TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

「北の海」

2015年06月18日 | お出かけ
お久しぶりです。しばらくブログが滞っていましたが、私はいたって元気にしています。

さて、先月のブログ「あざみの歌」では、倍賞千恵子さんが歌うユーチューブの「あざみの歌」にリンクを張っていました。そこには倍賞さんが歌うステキな歌が他にも多数アップされています。その中で、私が今もっとも気に入っているのは「岩尾別旅情」です。さとう宗幸さんが歌うのも好きでしたが、倍賞千恵子さんのも大変味わい深いものですっかり虜になってしまいました。実は忙しい日が続いているのですが、この「岩尾別旅情」だけは毎日欠かさず聞いています。疲れたからだにスーッと染みこむ倍賞さんの歌声に、心と体が心地よくほぐれていきます。

ところで、この倍賞さんの「岩尾別旅情」ですが、冒頭にナレーションが流れます。

  旅の終わり
  思い出を捨てる旅の終わり
  流れ流されて行きついた
  旅の終わりが 北の海


この語りはオリジナルであるさとう宗幸さんのにはなかったと思いますが、これを聞くと34年前の冬の知床でのある情景が思い出されます。

大学卒業を目前に控えた昭和57年3月、同じ学科の男3人で冬の北海道を旅したときのことです。

夏に合宿で行った北海道の冬の姿が見たくて、冬の礼文島や知床を訪ねました。流氷で覆われた知床の海に向かい、一人の女性が岩に腰掛け長い時間眺めていたのです。




彼女にとっては「思い出を捨てる旅」だったのでしょうか、一人流氷の海を見つめる姿は危なかしくもありましたが、周囲の好奇の目を寄せつけない強いオーラーも発していました、「私は大丈夫です。静かに海を見させてください…」という感じのものを。  [→ 「岩尾別旅情」(倍賞千恵子)]






(昭和57年3月12日 知床半島ウトロ)

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