天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

モノはモノでも・・・

2006-05-23 18:13:22 | 天真寺
天真寺では、6月より「写経会」をスタートします。

昨日その準備をしている私を見て、
早速今日ご門徒さんがお家の中を探してきたよと、硯とたくさんの文鎮を持ってきて下さいました。
雑談のなかで、ご年配の方に重いものを持ってきていただくのは大変だから、お寺で道具をいくつか用意しなくちゃ、とお話したからです。

また以前、玄関に置いてあるお知らせや寺報などの紙類が、風に飛ばされたのを見ていらしたらしく、そこでも使ってね、とのこと。

考えてみるとお寺には、絵だったりお花だったり、ご門徒さんが持ってきて下さったものがあちこちにあります。
何気ないものでも、その1つ1つには皆さんの気持ちが込められているんですね。

たくさんの方のあったかい想いに支えられて今あることに感謝。

(静)

天真寺日記スタート

2006-05-23 00:56:22 | 天真寺
「天真寺日記」スタートしました。
皆様どうぞよろしくお願い致します。

今日の午後は、六本木の特定非営利活動法人「幼い難民を考える会」(CYR)の事務所にお邪魔しました。
天真寺では7月10日(月)午後1時半より、
この会主催の「みんなで布チョッキン~カンボジアの子どもたちへ人形とボールを~」を行う予定です。

「布」と「はさみ」さえあれば、誰にでもお手伝いできる活動です。
型紙に合わせて切った布をカンボジアへ送り、
現地のスラムの女性たちが人形やボールを縫います。
彼女たちにとってはこの縫製の労賃が貴重な現金収入の機会になり、
また出来上がった人形やボールは子どもたちに届けられます。
カンボジアには、遊具が少なく、人形やボールで遊んだことのない子どもたちが大勢いるそうです。

『私にもできること』があるって、とてもうれしいことです。
多くの皆さんにお手伝いいただけたらな~と願っております。

詳細http://www.cyr.or.jp/news/nuno/institution.html

その後、
「春彼岸法要」のご講師の武蔵野大学教授のケネス・田中先生とお会いしました。
先日の法要の時、お寺でお分けした著書『真宗入門』が大人気で、とても用意した数では足りず、皆さんにご予約いただた20冊にサインをお願いしました。

いろいろ勉強になる話も伺いました。
先生は今アメリカ仏教についての本を執筆中とのこと。
アメリカでは、仏教徒、また仏教に影響を受けた人の数がとても増えているそうです。
メディテーションに興味を持ったり、神秘的、平和的なイメージに魅力を感じたりと、原因はさまざまのようですが、日本では、先祖崇拝や檀家制度によって、教えの本質が見えにくくなっている中、人生を豊かにするためと、仏教に触れる方が増え、教えが広がっている様子は、改めてその魅力に気づかせていただくような気がします。

また、1800年代終わり頃には、アメリカからいろいろな影響を受けていることもあるそうなのです。
現在使われている「仏旗」は、スリランカの僧侶と共にアメリカ人も作成に携わっていたということ、
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』は、アメリカ人によって書かれた元のお話があるということ。(鈴木大拙師が翻訳)

知らずにいて見えなかったことも、実はつながっていたんだなーと考えると、目先のことばかりに気をとられている世界が、広がっていくように感じます。

帰りには、練馬区の知り合いのお寺にお参りさせていただき、おいしい焼肉までごちそうになりました。(感謝)

今日一日を振り返っただけでも、いろいろな方にお世話になっているものです。
皆さんありがとうございました。

(静)