goo blog サービス終了のお知らせ 

(TxT)<戯れ言ですよ

とみーのにっき&おえかきちょう

ビビットレッド・オペレーション 第一話「ファースト・オペレーション」

2013年01月14日 | 視聴済アニメごった煮
白米にそんなこんもりマヨをかけるなーっ!

 そんな今回の第一話のあらすじがあがってなかったのでイントロダクションでも……
 それは、みんなの願い。科学が全てを解決した夢のような世界――。
 物語の舞台は大島。天真爛漫な14歳の少女・一色あかねは 家事を一手に引き受けるしっかり者の妹・ももと、 天才発明家だが、役に立たないものばかり作っている祖父・健次郎と 貧しくも、温かな毎日を送っていた。
 天気がよければ、海の向こうに臨める人工島 ブルーアイランド。そしてその中央にそびえ立つのが、 世界中のエネルギー問題を解決した画期的な発明 示現エンジン。
 それはみんなが夢見た、平和な未来。誰もが笑える幸せな日々――。
 しかし、世界を突然、危機が襲う。示現エンジンを狙って現れた 謎の敵・アローン
 どんな兵器も通用しない絶望的な状況に 大きな力を秘めた赤いスーツ“パレットスーツ”を着た1人の少女が立ちあがる――。
 そして、少女のもとに集まる仲間たち。彼女たちの友情こそが、世界を救うたった1つ希望なのだ。
 以上MBS番組サイトより引用。

 サンライズの「ラブライブ」と、この「ビビットレッド・オペレーション」のどちらの感想を書こうか迷ってこっちを取る。
 いやぁだってサンライズって「アイカツ」っていう子供向けのアイドルアニメやってるのに、深夜でもアイドルやるのか、商魂逞しいなぁとか思っちゃった(まぁそれはどっちかっていうとサンライズじゃないヤツラのような気もする)のもさることながら、なんとなくビビットレッド・オペレーションの方が感想書く人が少なそうだから。とか思ったら、監督はストライクウィッチーズの人であった。あれ?もしかして、ビビットの方が注目されてんのか?
 
 まぁそんな私事は放っておいて(もう書くって決めちゃったことだし)今回の第一話ですが、とても良く出来ており感心。舞台や設定をちゃんと説明しながら見せて、謎の敵アローン関連は見せはするけどよく分からないようにして、田舎の少女である主役ののんびりとした生活を見せつつ、謎の敵が襲来したことで一転していく主役の少女の日常、そして百合を見事なカット割りで演出していた。
 変に女の子のケツがアップになる第一話であったが(笑)、それよりも上記したようにカット割りが見事でそこが一番印象的だった。
 お話的にまずこの第一話で見せなければならないこととして、一に主役がどういう人物であるか、二に世界中のエネルギー問題を解決した画期的な発明 示現エンジン、三に通常兵器が通用しない謎の敵の襲来、四に主役の変身と、大まかにあげればこの四つがあるのだが、まず第一話なので、主役の少女「一色あかね」という人物がどういう家庭で育ち、どんな生活をして、どういう性格なのかという所をひとつの筋として全体を通して見せている。そのあかねの流れの中で上記にあげた二・三・四の進行が少しずつインサートされていき、世界の命運に関わりのなかった主役あかねが、段々とこの物語に大きく関わっていくのだなと思わせる作りになっているのだから素晴らしい。
 元々なんの変哲もない少女あかねであるのだが、様々な事象が彼女に付随していくことでお話が出来上がっていく、物語のプロローグとして完成していくシークエンスが見ていて気持ちが良く、久々にいい導入部を見た、という気になりました。

 個人的な所としましては、やっぱり主役のあかねだろう。まぁ正直言うと特に可愛いとか思ったわけではないのだが、このあかねは「主役なのである」という見せ方で、見事に主役している点が上手い。
 天真爛漫で元気いっぱいでちょっとバカっぽい。キャラクター的にも主役っぽいのだが、より主役足らしめているのはトラウマからなる高所恐怖症だ。
 アバンでの新聞配達時に、坂道をバイクで降りる際に高くてビビってしまい、ゆっくりそろそろと走るシーンがあるのだが、この時点でなんでそうしたのかは分からない。本編に入って巣から落ちた雛鳥を巣に返そうと木に登る際に彼女が高所恐怖症であることが分かり、天真爛漫元気いっぱいの彼女が、ちょっと高いくらいの場所が怖いという「らしくない」部分を見せ、アバンでのことの理由が分かるのと同時に、その「らしくない」弱点はきっとトラウマがあるんじゃないかと思わせてくれる。
 その後、謎の敵アローンが現れ、示現エンジンのあるブルーアイランドに進攻し、そこへ向う際に彼女のトラウマが明かされる。見ていて彼女のこのトラウマはもっと引っぱるのではないかと予想していたのだが、今回のメイン所でこれが見事に活きてくるのだ。
 療養のため、あかねのいる伊豆大島から離れていた親友「二葉あおい」は大島に戻ってくる際に謎の敵アローンとの戦闘に巻き込まれ、乗っていた飛行機が塔のような示現エンジンのてっぺんの縁に不時着してしまうのだが、駆けつけたあかねはトラウマからくる高所恐怖症の所為で近寄れない。
 ここで助けに行きたくてもいけない自分に苦悩するあかねをみせているのだが、個人的にはこの部分はもうちょっと尺を取って印象的に見せても良かったように思う。助けに行きたいという気持ちと怖いというトラウマのせめぎ合いになって、動こうにも動けない、助けたくても助けられない、それ故のもどかしさが欲しかった。それがあれば損傷して崩れた機体と共に落ちていく親友の為に突っ込んで行くあかねがもっと感動的だったろう。
 ともあれ、落ちてしまった親友を救うべく、トラウマを排してダイブしていくあかねは見事に主役している。その前に、学校で木から落ちた下級生を助けたり、高所恐怖症なのに雛鳥を巣に戻そう時に登ったりする所を見せているので、あかねが自分よりもまず他人を守ろうとする優しい性格であること、なにより大島に帰ってくるあおいを心待ちにしていた彼女が、トラウマを押しのけてあおいを救いたいとする所に無理がないし、そんなあかねが見ていて気持ちが良いではないか。
 しかし、その後落下しつつ手を繋ぎ合うふたりの友情パワー(なのかな?笑)によって変身したあかねは、どうも高所恐怖症を克服してしまったようなのはちょっともったいないような気がしますね。やっぱり弱点のひとつやふたつくらいあった方が人間臭くて良いような気がします。

 そしてやっぱり百合が好き。だって私の脳は綺麗に百合色に染まっているから!
 天真爛漫でちょっとバカっぽい姉のあかねにしっかり者の妹もも、も良かったんですが、やはり今回一番いい所を持っていったあかねと親友あおいですよねー。
 特に彼女らとしては落下イベント以外に何かしらあったわけではないが、あかねはあおいが戻ってくることを心待ちにしているし、あおいもあかねに会いたくて何度もメールしたりと、彼女らの関係をこれでもかと窺わせているので、これからのふたりの関係に期待していきたい。
 それ以外で気になった所としては、示現エンジンの開発者であかねの祖父健次郎か。世界中のエネルギーを賄っている超発明・示現エンジンの開発者なんだから、あかねの家はさぞ金持ちなんだろうと思っていたら、どちらかと言えば貧乏。というのも、7年前の示現エンジン開発中の事故の責任を取らされ失脚したようで、そのこともあっての謎の敵アローンを知る存在でもあり、物語を牽引する役目を担っている。のだが、変身アイテム作成の際に意識があかねの妹ももがあげた、かわうそ(?)のぬいぐるみに意識が移ってしまったのはおもしろいというか、上手くやったなという印象。
 変身ヒロインものとくれば、お共の小動物がお約束。しかしこのアニメの舞台設定は科学が進んだ世界である。超科学の中に超現象的な妖精を持ってくるのではなく、あくまで物語の舞台に沿った形にしてしたのは無理がなくて良いし、一番事情を知っている人間として、じじいが常に女子中学生について回ることも出来ないので、こういう形で常に主役の側にいれて、尚かつアドバイスできる存在にもなったのだから、上手いこと考えてあるとしか言いようがない。
 ああ、そうそう。もうひとつ。あかねが乗っていた空飛ぶバイク「わんこ」。わんこの説明があったときはなんでわんこなのかなーと思っておったのですが、置いてあるのを見たらその姿がイヌみたいだからなんですな。か、かわいい。ってゆーか乗ってみたい!

 最後に、ひらがな三文字の名前とか、百合っぽさとか、変身ヒロインとか、その辺考慮すると……これって「プリキュア」ですよねぇ。
 まぁプリキュアファンとして見れば、毎週2本もプリキュア見れると思えばこんなに嬉しいことはありませんな(笑)。感想を書くに至ったのもこの辺が大きかったり。

スマイルプリキュア! 第45話 終わりの始まり!プリキュア対三幹部!!

