TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

大きな活字本で「沈黙」を

2023年04月10日 | 日常
遠藤周作文学館に行ってから無性に「沈黙」が読みたくなりました。
「沈黙」の中のフレーズが所々で紹介されていて、興味がわいてきたからです。

例えば、文学館から車で5分ほどの所にある「沈黙の碑」




石には次のフレーズが刻まれています。

 人間が
 こんなに
 哀しいのに
 主よ
 海があまりに
 碧いのです
    遠藤周作

外海の碧い海




文革館に隣接する思索空間アシャンティ


碧い海に向かって並べられている椅子、そのカウンターには遠藤作品のフレーズを刻んだプレートが貼られていました。


「私がその愛を知るまでには、今日までの全てが必要だった。『沈黙』」


文学館の中は言わずもがなでした。




家に帰り、しばらく遠藤周作文学館の余韻に浸っていました。
その余韻は、日が経つにつれて「沈黙」を読んでみたいという気持ちに変わりました。

幸い、連れが昔読んだという文庫本を持っていたのですが…




字が小さくて読むのが苦になりました。
若い頃は何でもなかったのでしょうが、ちなみにこの本は昭和56年に出版されたものでした。

それでも「沈黙」が読みたくて図書館へ行くと、ありました。
大きな活字の「沈黙」。



先ほどの文庫本と比べると、こんなにも字が大きいのです。


図書館にあったのは「大活字文庫」と名のついた22ポイント・ゴシック体で印刷された本でした。

活字が大きい分、嵩は張ります。
文庫本1冊が3分冊



本の厚さ


文庫本の7倍の厚さになります。

その分文字が大きく、これなら目に負担を掛けないでどんどん読めそうです。



ただ、ページを頻繁にめくらなければなりませんが…
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2 コメント

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Unknown (Y島)
2023-04-18 20:14:13
先輩ご無沙汰してます。「私は沈黙していない。あなたとともに苦しみ続けていたのだ」オラショを唱える生月の島民には心に沁みます。
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Unknown (tenzanbokka78)
2023-04-18 20:55:55
元気で活躍のことと思います。
コメントありがとうございます。

「人間の弱さに寄り添い、共に苦しむ母のようなイメージをキリストに見いだした」と、どなたかの評論を遠藤周作文学館の中で見かけました。

「苦しみの連帯、弱者への共感」が遠藤周作文学の根底に流れるテーマとも。

「沈黙」を読む前に「海と毒薬」を先に読みました(これも大きな活字本)。

中学生の時に一度読んでいたのですが、あの頃は奥底に流れているテーマを理解できていませんでした。
改めて読み返し、その奥の深さに心が震えました。
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