



「美味しいお魚の店は」との質問には「蛙のへそ」と、とてもリーズナブルな店として「山口水産」を紹介したが、あとで杉ヶ町の「はらぺ子」(0742-26-8131)と新大宮の「千日前 三九(さんきゅう)」(0742-35-7559)のことを思い出した。

※講演の模様を報じる奈良テレビニュース(けいはんな市民雑学大学)





講演会のあと、希望者(約40人)と一緒にならまちを歩いた。奈良町情報館・酒楽(しゃらく)・旬彩ひより→元興寺(極楽坊)→古本 酒仙堂→ならまち知路留(ちろる)→御霊神社→元興寺塔跡・「鹿男あをによし」のロケ地→吉田蚊帳→菊岡漢方薬→吟松ならまち店・奈良町資料館→庚申堂・暖暖(のんのん)・豆腐庵こんどう→カフェ由庵(ゆうあん)→みよし→つる由(よし)→江戸川ならまち店、とならまちの見どころと美味しい店の前を約40分で回った。先週下見をしておいたので、時間は予定通りだった。


上記8点の写真はN先輩の撮影、有り難うございました

16:30からは、江戸川ならまち店で希望者(33名)による懇親会。無理を言って飲み放題付き3千円というお値段で、大和野菜の前菜、大和肉鶏の照焼きやエビと野菜の天ぷら、だし茶漬け、葛餅などをいただいた。懇親会の席では、全員に自己紹介をお願いした。ドイツからたまたま里帰りされた方がおられ、ドイツ留学経験のある上田さんと話が弾んでいた。





懇親会には「春鹿」の今西清兵衛商店さんから、日本酒(一升瓶2本)の差し入れをいただいた。「春鹿 新純米酒」といって、奈良市内の篤農家(巽さん、武村さん)が低農薬で特別栽培されたヒノヒカリを100%使用し、米麹4段仕込み製法(通常は3段仕込み)で作られたお酒だそうだ。



冷酒でいただいたが、吟醸香があり、とても美味しいお酒だ。「清酒発祥の地は奈良」という話をしたばかりだったので、良いタイミングだった。早速、西村学長が「春鹿は“春しか”飲めない酒ではありません。夏は懐(なつ)かしく飲めます。秋の夜長を飽き(あき)ずに飲めます。冬にこたつで飲んでいると富裕(ふゆう)な気分になりますよ」と、新作の長いネタを披露されていた。

なお春鹿といえば「奈良の八重桜」だ。ナラノヤエザクラ(奈良県の花)から分離した酵母で造られた清酒である。甘くフルーティで、カクテルのベースなどにしていただく。当日はこのお酒のことを説明する時間がなかったので、以下にブログ記事を添付しておく。ご存じでない方は、ぜひお読みいただきたい
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/bff55664e9bb2b70e2f8c06b46c4e58e


大和肉鶏の照焼き(しまった!撮影前に2切れほど食べてしまった)





18:30に懇親会がお開きになり、帰ろうとすると、幹事さんたちに二次会に誘われた。良い店を教えてほしいとのことだったので、江戸川から歩いて3分の「旬彩 ひより」にお連れした。運よく個室が空いていた。



ここで、ワタリガニのから揚げや自家製ポテトチップス、名物の蒸野菜などをいただいた。もう満腹だ。そのうち藤田さんが「奈良に泊まってもらおうと思ったら、夜の魅力を作らないといけませんね」と言い出した。私は「奈良に、そういうものは必要ありません。奈良は静かな夜が一番です。その分、朝早く起きて奈良公園を散歩していただきたいのです」と申し上げた。





これは私が思いつきで申し上げたのではない。以前行われた(財)南都経済センターのアンケート調査でも、奈良の「夜の楽しみ」を求める声は、驚くほど少数だったのだ。

ちょうど散会の時間だったので、私は「では、これから『静かな奈良の夜』を案内しましょう」と申し上げ、皆を連れてお店を出た。店の前を通る道は「上つ道(かみつみち)」といって、奈良から飛鳥を経て伊勢に通じる古代の道なのだ(上つ道、中つ道、下つ道という3本の「古代計画直線道路」があった)。


朝の奈良公園(06.6.27撮影)

魚佐旅館の前の率川(いさがわ)には石仏を載せた石の船があり、猿沢池からはライトアップされた興福寺五重塔が見渡せる。「どうですか」と言ってベンチを見ると、五重塔が見える一番良い場所に、西村氏がすでに座って池と塔を眺めていた。これは1本取られた。

それにしても、楽しい会だった。とりわけ、急ぎ足で回ったのに「ならまちって、本当に良いところですね」「ぜひ、また来ます」と何人もの方からおっしゃっていただいたのは、とても有り難かった。

次回の雑学大学は、8/29(土)、鳥村豊氏((株)イオンリテール高の原SCモールマネージャ)の「商業を通じて地域社会に奉仕する」なので、ぜひお楽しみに。

※トップ写真は、私の話の中に出てきたそば屋さん「吟松ならまち店」の天丼セット1200円(08.6.11撮影)。ちょうど奈良町資料館(=元興寺本堂跡地)の向かいにあり、観光のついでに立ち寄れる。そばも良いが、天丼が美味しい。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/5f6ed050888e8a0508c6ae0cc76e2214
コメント (16)
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