2013年01月06日 | 視聴済アニメごった煮
なんか唐突だな。

 そんな今回のお話は…
 お昼なのに、突然夜みたいに周りが暗くなった…。
 空を見ると、大きな黒い固まりがこっちに向っている!?一体アレはなに…!?
 すると、ロイヤルクロックが光り出して、キャンディを包み込んだわ。キャンディはどうなっちゃうの!?
 そこへウルフルン、アカオーニ、マジョリーナの3人がそろってやってきた。
 狙いは、どんな願いも叶てくれるというミラクルジュエル。
 そんなこと、絶対にさせない!!みゆきたちはプリキュアに変身!
 ついに、プリキュアとウルフルンたちの最後の戦いがはじまった・・・!!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、まぁ簡単に言うと三幹部をなんとかするぜ!って話、なんだけど、展開としてはけっこう唐突でけっこう乗り切れねぇ。
 もうアバンからして、これまでなんの兆候もなかった悪の皇帝ピエーロ様の卵が地上から判別できるくらいに地球に近寄ってるなんてかなり唐突だし、それに伴ってか、ロイヤルクロックが輝き出したら、これまで放ったらかしにしていたミラクルジュエルとかいう物質にキャンディがなってしまうとかどーなんだ(笑)。
 アバンでいきなりそれなものだから、今回は随分と唐突だなと思っても仕方なかろうというものだ。今回含めて後4回なのは重々承知だが、随分な急展開にビックリだ。こうなるのだったら、もうちょっと前から段階を踏んでも良いような気がします。
 本編に入ってからのメイン所としては、サブタイにあるように三幹部との決戦がメイン。まぁ結末的には分かりきっているので、そこまでをどう持っていくかがポイントなのだが、これがなぁどうもスッキリしないのだ。

 まず最初にジョーカーに招集された三幹部は、黒っ鼻を使うと力を得る変わりに命が削られるという話を聞かされ、それでも昔に戻りたくない彼らがそうと知りながら、打倒プリキュアと最後のチャンスに臨む。そう、三幹部は今回の戦いで命を賭す覚悟であると前振っているのだ。
 早速戦闘となり、黒っ鼻のとっておきの使用法をジョーカーから聞いた三幹部はプリキュアを圧倒するのはまぁお約束。そこからが今回の一番の見所で、三幹部が絵本の中でいつも悪者にされ、蔑まれ孤独であり、そのためこの世界を憎んでいる事が明かされ、プリキュアの皆さんはそんな心に痛みを持つ彼らとは戦えないとする。
 同情なんてまっぴら御免と攻撃を仕掛ける三幹部に、ハッピーがどうか怒りを鎮めてと大きく手を広げて彼らを受け止めようとすると、ハッピーを閃光が包み精神世界へ。
 巨大なウルトラキュアハッピーが三幹部を優しく包み込み、絵本が夢や希望を与えてくれるのは悪役がいてくれるおかげだとし、ありがとう、友達になろうと微笑みかけると、三幹部は今までこんな事を言ってくれるヤツはいなかったと号泣し、本来の姿であるメルヘンランドの住人へと戻るのである。
 ……いやいや待てよ。そりゃ三幹部の怒りや憎しみ、妬みや悲しみ、そして孤独であったりは、むしろみんなと仲良くしたい事への憧れであることは分かる。しかし、ここへ至るまでの彼らの負の感情は積もりに積もって、今回の頭で命を賭してもこの世界を壊そうとする程のものなのである。それをだ。たかだか絵本は君らがいないと成り立たないよーアリガトねーと言われたくらいで、号泣してコロッと浄化されるものではないだろうよ。
 三幹部はこのプリキュアとの最終決戦に命がけで臨んでいるのだから、プリキュアの皆さんはそれと同等かそれ以上のものを示さないといけないのではないのか?これまでプリキュアの皆さんの会いや夢や希望を散々嘲笑してきた彼らが、今ここへ来て「ありがとう。友達になろう」と言われ、号泣などするものか。それこそ茶番だと怒り狂うのではないのか?
 まぁ展開として、三幹部をなんだかよく分からない光のワパーで消し去ってしまうわけにはいかない。だからこそ、彼らを救うことに心から「あぁ良かった」と思える説得が必要だ。彼らの負の感情はその役所からしてかなり根深い。それをあんな上っ面を撫でたような一言で片付けてしまってはいかんだろうよ。
 プリキュアの皆さんはその純真な心だからこそ、彼らを受け止めに受け止め続け、自らの気持ちを体現し、今回の戦いの中で、彼らの強力な負の感情をちょっとずつ、ちょっとずつはがしていって初めて本心に触れ、そして理解し、そこでようやく説得できる余地が生まれるのではなかろうか。三幹部が少し吐露した気持ちに敏感に反応したのだから、そんな彼らをどう救うのか、どうしたら彼らの心を癒せるのかと足掻き、試行錯誤して何度もぶつかっていって、それからのことだろうと思う。
 とはいえ、尺の都合もあろうので、今回だけでそれをやるのが無理なのであらば、やはり前々から何かしらのフラグを立てておくべきだったろう。前回だかにも書いたが、プリキュアの皆さんは三幹部の気持ちに勘付き、「もしかして、さびしいの?」などと問いかけたりするなどして、今回で浄化させる為の準備を整えておくべきだった。
 それに伴ってみゆきたちには、そんな彼らを受け入れるだけの心の成長を見せておくべきで、こんなプリキュアの皆さんだから三幹部を浄化するに至ったと納得できる土台も作っておくべきだったように思います。

 まぁとにもかくにも、見ていて三幹部が浄化されるようにはとても思わなかったので、ついていけなかったというのが正直な所。
 このサイトの感想で何度も言っておりますが、ぶっちゃけた話、フィクションなんて嘘っぱちのお話なんだから、別にどんな無理やウソをついてもいーんですよ。でも、それを納得させられなければホントにただのウソになってしまうわけで、逆にどんな超展開だろうと見ていて納得がいくのなら、フィクションだとしても本当のことなのだ。
 そういう観点から言って、とても納得いくようになっていなかったので、随分と都合良く見えてしまいましたよ。やっぱり中盤にドタバタ劇し過ぎた感は否めないなぁ。

 あんまり文句ばっかりなのもなんなので、良かった所でも。と言ってもひとつだけですが。
 ハッピーが三幹部の受けたイヤな気持ちを少しでも和らげたいと言い出し、三幹部がプリキュアの皆さんの真っ直ぐな瞳を見て、これまでのことを思い出し「本気なのか?!」となるシーン。ここは良かった。
 おそらくはプリキュアの皆さんが戦えないとするのを、ちょっとした同情程度なんだろうと考えていたであろう三幹部の皆さんだったわけですが、プリキュアの皆さんが見つめるそのまなざしは、回想シーンでもあったように、これまでと一緒であり彼女らの言うことにウソ偽りはないのだと気付いたのだ。
 回想シーンに特に印象的だったシーンが使われたわけではなかったのだか、表情、特に真剣な瞳のカットを使用してあって、三幹部がプリキュアの皆さんのまなざしから気持ちを感じ取ったのだなぁと思える良いシーンでした。
 まぁその後に、そんな彼女らを見てさえも、打倒プリキュアの方に向っていった三幹部だったから、あんな一言で浄化されてしまったのが納得いかなかったわけですが(笑)。

 というわけで、せっかくの三幹部の最後であったのに残念な結果でありました。むしろ最後に出てきたバッドエンドプリキュアとどう立ち向かうのかの方がおもしろそうだ。
 しかし残り後3回だって言うのに、またここでニセキュアが出てくるのとかってどうなんですかね?なんか最終的にジョーカーをラスボスにしてピエーロ様復活阻止で終わりそうな気がするなぁ。
 ってゆーか!ピエーロ様ってメルヘンランドをどうこうしようとしていたんじゃなかったっけ?地球って関係無かったよなぁ。そのへんどーなってるんだよ!もうっ!!

