金曜日(7/3)の毎日新聞夕刊に、こんな見出しの記事が載っていた。「阪神なんば線:開通3カ月 快走支える、日帰り奈良の旅 近鉄、増収予想を2倍に修正」。
http://mainichi.jp/kansai/news/20090703ddf041020014000c.html
《近鉄はなんば線による今年度の増収について、開業直後に5億5000万円と見積もっていたのを、10億円と約2倍に上方修正した。近鉄秘書広報部は「相互直通の利用者数も含め、新線効果は予想より大きい」と分析する》。
近鉄奈良駅で出発を待つ三宮行き快速急行(トップ写真とも。7/6撮影)
一方、《阪神によると、なんば線の利用者数は1日平均5万4000人。想定より1万3000人少ない数字にとどまっている。しかし、同線の運輸収入は今のところ1カ月あたり約3億円といい、このまま推移すれば、今年度の運輸収入目標(30億円)は突破しそう》《人気を集めているのが、奈良観光向けの電車・バス乗り放題券「奈良・斑鳩(いかるが)1dayチケット」。最寄りの私鉄・地下鉄から、奈良・斑鳩方面への近鉄電車、奈良交通バスが1日乗り放題になり、私鉄各社などが販売している》。
近鉄奈良駅(撮影日は4/6、以下同じ)
これは朗報だ。私の実感としても、阪神なんば線の開通以降、奈良を訪れる人は目に見えて増えている。神戸に住み奈良で勤務する、ある大学の先生によると「三宮で座席は半分埋まり、尼崎で満席になる。難波でもあまり降りず、乗客はそのまま奈良方面に向かう」という。
ならまちの「奄美鶏飯(けいはん)食堂 HABUS(ハブス)」も、なんば線の開業以来、尼崎や神戸に住む奄美大島出身の方が、こぞってお店を訪れるようになったそうだ。「島の料理が味わえる」と、口コミで評判になったようである。
※奄美鶏飯食堂「HABUS」(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/7a384f2a76998eb078497144a5c7fa6c
私が昼間に阪神間へ出張した日(4/6)も、快速三宮行きで、難波駅で降りる人は半分くらいで、残り半分はそのまま尼崎・三宮方面に向かった。帰りには、久々に南京町で本格中華を味わった。尼崎にもグルメスポットは多くて、とても楽しい。
※阪神なんば線で「南京町」へ(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/952f776eb31169277da50df559d7208b
※鳥光(とりみつ)阪神尼崎店(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/ed5e2046a2b610688b2fd4e69ad17808
「週刊東洋経済」(7/4号)は、「鉄道」進化論という特集を組んでいた。そこでも《4月の降車客数(定期外)は奈良駅で1割増、同じく大阪難波駅も2割増(ともに前年同月比)。「阪神圏からの顧客が増えているようです」と近鉄・鉄道事業本部の槇山雅史部長は説明する》《地元ホテルが兵庫県民を対象に超特価宿泊プランを用意するなど、地域挙げての観光客誘致活動が奏功したと見てよい》とあった。
尼崎(国道2号線沿線)
《奈良と神戸はこれまで、同じ関西圏にありながら、「心理的に距離がある」とされてきた。両地域ともに観光資源を有しながら、直通する鉄道がなかったために相互の行き来が不便極まりなかった。阪神なんば線はそれを補った形となり、実際に開通後は三宮と奈良を往来する顧客が増えているようだ》。
阪神なんば線開通で、神戸・伊勢間も楽々日帰り圏になった。近鉄は「お伊勢さんきっぷ」も発売した(使用期間は6月中)。《阪神三宮駅から伊勢神宮(外宮・内宮)まで往復した場合、通常7,680円のところ、このきっぷは5,000円(こども2,500円)と大変お得なうえ、おかげ座(おかげ横丁内)や志摩スペイン村など伊勢志摩の主要な観光施設が割引でご利用いただけるほか、ホテル志摩スペイン村、賢島宝生苑、ホテル近鉄 アクアヴィラ 伊勢志摩にご宿泊の場合は、500円分(こどもは250円分)の館内利用券を進呈するなど多くの特典が付いています》(近鉄のニュースリリース)というスグレモノだ。
http://www.kintetsu.jp/news/files/090514oise.pdf
阪神三宮駅
一方山陽電鉄は、海のない奈良県の住民に須磨海水浴場などをPRするため、近鉄奈良線の主要駅13駅で観光キャンペーンを展開中である。何しろ奈良県民は、車窓などから海を見つけると、いちいち「あっ、海や!」と言って大喜びするくらい海が好きなのだ。この夏には、近鉄→阪神→山陽電鉄と乗り継いで、多くの県民が瀬戸内の海に押し寄せるに違いない。明石も姫路も、とても近くなった。
※須磨海水浴場(神戸市須磨区のホームページより拝借)
対照的な観光地であるミナト神戸と古都・奈良。線路がつながったことで「心理的な距離」が縮まり、互いに交流人口が増えるという「Win-Win(ウィン・ウィン)」の関係は、予想以上に波及効果が大きいようだ。
神戸・尼崎の皆さん、この夏はぜひ「なら燈花会」へ。奈良の皆さん、この夏は須磨海岸で泳ごう、南京町の中華も明石焼きも、とても美味しいよ!