今週のまたみてねとぴかりんじゃんけん
 今回のまたみてねは「プリンセスサニー」でした。あれ?ウルトラバージョンじゃなくなっちゃいましたね。
 さて、ぴかりんじゃんけんの方ですが、ピースは「チョキ」でしたので勝ちました!ウルトラハッピー!戦績は35戦18勝12分5敗(1反則勝ち)。
 展開からいって、もう変身バンクはなさそうなんで今回の対戦が最後ですかねー。5回しか負けなかったのはけっこうないい感じだったのではなかろうか。
 そういえば、今回から次回作「ドキドキ!プリキュア」の番宣が始まりました。が、なんだろう。今ひとつプリキュアって感じがしなかったのだが。
 まぁ、毎年始まるまでは不安を感じつつも期待する感じではあるので、いつもどーりと言えばいつもどーりではあるのだが(笑)。

ガールズ&パンツァー 第10.5話「紹介します2!」

2012年12月31日 | 視聴済アニメごった煮
そりゃまぁ総集編ですよ。

 そんな今回のお話は…
 弱小チームながらも、メンバーの知恵と勇気と友情で辛くも戦車道全国高校生大会を勝ち進んできた大洗女子学園。
 いよいよ黒森峰女学園との決勝戦がスタートした今、改めてみほと優花里がこれまでの道のりを対戦相手のメンバーや使用車輌、戦術の解説を交えながら振り返る。
 以上公式のあらすじ。

 最後の放送となる10.5話は5.5話と同様に総集編。
 新しいカットとかがあるわけでもないので内容的に某あるわけではなかったが、戦車道のルールや劇中あまり語られなかった戦車の事などが語られ、興味深い点も少々あった。
 まずは戦車道の事ですが、車両が行動不能になると白旗が掲げられる「判定器」。
 あれは単純に自車両が動けるか動けないかを見ている機械なのだと思っておりましたが、砲弾にもチップが埋め込まれていて、それを踏まえての判定なんだねー。それに伴って、砲弾は安全面のため車両を貫かないようになっているので、何mm砲からどのスピードでどんな角度で当たったかを着弾時に計測して破壊力を求めて判定しているというわけですな。
 今回特に語られなかったが、プラウダ戦の最後は八九式は着弾したけど走行可能なので白旗は揚がらず、対してプラウダの方は底面へほぼゼロ距離からってことで、もうそれは普通なら貫いちゃってるよという判定だったということか。なるほどなるほど。
 それと全国大会のルールですが、1回戦から準々決勝までは参加車両が10両、準決勝は15両、決勝は20両までとなっていて、麻子が強豪校が有利云々いっていたのはこの事だったんだねー。しかしこれは劇中語られて然るべきなのでは?今回で語られるまで分からなかったぞ。
 しかし最初は参加車両数が少ないので、小さい学校でも参加しやすいし、フラッグ戦だから一発逆転がある事が語られるが、それなら大洗女子以外にも参加しちゃう高校があっても良さそうなものだが。まぁ一応「強豪以外は出場しないという暗黙のルール」ってのがあるらしいので、まぁ見合わせているのかもしれないが、ボロ負けでもいいので記念に参加したいっていう所があっても不思議じゃないからなぁ。
 ま、その辺は大洗女子以外が皆強豪っていう中で、ほぼトーシローの寄せ集めであるみほたちが、難局を打開しつつ薄氷を踏むような勝利を得る、ってところがポイントなんで致し方ない所か。
 あ、今気付いたんですけど、フラッグ戦だから一発逆転可能ってことは、聖グロリアーナ戦もフラッグ戦だったなら勝てたかも分からないですねー。何せあの戦力と殲滅戦で隊長機同士の一騎打ちまで持ち込んだのだから。
 なるほど、だからダージリンはみほのその手腕を高く評価したのだな。予想外に善戦した、エキサイティングな試合をした、という以外にも、みほを好敵手と認める部分があったわけですな。

 またこれまでのサンダース戦、プラウダ戦のことも語られますが、興味深かったというか、そう言う事だったのかと思う事も紹介されました。
 サンダース戦において、通信傍受していたアリサのフラッグ車。八九式を追いかけている時の装填が遅い云々は、通信傍受器にスペースを取られて砲弾が取り出しにくかったということだったんだねー。これももうちょっと劇中で分かりやすくした方が良かったんじゃないですかねぇ。
 あと、プラウダ戦。カチューシャがKV-2を「カーベーたん」と呼んでいたのが気になっていたんですが、彼女の好きな戦車がKV-2だからだったみたい(笑)。
 個人的にKV-2は可愛くないなぁ。自分が一番好きなのはやっぱり感情移入もあってか、みほたちの駆るIV号が一番可愛いです。改造する前の一番最初のD型、あの短い砲がちょこんと付いているのが可愛らしい。なにより!全体を見た時のバランス(デザイン的なバランスの事)が、これまで出てきた戦車の中で抜群で美しいです!そんなIV号ですが、長砲身を付けたプラウダ戦はF2型仕様、黒森峰線でのシュルツェンを付けたのはH型仕様ということだったようです。シュルツェン付けてるのもカッコいいなぁ(可愛くはなくなったが)。
 それにしても、前回にも書きましたが、やっぱりヘッツァーは虫の幼虫みたいで全然可愛くもないしカッコよくないです……。

 とまぁ、そんなわけでこのガールズ&パンツァー、今期の放送がこれで終了です。ああ3月の11・12話が待ち遠しいなぁ。それを見た後に全体的な感想を述べようかと思います。

スマイルプリキュア! 第44話 笑顔のひみつ!みゆきと本当のウルトラハッピー!!

2012年12月28日 | 視聴済アニメごった煮
7話のフラグをやっと回収かよ!

 そんな今回のお話は…
 ある日、みゆきは、すれちがった女の子の持っているペンダントを見てふと思いだすの…。
 それは、小さい頃、みゆきにスマイルの大切さを教えてくれた大事なお話…。
 引っ込み思案で、ずっとひとりで絵本ばかり読んでいたみゆき。
 そんなみゆきの前に現れた女の子がみゆきに教えてくれたのが、“いつもスマイルでいれば、ハッピーな出来事が待っている”ということ。
 みゆきが変わることが出来たのは、その女の子のおかげなんだ。
 そんな話をしていたら、さっきの女の子がお母さんとはぐれちゃったみたい!みゆきたちは、迷子の女の子のために一緒にお母さんを探すことに。
 でもそこにウルフルンが現れた!!
 以上公式のあらすじ。

 お話はみゆきが探している「ウルトラハッピー!」とはなんなのか?を語るお話ではあるのだが、正直、みゆきの幼少期の方が実に興味深く、お話としてはその幼少期を紹介するAパートとウルトラハッピー云々のBパートが繋がっている印象がなくて残念だ。

 結論から先に言ってしまえば、みゆきのウルトラハッピーは誰かの優しさであり、その優しさに触れた時の心の暖かさであるとし、これからは自分がもらったウルトラハッピーをみんなに分け与えたいとする。これが最終決戦への動機付けになっているわけだが、ちょっと弱いよなぁ。
 いや別にみゆきの出した結論が動機として弱いと言うわけではないのだ。言っていることは分かる、しかしその裏付けが足りないのだ。
 ウルフルンの攻撃を身に受けながら、これまでの回想シーンと共にみゆきが順序立てて結論を導き出していくのは良いのだが、ま、正直な話、そこまでの事をここまでにしてきてないよなぁ。だって思い返せばドタバタ劇していた印象しかない。だからここ最近のキャラの掘り下げを間に挟めと言っていたんだ。
 それにだ。確かにそれなりの話はあった。がしかし、それはプリキュアの皆さんとだけの話ではなかったか。
 みゆきの言う「優しさ」云々に家族はともかくとしても、クラスメイトや先生が絡んできた話があったろうか。いや、学校関係の話はほぼなかったと言っても過言でない。このスマイルプリキュア!はプリキュアの皆さんとの関係もそうだが、それ以上に他との関わりが薄いのだ。みゆきが言う程、クラスメイトや先生との印象的な出来事ってなにかありましたっけ?とか思ってしまって、せっかくの良いシーンなのに白々しさを感じてしまって乗り切れない。本来ならばグッと来る所だろうになぁと思うと残念だ。
 思うに、全体的な物語の構成として、ドタバタ劇が続く中でポツポツと突然の如くそういう話が差し込まれるため、段階を感じられないのが問題なのではなかろうか。
 例えばプリキュアの皆さんだって、考えてみればみゆきは転校してきたのであるからして、いくら最初にプリキュアという仲間になったからといって、その仲間関係にはやはり段階的なものが存在するのが自然だろう。
 プリキュア活動を続ける中で、みゆきのこんな部分を知る事が出来た、あかねにはこんな一面があった、やよいが普段見せない部分を知った、なおの意外な趣味が明らかになった、れいかの幼い頃が語られた、というような事があって、それを踏まえた上での付き合いがその後からはじまり、それぞれの理解度が上がっていく過程が見えるから、5人が強固な絆を示すことに無理がないのだ。しかしそういった過程がこの終盤までは見られないので、今回のみゆきの台詞が降って湧いたように感じられてしまう。
 一緒にみゆきと回想して、こういう事もあった、ああいう事もあったと思い返すのはもちろん、あの話の時にこのふたりは随分距離が縮まったよなとか、あの時に全員深い部分まで踏み込んだよなとかいう画面に映し出されていること以外を思い返せるようなことがあれば、みゆきの気持ちが爆発してハッピーがパワーアップすることへの高揚感にも繋がったように思う。
 クラスメイトにしたって、何かあったかと言えば文化祭のことくらいしか思い浮かばないのだから、ここでクラスメイト云々言われてもピンとこない。そう考えると、初代プリキュアで主役のなぎさには同じプリキュアのほのか以外に、しほりーなという普通の友達がいたことは実に上手く考えられていて、彼女らがクラスでなぎさに何かしらの情報をもたらしたり、一緒に部活をしているというだけでも、プリキュアという非現実と対をなす、なぎさの大切な現実を感じられるのだから上手く作ってあったと言える。
 対してこのスマイルプリキュア!はドタバタに終始していることが多く、楽しくはあるのだけど、他者との繋がりが希薄なのは実にもったいない。やっぱり現実(物語上としての現実)があってこそ非現実が光るというもので、みゆきたちにはそれなりの現実との繋がりを見せて、4クール物の長丁場だからこその積み重なりがあっての今回であってほしかった。

 今回は戦闘でも「もうちょっと突っ込めよ」と思う部分があって、それはウルフルンが自分はもとより一匹狼だとか、ジョーカーに「昔に戻りたいのか」と言われたこととか、仲間云々をくだらねぇと随分執着していた様子から、昔は同じ仲間がいて(そもそも狼は群れるものだしねー)何かしらあってつまはじきにされ、仲間を信用していない、もしくはそういうことを踏まえ、仲間という関係に飢えている裏返しであるように感じられたので、幼い頃は引っ込み思案で孤独を体験し、人の気持ちに敏なみゆきとしては、ウルフルンの気持ちに気付いてもおかしくなかったように思う。
 まぁウルフルンのことに関しては、本当にそういう設定かどうかは知らないので、まぁなんともではあるんだけど、見ていてちょっと異常なくらい頑に仲間云々を否定するので、みゆきはどうしてそこまで否定するのか?と悲しい顔で問いかけるくらいのことをしても良かったように思います。
 みゆきたちは理解しようとし、歩み寄ろうともしたが、結局平行線で終わってしまった。ということがあれば、後にあるであろう三幹部との決戦の中で、交わらないからと言ってただ消し去るというふうにならなくするためにもいい展開のような気がしますが、はてさて。

 文句ばっかり言ってきたのでここからは良かったことを。
 上記しましたが、みゆきの幼少期のエピソードはとても興味深く、もっと詳しい描写と長い尺で見たかった。
 父の仕事の関係で少しの間だけ祖母の家で暮らしていたみゆき。今と違って引っ込み思案だった彼女は家から出ずにひとりで遊んでいた。そんなみゆきに祖母は「笑う門には福来ると言って、笑っていればきっと楽しいことがやってくるわ」と小さな手鏡を与える。
 わざわざ祖母がそう言って手鏡を与えるのだから、家でひとり絵本を読みふけっていたみゆきが笑顔を見せることが少なかったのだろう。ただでさえ引っ込み思案な彼女が知らない土地へ来て、家に閉じこもってしまうのも無理のない話だろうが、そんな孫を思っての祖母の行動は、今見返してみるとこれはフラグとしてふたつの意味を持っている。
 ひとつはこの手鏡をきっかけにみゆきが外へと出掛けることとなった事。引っ込み思案でずっとひとりでいたみゆきが、どうして外へと出て行こうと思うに至ったのであろうか。劇中でみゆきは「何故か勇気がわいてきて」と言っているが、勇気がわいた理由があるはずだ。そこを読み取らなくてはならない。
 今でもけっこうなピュアである彼女であるから、小さい頃はさらにもっと純真であったろう。大好きな祖母が言ってくれた事、そしてもらった手鏡で笑顔を作ってみて、祖母の言う通り笑って外に出れば楽しい出来事がきっとあるのだと信じたのだ。胸にぶら下げたお守り代わりの手鏡もある。その時のみゆきに不安は全く無かったはず、だから外の出たのであろう。
 意気揚々と歩くみゆきであったが、ついに同じ世代の少女たちと出会う。見かけない顔に興味津々の少女たち。家族以外の他者との初めての接触。元来の引っ込み思案のみゆきは他者との接し方が分からないのだ。
 胸に下がっている手鏡を見せてと手を伸ばされると、みゆきははっとして手鏡を握りしめ逃げ出してしまう。おもしろいのは鏡を見せてといった娘の口元しか画面に映っていないのだ。これはみゆきの目線なのだろう。突然の遭遇にビックリしてしまったみゆきは、その子の顔を見れなかったのだ。悪気のない笑顔であったと思うが、見れなかったみゆきにはそれが分からなかった。だから手鏡に手を伸ばされた時、祖母からもらった大切な手鏡をとられてしまうのではないかと疑念を持ち、また恐怖してしまった。だから逃げ出したのである。
 しかし、たどり着いた林の中でみゆきは童話白雪姫のように手鏡に「鏡よ鏡よ鏡さん、私のお友達はどこですか?」と問いかける。ひとりでいる事が苦ではなかったみゆき。だが外へ出て自分と同じような子供達がいる事を知り、みゆきは初めて自分が孤独であると認識したのだ。孤独である自分、友達ひとりいない自分にとても悲しくなってしまった。そんな彼女に救いの手が差し伸べられる。
 みゆきの問いの呼応するかのように手鏡に光が差し込みあたりを照らすと、みゆきの前にひとり女の子が現れ、優しく風が吹き抜ける。
 大きなお友達としましては、現れた少女がヒトではないとすぐにピンとくる。それと同時の熱心にこのアニメを欠かさず見てきた身としては、7話でプリキュア秘密基地を作ろうとした際のみゆきや、27話でプリキュアの皆さんを助けてくれた祖母の宝物たちを思い出す。そう、これが手鏡のふたつ目のフラグなのだ。
 祖母がこの土地を愛し、また愛されていることは27話で証明済みだ。みゆきがそんな祖母の縁者である、ということの証明がこの手鏡なのだ。祖母の縁者である小さなヒトの子が悲しみ涙しているのを見て手を差し伸べた。そしてこの不思議な少女と友達となり遊んだこの場所こそ、7話でみゆきがプリキュアの皆さんを連れて行った場所なのだ。
 この3つの話、どれもけっこうな間があるのが難点ではあるが、この44話で繋がりを見せ、基本的にはひとつひとつのお話がボトルショーとなっているこの物語が、ちゃんと大きくひとまとまりである事を示している事もさることながら、星空みゆきという人物のひととなりを感じられる。
 この不思議な少女と友達となり、外へ遊びに行き笑顔が多くなったみゆきは、その少女と遊んだ事を絵日記のように描いて一冊の絵本を描き上げる。それを一緒に見ようと外へ出掛けると、最初に遭遇した子供達と再会し、怯んでしまうみゆきであったが不思議な少女の「笑って」という声が聞こえた気がしたみゆきは、笑って「こんにちわ」と声をかける。
 とても満面の笑みとは言えない不格好な笑顔であったが、少女に優しく背中を押され、引っ込み思案なみゆきが絞り出した精一杯の勇気であることが見て取れる。
 明るく返事を返されみゆきの元へやってくる子供達は、彼女の持つ絵本に興味を示し、それがみゆきが描いたと分かると見せてと言ってくる。勇気を出して一歩踏み出したみゆきは最初と違って子供達の顔を見ることが出来た。絵本をどうこうされる心配はなかったのである。
 こうして新たに友達を作ったみゆきであったが、それを境に不思議な少女と会えなくなってしまう。みゆきは彼女を鏡の妖精だったのではないかと思っているが、27話を踏まえて考えると、それは土地神のようなものだったのではないだろうか。もしくは、鏡に意味があったとするならば、鏡に映ったみゆきの一緒に遊べる友達が欲しいという心を投影し、不思議な力が具現化した存在だったのだろう。ともあれ、友達が欲しいというみゆきの願いのもとに現れた少女は役目を終えたのだ。
 おそらくはたった数日間くらいの出来事であったろうと思うが、その短い時間の中で、祖母が言っていた事が本当であり、笑顔で一歩踏み出す事の大切さを知り、友達ができて、そして出会いの嬉しさと別れの寂しさを知った。引っ込み思案だった幼いみゆきの心に大きな変化をもたらしたのと同時に、今のみゆきを形成する最も根底である事が分かる良いエピソードであった。こういう事があったから、今のみゆきをみゆき足らしめている、と思わせてくれました。
 まぁそれだけに、7話、27話、そしてこの44話の間に、みゆきらしさが垣間見えるエピソードなりが欲しかった所で、例えば未知なる事に率先して一歩踏み出そうとする様子であったり、みんなが意気消沈する中でひとり明るく振る舞ったりするなどして、今回判明するみゆきの根底に繋がる要素を先に置いておくべきだったように思い、やっぱりちょっともったいないような気がします。

 なんか話を逆順に振り返る感想になってしまいましたが、なんにせよ、全体を振り返るとやっぱりドタバタが多過ぎた感がありますな。ひとつひとつのお話がボトルショーになり過ぎたと言ってもいい。
 大きなお友達としては、プリキュアの皆さんがどういう関係を育んでいくかを楽しみにしているわけだが、メインターゲットに随分好評であることを考えると、まぁ間違ってはいなかったのだろう。しかし個人的にはやっぱり深みみたいのが足りなくて物足りないのが残念だ。