http://mainichi.jp/kansai/news/20090703ddf041020014000c.html
《近鉄はなんば線による今年度の増収について、開業直後に5億5000万円と見積もっていたのを、10億円と約2倍に上方修正した。近鉄秘書広報部は「相互直通の利用者数も含め、新線効果は予想より大きい」と分析する》。
近鉄奈良駅で出発を待つ三宮行き快速急行(トップ写真とも。7/6撮影)
一方、《阪神によると、なんば線の利用者数は1日平均5万4000人。想定より1万3000人少ない数字にとどまっている。しかし、同線の運輸収入は今のところ1カ月あたり約3億円といい、このまま推移すれば、今年度の運輸収入目標(30億円)は突破しそう》《人気を集めているのが、奈良観光向けの電車・バス乗り放題券「奈良・斑鳩(いかるが)1dayチケット」。最寄りの私鉄・地下鉄から、奈良・斑鳩方面への近鉄電車、奈良交通バスが1日乗り放題になり、私鉄各社などが販売している》。
近鉄奈良駅(撮影日は4/6、以下同じ)
これは朗報だ。私の実感としても、阪神なんば線の開通以降、奈良を訪れる人は目に見えて増えている。神戸に住み奈良で勤務する、ある大学の先生によると「三宮で座席は半分埋まり、尼崎で満席になる。難波でもあまり降りず、乗客はそのまま奈良方面に向かう」という。
ならまちの「奄美鶏飯(けいはん)食堂 HABUS(ハブス)」も、なんば線の開業以来、尼崎や神戸に住む奄美大島出身の方が、こぞってお店を訪れるようになったそうだ。「島の料理が味わえる」と、口コミで評判になったようである。
※奄美鶏飯食堂「HABUS」(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/7a384f2a76998eb078497144a5c7fa6c
私が昼間に阪神間へ出張した日(4/6)も、快速三宮行きで、難波駅で降りる人は半分くらいで、残り半分はそのまま尼崎・三宮方面に向かった。帰りには、久々に南京町で本格中華を味わった。尼崎にもグルメスポットは多くて、とても楽しい。
※阪神なんば線で「南京町」へ(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/952f776eb31169277da50df559d7208b
※鳥光(とりみつ)阪神尼崎店(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/ed5e2046a2b610688b2fd4e69ad17808
「週刊東洋経済」(7/4号)は、「鉄道」進化論という特集を組んでいた。そこでも《4月の降車客数(定期外)は奈良駅で1割増、同じく大阪難波駅も2割増(ともに前年同月比)。「阪神圏からの顧客が増えているようです」と近鉄・鉄道事業本部の槇山雅史部長は説明する》《地元ホテルが兵庫県民を対象に超特価宿泊プランを用意するなど、地域挙げての観光客誘致活動が奏功したと見てよい》とあった。
尼崎(国道2号線沿線)
《奈良と神戸はこれまで、同じ関西圏にありながら、「心理的に距離がある」とされてきた。両地域ともに観光資源を有しながら、直通する鉄道がなかったために相互の行き来が不便極まりなかった。阪神なんば線はそれを補った形となり、実際に開通後は三宮と奈良を往来する顧客が増えているようだ》。
阪神なんば線開通で、神戸・伊勢間も楽々日帰り圏になった。近鉄は「お伊勢さんきっぷ」も発売した(使用期間は6月中)。《阪神三宮駅から伊勢神宮(外宮・内宮)まで往復した場合、通常7,680円のところ、このきっぷは5,000円(こども2,500円)と大変お得なうえ、おかげ座(おかげ横丁内)や志摩スペイン村など伊勢志摩の主要な観光施設が割引でご利用いただけるほか、ホテル志摩スペイン村、賢島宝生苑、ホテル近鉄 アクアヴィラ 伊勢志摩にご宿泊の場合は、500円分(こどもは250円分)の館内利用券を進呈するなど多くの特典が付いています》(近鉄のニュースリリース)というスグレモノだ。
http://www.kintetsu.jp/news/files/090514oise.pdf
阪神三宮駅
一方山陽電鉄は、海のない奈良県の住民に須磨海水浴場などをPRするため、近鉄奈良線の主要駅13駅で観光キャンペーンを展開中である。何しろ奈良県民は、車窓などから海を見つけると、いちいち「あっ、海や!」と言って大喜びするくらい海が好きなのだ。この夏には、近鉄→阪神→山陽電鉄と乗り継いで、多くの県民が瀬戸内の海に押し寄せるに違いない。明石も姫路も、とても近くなった。
※須磨海水浴場(神戸市須磨区のホームページより拝借)
対照的な観光地であるミナト神戸と古都・奈良。線路がつながったことで「心理的な距離」が縮まり、互いに交流人口が増えるという「Win-Win(ウィン・ウィン)」の関係は、予想以上に波及効果が大きいようだ。
神戸・尼崎の皆さん、この夏はぜひ「なら燈花会」へ。奈良の皆さん、この夏は須磨海岸で泳ごう、南京町の中華も明石焼きも、とても美味しいよ!