今週のまたみてねとぴかりんじゃんけん
 今回のまたみてねは「キュアハッピーとウルトラキュアハッピー」でした。あれ?なんか映画とティアラの形が違うんですけど……。
 さて、ぴかりんじゃんけんの方ですが、まぁ当然これまでの流れからいってあるわけもなく。戦績は変わらず34戦17勝12分5敗(1反則勝ち)のままです。
 でもまぁさすがに次回は変身バンクがあるはずなので、久々に対戦できそうなのですが、次回は年明けなので、もうバリバリクライマックスですよ。予告でウルトラキュアハッピーになっているし。
 ということを考えて、ぴかりんじゃんけんも次回が最後かもしれませんねぇ。次作ドキドキ!プリキュアのメインビジュアルも発表されたことだし、なんか寂しくなるなぁ。

ガールズ&パンツァー 第10話「クラスメイトです!」

2012年12月24日 | 視聴済アニメごった煮
ええっ?!ゲーマーチームっていったい……。

 そんな今回のお話は…
 辛くもプラウダ高校を下し、決勝進出を決めた大洗女子学園。
 その戦いを見たみほの母・しほは、みほの戦いを「邪道」と一蹴。黒森峰女学院の隊長まほに決勝戦では「王者の戦いを見せてやりなさい」という。
 一方、大洗女子は決勝戦に備えて、戦力の増強と各戦車の武装強化に余念がなかった。最後の練習を終えたみほたちは、みほの部屋で沙織お手製のカツを囲み食事をする。
 そして決勝戦の会場は、戦車道の聖地・東富士。そこに黒森峰女学院の戦車が到着する。
 以上公式のあらすじ。

 お話としましては、前回引っぱったプラウダ戦の結末と、決勝戦までの大洗女子の少女たちの流れ、そして決勝の黒森峰戦の最序盤まで。どーせ11話延期なんだから、黒森峰戦までやらなくてもいいような気がしますが、おそらくは、ある程度の引っぱりがないと3月まで興味を引っぱれないと踏んだか?
 まぁここで文句たれた所で来週11話が放送されるわけもないので放っておいて今回のお話ですが、まずプラウダ戦。フラッグ車を両校同時に撃破か?という所で前回引っぱったわけだが、大洗女子のフラッグ車八九式は砲撃を受けたがヨタヨタながらも走行し、III突はもぐって底面への砲撃ということもあって(戦車は上面・底面の装甲が一番薄いらしいです)見事フラッグ車を撃破し勝利する。
 正直、どちらが先か?という勝負となると思っていたので、八九式がヨタヨタながらも走行を続けている様を見て「おぉ!」と声をあげてしまいましたよ。と、言うのも、予想した展開でないということもさることながら、砲撃を受け黒煙を吐きながらも走る八九式が、絶対に負けられないとする大洗女子の根性のように見えて胸にぐっときたのだ。
 どちらも撃破され、勝負を時間的な運に託すのではなく、ヨタヨタながらも「生き抜いた」八九式は正しくみほたち大洗女子の皆さんが勝ち取った勝利を見事に表しているように思えたのです。そう、みほたちは「勝てた」のではなく「勝った」。まぎれもない彼女たちがもぎ取った勝利なのです。
 何を今更と思うかもしれませんが、このプラウダ戦までの試合とは彼女たちの「勝利する」ことの意識が違っていて、おそらくは皆「勝てたら良いな」くらいな気持ちであったであろうが、廃校の事実を知って「負けたくない、勝ちたい!」に変わり、全員がその想いと目標に向って手を伸ばし掴み取った、という意識の差が感じられるのだ。まぁ冷静に振り返ってみれば、前の試合って言ったらグロリアーナとサンダースしかないわけだけど(アンツィオは描写されていないので含まず)、今ここに至ってみれば、みほたちは随分とたくさん戦っていつも薄氷を踏むような勝利だったようなイメージがあることもあるし、なによりここまで十二分にみほたちを中心に大洗女子の皆さんを見てきたこともあって、彼女たちの意識の変遷を感じられるのだから上手いこと作ってあると言える。
 試合後もまたおもしろく、みほの元にやってきたカチューシャの「まさか包囲網の正面を突破できるとは思わなかった」との言葉にみほが正直に「私もです」と返し、「あそこで一気に攻撃されていたら負けていたかも」と続けると、カチューシャは「それはどうかしら?もしかしたら……」と言い淀むのである。
 負けたと分かったカチューシャが涙ぐんでしまったのを見ても、傲岸不遜な彼女だが戦車と戦車道を愛し、この全国大会に一念を持って参加していただろうことが分かろうというものだ。そんな彼女だからこそ、自分たちに驕りと油断があったこと、そしてなにより大洗女子が絶望的な状況でも降伏勧告を受け入れず、決してあきらめることなく一体となって戦ったことを考えて、そうだったとしても、もしかしたら結果は同じだったかもしれない、と思ったのではないだろうか。
 そう思ったからこそカチューシャはノンナの肩から降りてみほと握手したのだ。試合前は見下していたが、圧倒的に勝る戦力に臆する事無く立ち向かい果敢に戦ったみほを、今は自分と対等であるとしたのだ。自分より下の存在ではなく、同じ所に立つ好敵手だと。
 もう一点、試合後の興味深い点があって、それは観戦していた母のしほが「勝ったのは敵に油断があったからよ」と言うのを姉のまほが「いえ、実力があります」と意を唱え、みほがどうしてこのプラウダ戦で勝てたのかを言い当てるのだ。そして「西住流の名に賭けて、必ず叩き潰します!」と敵意を向ける。
 このまほの様子から見ても、彼女はみほが持つ能力、持ち前の優しさとピュアさで全体をひとつの大きな力へ変えること、そして臨機応変に対応することに優れていることを解していることが分かる。みほはその生まれから西住流を汲みつつ、またそれにとらわれない何かを持っている、最も手強い相手と認識しているのだろう。
 これまでのみほの相手は皆、最初は彼女たちを見下していたがまほは違う。黒森峰戦はこれまでのようにはいかないと思わせてくれるではないか。しかも強豪校で戦車も豊富。これをみほたちがどうひっくり返してくれるのか、実に興味がそそられるし期待させられる。

 プラウダ戦後は黒森峰戦までのみほたちを長い尺で描いている。
 決勝へと駒を進めたことで、全校生徒たちにも廃校の事実が伝えられたようで、義援金が集まるも戦車を買うには至らず補強・改造へ回すこととなり、発掘戦車2号の88mm砲搭載の戦車はポルシェティーガーだったり、置物だと思っていた三式中戦車を発掘したり、38tにヘッツァー改造キットを取り付けたり、IV号がマークIVスペシャル(どうも北アフリカ戦線仕様?ということらしい)になったりする。
 しかしポルシェティーガーは……生徒会長も言ってたけど、アレは戦車なんか?もはや置き砲台にしかならないような気がするが(笑)。なにより一番ビックリなのが38tですよ!ヘッツァーが何かよう知らんけど(戦車らしいが)、38tが可愛くなくなっちゃったよ!ちんまりして角々してるのが可愛かったのに!ヘッツァーは虫の幼虫みたいで全然可愛くないです(私は虫が大嫌いなのです)。あうう。まぁ可愛いとか可愛くないはともかく、黒森峰線が始まるまでに、上記したような戦力のちょっとした増強やこれまでの設定の回収などが計られる。
 それと、以前に勘当されるような形となった華が、今まで自分になかったモノを身につけ母に認められたり、入院していた麻子の祖母が退院したことが分かったりするが、個人的にはその後の練習前(?)の件でみほが一言いう件が印象に残った。何故かと言うと、みほが全く大したことを言わないのである。
 なにか熱く語るわけでもないし、胸にしみ入るような感動的なことを言うわけでもない。言ったことといえば、決勝で当たる黒森峰は以前通っていた学校であること、でも今は大洗女子学園が自分の大切な母校であるとしていること、そして自分もがんばるから皆さんがんばりましょうという、なーんでもない言葉。しかし途中で「あの、えっと……」と言葉に詰まる間がとってあるのだ。
 この言葉に詰まる部分が実にみほの心情を表していて、自分の所為で10連覇できなかった黒森峰を、今度は違う学校へ来て黒森峰の優勝奪還を阻む形になってしまっていて、さりとて黒森峰に未練があるわけでもないし、大洗女子は今や自分の大切な母校で、今一緒にいる大切な友達、一緒に戦車道をする仲間たちがいて、何か言いたいんだけれど何を言っていいかよく分からないみほの複雑な気持ち、でも大洗のみんなと一緒にがんばりたいんだという確固たる思いが見て取れ、そのなんでもない言葉が実にみほらしくていじらしいのだ。
 これまでもちょいちょい述べましたが、彼女はみんなをグイグイと引っぱって勝利へ導くスーパーヒロインではない。ちょっと戦車に精通しているだけの、どこにでもいるような優しい普通の等身大の女の子なのだ。そんな彼女をこれまで見てきたからこそ、そのなんでもない言葉が「らしく」、またこれまで通りのみほであることが気持ちが良い。

 Bパートからは決勝前日の最後の練習後、各チームがゲン担ぎにカツ系のものを食べつつ翌日の決勝へ想いをめぐらすわけだが、まぁそこは各チームがそれぞれ示し合わせたわけでもなくカツ系のものを食べていた点でも分かるように、彼女らの決勝へ懸ける想いと、ここへ至っての一体感を分かりやすく表しているので特に某ないが、それ以外のことでちょっと興味深い点があったので挙げてみる。
 まずはあんこうチーム、というか、みほの部屋なのだが、実は1話からずーっと気になっていたんだけど、みほの部屋にあるぬいぐるみってみんなケガしているんですよね。包帯ぐるぐる巻きだったり、眼帯していたり、たんこぶがあったりetc...。このお食事会で初めてそのぬいぐるみたちを印象的に見せていて、あぁやっぱりみほはこういう人なんだなぁとしみじみと思うことができました。
 前回・前々回でも記しましたように、みほは試合で勝つことよりも、チームメイトにケガ人がでないことの方がよっぽど大事と考えているとっても優しい娘なのです。それは彼女のポリシーとかいうものではなく、この後の黒森峰戦の前でも語られるが、誰かがケガをしたり危機に陥っているのを見ると、考えるよりも先に出てしまう彼女の心の奥底に元来からある気持ちなのだ。おそらくは元々クマのぬいぐるみが好きなのであろうが、包帯だったり眼帯だったりの装飾を施すことで、彼女が持っている庇護欲とはまた別のそういう気持ちが刺激され、ぬいぐるみをより愛おしく感じるのであろう。
 上で彼女はスーパーヒロイン的な特別な人間ではないと書きましたが、特別な所があるとすれば、それは「こんなにも優しい」という部分だと言える。それを如実に感じさせる意味でも、このケガをしているぬいぐるみたちは、良いオブジェクトとして成り立っていて見事です。
 1話で戦車道を履修するかどうか悩んでいるシーンで、なんでぬいぐるみがケガしてるんだろうと思っていたのですが(包帯がアクセントになっていてかわいいなーとも思っていました/笑)、話が進むにつれて見えてくるみほの人柄に、そういうことかと納得し、ここへ至って確信になった次第で、個人的には興味深いシーンでありました。
 それとアヒルさんチームこと元バレー部。体育館で無言でバレーの練習をする彼女らにぐっとくる。
 元々は廃部となったバレー部復活のための戦車道の履修だったが、今となってはバレー部復活どころか学校存続の危機である。彼女らにとっては逆境また逆境であろう。当然彼女らの根底は部の復活ではあるが、それ以前にの話になってしまっているからこその、今ここでバレーの練習なのではなかろうか。
 本来ならば、他競技をしなくてはならないのだから不本意であるはず。しかし廃校の事実もあり、また他のチームとの繋がりも出来て、またなによりの大前提である「大洗女子学園でバレーをやりたいんだ」という気持ちの表れの様に見える。プラウダ戦で見せた不屈の激走も彼女らのバレー魂あってこそ。次こそ負けられない・絶対に勝つ!という彼女らの静かなる闘志が垣間見えてこれまた良いシーンでありました。

 翌日。決勝戦会場にて、みほの元にグロリアーナのダージリン、サンダースのケイ、プラウダのカチューシャがそれぞれやってくる。その様子にダージリンが「あなたは不思議な人ね。戦った相手みんなと仲良くなるなんて」と言うと、みほは「それは、皆さんがステキな人たちだから」と返す。
 もちろんダージリンはみほのその人柄を褒めたのだが、みほはそれと分かって「あなたたちの人柄の方が良いからです」と謙遜したわけだが、そういうみほだからこそ周りに人が集まるのだと思わせてくれる。そしてダージリンはイギリスの諺「四歩足の馬でさえつまずく」をみほに贈る。まぁこれはけっこう有名な諺なんで説明不要かとも思いますが一応記しておくと、日本で言う所の「猿も木から落ちる」です。
 そして試合前の挨拶で、相変わらずの悪役っぷりの逸見エリカはさて置き、重要なのは去年の決勝で助けたチームメイトがお礼を言いにやってきたことだろう。8話で優花里が言っていた通り、みほの行動は間違ってはいなかったわけだが、興味深いのは元チームメイトが「みほさんが戦車道やめないでよかった」と言ったのに対して、みほが「私は、やめないよ」と返したことだ。元チームメイトの言葉にはっとした表情を見せたみほは、この時いったい何を思ったのであろうか。
 第1話で戦車道やります!と決意した後、本当に良かったのか?と聞く沙織と華に胸中をもらした際、誰も自分の気持ちを考えてくれないと言っていたみほ。でもそんな黒森峰の中にも、みほのことを考えてくれていた人はいたのだ。しかし自分は黒森峰から逃げ出し、そして今に至る。みほが黒森峰に留まる可能性はあったが、それは「if」でしかなく、これまでがあってからこそ今ここにみほは立っているのだ。きっと本当はこう言いたかったのではないだろうか。
 「私は、もう戦車道をやめようだなんて思わないよ」
 でもそう言うと、戦車道をやめようとしていたのだと傷つくかもしれない。だからの上記した返答だったのではなかろうか。過去があって今のみほがある。それにあの時、自分を思ってくれた者がそこにいたのだと分かっただけで十分だったのだろうことが、みほの表情から読み取れる。
 その後試合が始まり、元チームメイトとの様子を見ていた優花里がやはりみほの判断は間違っていなかったことを伝えると、みほは今でもそれが正しかったかは分からないが、そうしたかったし、それでいいんだと晴れやかな表情で言う。
 もうあの時のことで悩む自分はいない。正しいとか間違っているとかは関係無い、自分の気持ちを素直であればいいということにたどり着いたのだ。全てが吹っ切れた、そんな表情が実に清々しい。

 その後、いきなりの強襲を受けフラッグ車のIV号が狙われるも、偶然三式中戦車が縦となり撃破されて引っぱった。ってここで終わるくらいなら開戦前で終わってほしかったような気がすることもさることながら、見せ場もなく撃破されちゃったゲーマーチームの皆さんって一体なんの意味が……(笑)。
 次回は前回書きました通り総集編なので、今回がこの1クールでの事実上の最終回です。ああ~3月の11・12話見るまでは死ねない!!待ち遠しいなぁ。

 最後に、アマチュア無線二級を取得した沙織が交信を優花里と華に褒められ、「プロっぽい?」などと調子に乗っていると、麻子が「全然プロっぽくない」と返しました。
 幼馴染みのふたりなので、調子に乗っている沙織を戒めるために言ったのかなーなんて思っていたら……「だって『アマチュア』無線だし」なるほど!座布団一枚!(笑)

スマイルプリキュア! 第43話 れいかの道!私、留学します!!

2012年12月18日 | 視聴済アニメごった煮
おおうっ!キャラソンまでインサートされて優遇されたなー。

 そんな今回のお話は…
 れいかが、イギリスへ留学することが決定!留学は、お勉強のために外国の学校に行くこと。
 みゆきたちは、れいかと離ればなれになっちゃうけど・・・夢が叶うんだもんね!スマイルで送り出してあげよう!でも、嬉しいはずのれいかも、同じように悩んでいるみたい…
 「イギリスへ行ってしまったら、プリキュアはどうなるの?」イギリスへ行けば、みんながいる日本とお別れしなきゃ…。本当にそれでいいの…?
 そんなれいかの前に、ジョーカーが現れた!!れいかはプリキュアに変身するけど、ジョーカーは、真っ暗闇の空間へとビューティーを連れていってしまう。
 いったいビューティーは、どうなってしまうの?
 以上公式のあらすじ。

 お話はサブタイ通り、れいかが留学の選抜メンバーに選ばれて、一ヶ月後にイギリスへ旅立つこととなるのだが……という話ではあるのだが、まぁそんなことにはならないことなど最初っから分かっていることだ。そういう中で、どう盛り上がりを作り、何を見せるかがよく考えられてある見事なシナリオでした。やはりさすがは成田良美と言わざるを得ない。
 お話としてはサブタイからして、れいかは留学してしまうんだろうか?という所で進むと思うのが普通ではあるが、もうアバンからしてそうではない所を見せていて、留学の選抜メンバーに選ばれたとの一報に「えっ!?」と驚きを隠せない彼女の表情と声から、バカが付く程の真面目なれいかがこの不測の事態に困惑している様子が窺えるではないか。
 彼女としては、1年生の時に自分の可能性を試したいと応募した留学は自分の進むべき道のひとつではある。しかし伝説の戦士プリキュアとなって無二の親友みゆきたちと共にしてきた活動を途中で放り出すわけにもいかず、Aパートからの留学の決定に良かった良かったと喜ぶ周囲をよそに、彼女の表情には困惑が見える。あるいはれいかがプリキュアになっていなかったとすれば、それは悩むべくも無いのだろうが、応募した1年生時と今では状況が全く違ってしまっていて、当時予測することなどできようはずも無い非現実なプリキュア活動が、現実に影響を及ぼしたのであるから、プリキュアとはいえ14歳の女の子が困惑するのも無理も無い話だ。
 帰り道、みゆきたちも行くべきと応援する中で、れいかは「でも、プリキュアが……」と逡巡する様子を見せると、みゆきは「なんとかなるよ!」と明るい笑顔で返す。
 この割となんでもないふうなやりとりであるが、れいかが周囲の期待とは裏腹に悩んでいる様子はよく見て取れるが、ここでのポイントはみゆきたちなのである。後にも明かされるが、普通に接しているように見える彼女たちではあるが、その言葉の端々に無理が垣間見えるのだ。
 きっと本来ならば、「お別れしたくないし居なくなってほしくないけど、れいかの夢のひとつなんだから応援する、行ってこい」。と言いたいはずであろう、がしかし、別れたくないずっと一緒にいたいなどと言ってしまえばれいかの夢をフイにしてしまうかもしれない、またはれいかにつらい思いをさせてしまうかもしれないと、敢えて「れいかの夢のひとつなんだから応援する、行ってこい」の部分しか彼女たちは言わない。そのためこのシーンではみゆきたちの言うことが実に空々しく聞こえるのだ。お前たち本当はそんなことだけを思っていないだろ?と思える。しかしみゆきたちのことを思えば、そんな彼女たちだからこそ、れいかを良かった良かったと笑って送り出したいと思う気持ちが、毎週欠かさず熱心にこのアニメを見ている身としては分かろうというものだ。
 このなんとなく空々しい彼女たちの会話が、見ていて実にもやっとした気持ちにさせてくれるという見事な導入である。

 その後家に帰って家族に報告するれいかは、母や兄、祖父にも喜ばれるが、祖父はれいかがそのことに何かしら悩んでいることをすぐに見抜く。と言っても、ここはれいかの中の人「西村ちなみ」さんの演技が見事で、「みんな喜んでくれて、とても光栄です」と言うれいかの言葉はどこか歯切れが悪く、自らの言葉通りの気持ちとは到底思えない。みゆきたち以上に当の本人であるれいかも困惑しているのだなぁと思わせてくれる。そんな視聴者を代表するが如く、祖父は見事なアドバイスをするのだが、16話でもそうだったように答えを指し示すことはしないのだ。
 翌日。れいかが何故留学しようと思っていたかを聞いたみゆきたちは、それならばやはり行くべきだと言って背中を押すが、れいかが去ると「これでいいんだよね」と彼女たちがれいかと別れたくないと自分たちの我を通し、れいかの夢を潰えさせたくないと無理しているのが明かされる。れいかのためにも笑って送り出してやるべきだと。しかし彼女たちの中にはもうひとつの気持ちがあって、それは子供が故にピュアなキャンディが語ってくれる。本当にそれでいいのか?と。

 その頃、三幹部らがことごとく失敗に終わったため、ジョーカーがプリキュアたちの要であるビューティーに的を絞って策を仕掛けようとする所、れいかが留学することを聞きつけ彼女の前に現れバッドエンド空間へと取り込む。
 策を弄する事無く留学していなくなるれいかを歓迎するジョーカーは、もうプリキュアをやめるのでしょう?と問いかけ精神の揺さぶりを計る。プリキュアをやめないとするれいかにジョーカーはさらに追い討ちをかけ、留学をしないのであらば、留学を自分のことのように喜んでいる家族や友人は随分と落胆することだろう、なんて素晴らしい!と。そんなお前はこっち(バッドエンド)よりではないかと。
 自ら望み努力して得た青木れいかの留学の道。誰かが誰かに悪事を働くことを許さないとするプリキュアの道。常に進むべき道を模索し正しいと思った道を進んできたれいか。だがここへ来て進むべき道が分からなくなってしまった。留学すれば周囲の期待に応え自らを高めるが、悪事を止めることができない。留学を取りやめれば悪事を止めることができるが、周囲の期待を裏切ってしまう。どちらも二律背反しれいかには選ぶことができないのだ。常に自らの道を模索し歩むその心こそ、れいかがプリキュアとなる力の原動力である。進むべき道を見失った時、その力は消失し、変身が解けてしまう。
 変身が解けたことに何故っ?!と困惑するれいかにジョーカーはそれが答えだとする。任期満了、円満卒業、お前はもうプリキュアではないのだと。留学してジョーカーの思い通りになることが正しい選択なのかと、れいかはついに膝を折ってしまう。
 プリキュアの力は前述した通り人の心であり、ジョーカーの言うことは当たらないのだが、人の心を解さない彼にそのことが分かろうはずも無く、プリキュアでなくなったれいかと共に葬り去ろうとみゆきたちもバッドエンド空間に取り込んだのが彼の誤算であり、またここからが今回のクライマックスである。

 ハイパーアカンベェにいい様にやられるプリキュアたちを、柵で囲まれてしまい、また変身できないれいかはただ見ていることしかできない。そんな彼女らを嘲笑うかのようにジョーカーは、友達ならば留学を選択したれいかを笑って送り出してやりましょうなどとなじる。
 するとみゆきたちは、そんなことは当たり前で、れいかが行きたいのなら応援するし友達だから笑って送り出す、と言いながらも「ゴメン……やっぱり無理」とぽろぽろと涙を流し「友達がいなくなるのに、笑えるわけないじゃない!」と、これまで我慢を重ねて押さえてきた気持ちが溢れ出す。なにか自分の気持ちを説明するかのような言葉はなく、れいかがいなくなるのは「イヤだ!」とただ泣き叫ぶ。れいかのためとか、応援するとかそういうことではなく、友達と離ればなれになるのはイヤだというみゆきたちの心の叫びなのだ。
 そんな彼女らにれいかは駆け寄り「わたしも行きたくない!もっとみんなと一緒にいたい!みんなと離ればなれになるなんてイヤだ!」と泣き叫ぶ。いつものですます調ではない彼女の言葉から、それこそが青木れいかの心の底から思う本心なのだ。そう思っているからこそ、この選択がこんなにもつらいのだ。彼女らはわんわんと泣いてへたり込んでしまう。
 そんな彼女らを見てジョーカーは「なんて情けない姿!」と嘲笑う。友が友を思い涙する彼女らの姿のどこが情けないというのだろうか。だが人の心を解さない彼にはそれが分からないのだ。
 正に悪であるジョーカーが全員まとめて葬り去ろうとするとれいかが立ちふさがり、私はプリキュアをやめるだなんて一言も言っていない!と光の柱を立ち上げキュアビューティーへと変身し、「私の名前は青木れいか、またの名をキュアビューティー!」と高らかに宣言する。
 みゆきたちの心の叫びに呼応するかのように、考えるでもなく出た自分の本心こそが答えなのだと気付いたのだ。どちらかを選択するのではなく、今、自分が最も大切に思い大事だと思うことをすることが進むべき道なのだと。また自ら名乗った通りに青木れいかはキュアビューティーであり、それぞれ違う道があるのではなく、同一の存在として同じ道を歩むのだということを悟ったのだ。
 改めて決意し新たに見出した自らが歩むべき道を揺るぎないものとしたビューティーは、ジョーカーを圧倒し退けるのであった。

 と、ここまで熱く語って参りましたが、ここいらでちょっと冷静になってみて、改めて見事なシナリオであると言わざるを得ない。
 プリキュアの皆さんの二律背反する気持ちに苦悩する様子はよく見て取れ、熱心にこのシリーズを見てきた者としては彼女たちに感情移入せずにおれないし、本心が出るシーンでの泣き所は、これまで苦悩している彼女らを見てきただけにぐっとくるし、れいかが再度ビューティーに変身し、インサートしてくるキャラクターソング「あなたの鏡」は毎度CDを購入している身としては、ビューティーのパワーアップと共に盛り上がらざるを得ない。
 なにより「れいかがいなくなるわけがない」と結末が分かりきっている話の中で、上記した二律背反する少女達の気持ちや本心の吐露、人生の選択時に何に重きをおくかの訓話まで入っていて、表層のれいかがいなくならなくて良かったというだけの話ではなくなっているのだから、やはりさすがの成田良美と言わざるを得ない。
 またそのシナリオをしっかり理解し、見事に演出している点も特筆すべき点だろう。序盤からの暗澹たる感じから泣き所、そしてパワーアップしてからの高揚感、そして久々のアクションシーンでの回るカメラワークなど、実に見事に演出しており視聴後とても気持ちよかった。
 まぁただそれだけに、ここの所のキャラクターの掘り下げは、やっぱり中盤あたりに差し込むべきだったような気がしますけどねぇ。

 あとちょっと気になった部分があって、スマイルプリキュアのリーダーって特に決まっていないわけなんだけど、やっぱりビューティーだよね?どー考えても。
 今回ジョーカーもプリキュアの頭脳であり要としてビューティーをあげているし、これまでのお話でも「困ったらビューティー」だったしな。ということを考えると……ハッピーことみゆきってやっぱり主役としてどうなんだと思わざるを得ない。
 特にリーダーシップを発揮するわけでもないし、何かのきっかけとかになるわけでもないし、誰かを引っぱるわけでも押し上げるわけでもないしなぁ。そう考えると彼女は集団の中でけっこう「目立たない娘」なのではないのだろうか。
 まぁ映画で小さい頃は人見知りの恥ずかしがり屋だったということが語られているし、次回もその辺のことが語られそうなので、なるほどそうか!というようなことがあって、目立たない中にも光る部分が見つけられる話であることを期待したい。

今週のまたみてねとぴかりんじゃんけん
 今週のまたみてねは「キュアビューティーとウルトラキュアビューティー(?)」でした。「またみてね」ではなく、縦書きで「またみてください」になってましたね。
 さて、ぴかりんじゃんけんの方ですが、まぁ当然変身バンクがあるはずもなく、戦績は変わらず34戦17勝12分5敗(1反則勝ち)。
 予想も変わらずですが、まぁ次回も対戦ないんでしょうねぇ。

ガールズ&パンツァー 第9話「絶体絶命です!」

2012年12月16日 | 視聴済アニメごった煮
ええっ!?11話も!?

 そんな今回のお話は…
 プラウダ高校に包囲され、廃墟の中に追いつめられた大洗女子学園。
 メンバーの一部に「ここまで頑張ったのだから……」という空気が流れた時、生徒会長・角谷がこの大会で絶対に負けられない理由を明かす。
 衝撃の事実に寒さと飢えが加わり、士気のあがらないメンバー。その時、みほがとったのは思わぬ行動だった!
 期限の時間がきてプラウダ高校から降伏か否かを確認する伝令がくる。その伝令に対してみほは「最後まで戦います!」と宣言する。
 以上公式のあらすじ。

 冒頭のことは最後に語るとして今回ですが、前回言っていた選択云々の話は、そりゃぁまぁ見出した「自分の(自分達の)戦車道しながら勝つ」に決まってるじゃないですかぁ。
 前回そう書くと私が熱く書けない(感情移入して書けない)んで、敢えて気付かないフリして書いてみました。どーでもいいい?うん、だよねー。
 さて、今回も看板通りにAパートで少女たち、Bパートで戦車と正に看板に偽り無しをいっております。
 Aパートでは廃校のことを知って意気消沈する大洗女子チームが、戦闘開始までにどう盛り上がるかを見せていて、予算が無かった学校は良い戦車は売ってしまい今ある戦車は売れ残りで、それでも優勝する以外の廃校阻止の方法が思いつかなかった。また、泣いて一年過ごすより希望を持っていたかった。との生徒会の皆さんの言葉に、みほは戦う決意し言う。「来年もこの学校で戦車道をしたいから。みんなと」。
 だが自分の見出した道を彼女は忘れてはいない。最後まで戦い抜くと言いながら「ただし、みんながケガしないよう冷静に判断しながら」を付け加える。廃校阻止の為に何がなんでもではなく、みほはこの大洗女子学園へ来てやっと見出した、いや、作り出したと言ってもいい自分の道は、もうすでに揺るぎないものになっているのが窺える。多少の犠牲を顧みず大勝を掴む西住流ではない、みほが友達たちと一緒に作り上げたものに対して全くよどみを感じさせないのだ。
 そんなみほに士気のあがる大洗女子は、降伏時間のタイムリミットまでに戦車の修理と偵察を出す。前回ピンチ感を演出した戦車の故障だが、ここへ来てあっさり直ってしまうのはちょっとあっけないが、始めっから戦力差のある状況ですのでそれは致し方ない所か。
 ともかく、一度は士気が上がったものの、餓えと寒さに加え、廃校の事実に士気は瞬く間に下がっていってしまう。外ではプラウダはたき火で暖をとりボルシチを食し、コサックダンスまで踊っている余裕っぷり。一気に下がってしまった士気をあげるため、みほがとった行動とは、あの「あんこう踊り」であった。
 河嶋さんに「隊長だろ、なんとかしろ!」と言われ、自らもこのままではと思ってやったのがこれだ。まぁ劇中でも河嶋さんがいっていましたが逆効果、というか、かなり脈絡が無く何にもなっておらず、士気のあげ方としては正直なっていない。だがこれはとてもおもしろい所ではあって、みほは下がった士気をあげる、ということではなく、「楽しい戦車道」をするために、みんなに楽しくなってもらいたかったのではなかろうか。どうしたらみんなを楽しくさせられるか。恥ずかしがり屋でちょっと引っ込み思案な彼女にすべらない話をする話術などあろうはずもなければ鉄板のギャグを持ち合わせているはずもない。そこで思いついたのが「あんこう踊り」なのだ。
 踊っている最中にみほが「みんな歌ってください!私が踊りますから!」との言葉から分かるように、みほは自分がピエロになって笑われることでその場を盛り上げようとしたのである。先述しましたが、この状況でそんな事してもなーんもおもしろくはない、むしろ寒い。だが、その場を盛り上げようと笑い者になろうとするみほを見て、グロリアーナ戦でもそうだったように、あんこうチームの皆はみほひとりにそのようなことをさせられないと踊りに加わり、最終的には全員で楽しく歌って踊ることとなる。みほが思っていたようにはならなかったが、結果として全員が一体であることを確認できたことだろう。みほひとりではなく、大洗の全員で作った一体感なのだ。
 ここから考えるに、みほの能力はここまで素人同然だった大洗女子を準決勝まで引っぱってきたのだから相当のものではある。だが指揮官としてその性格は向いていない。そう、みほは凡人たちを引っぱっていくスーパーヒロインではないのだ。
 この一連のシーンは、みほの足りない部分を敢えて見せ、他の娘たちとなんら変わりがないことを示し、そしてその無い部分をこれまで彼女たちが培ってきた友達という線で繋がる友情で埋める所を見せているのではなかろうか。けっこうあっけにとられるし都合も良く見えるシーンではあるが、こう考えると割と自然、とはいかないとしても、彼女たちの友情を見せ低るのだと考えれば納得できる。
 こうして踊っている所でタイムリミットがきて降伏せず最後まで戦うことを宣言し、包囲網を突破する「ところてん作戦」を決行する所でBパートへ入る。

 Bパートからは戦車戦。今回も強豪相手に手に汗に握る展開が上手い。
 まずは立て篭っている建物から出て、敢えて手薄にしてある包囲網の部分ではなく包囲の厚い部分へ向かい、一陣を走り抜けて突破し二陣は38tが突撃し攪乱している間に他の車両は窪地を抜けるため転回する。
 難攻不落の城に一ヶ所弱点があると、そこに敵が集まって一網打尽にできるので、プラウダ隊長のカチューシャの戦略は間違ってはいない。だが、みほたちはそれを読んで敢えて包囲の厚い部分に向って攪乱し逃げ道を作ったのだが、ポイントは一両突撃した38tである。
 Aパート終わりでみほが「本当にいいんですか?」とヒドく不安そうな表情で生徒会の皆さんに聞いていたのはこのことがあるからだ。敵の注意を引きつけるために囮役を買って出たのだろう。しかもただの囮ではなく、それ以降のためになるだけ敵戦力をそがなくてはならない危険な役目だ。集中砲火を浴びることとなるこの役目を負ってみほは生徒会の皆さんがケガをすることを恐れている。
 しかし劇中「上手くいったら合流する」といっていたように、生徒会の皆さんは覚悟の上でこの役を志願したのであろう。またみほに心配させないよう無事に包囲を抜けてくることを一応は示唆している。
 だが人の気持ちに敏なみほとしては、その辺の生徒会の皆さんの覚悟を分かってはいたであろうことは、突撃を敢行する38tを見送る彼女の表情から見ても窺い知れる。生徒会の皆さんは他を生かすためはなっから犠牲になる覚悟であったわけだ。これはみほとしてはあまりやりたくはない戦術ではあったろうが、一番廃校なることを憂いており阻止のために動いた彼女たちであることと同時に、みほの気持ちも重々承知な彼女らだからこそ、この役目を任したのであろう。
 それにしても、あんまり役に立たない河嶋さんに変わって生徒会長が砲手をやって、圧倒的に戦力の勝る戦車4両に囲まれながらも2両撃破したんだから、撤退しようとした所を狙われて撃破されてしまったが、生徒会長の面目躍如だろう。河嶋さんも言っていたが「お見事です!」。
 生徒会ことカメさんチームから報告を受けたみほは、「頼んだぞ!」「お願いね!」の言葉を受けて少し間を取った後に「この窪地を脱出します!」と力強く言う。生徒会の皆さんのためにも負けられないと強く思ったことがその間から窺い知ることができる。敢えて危険な役目を買って出て自分に想いを託した生徒会の皆さんを思うこの間から出た、これまであまり無かったみほの力強い言葉が印象的だ。
 窪地を脱出した直後、攻撃力のあるIV号、III突は脇にそれ暗闇に乗じてやり過ごし、残っている敵フラッグ車の捜索と撃破に向う。ここからが今回のクライマックスだ。追われている自軍フラッグ車が落ちるのが先か、敵フラッグ車を見つけ撃破するのが先かの勝負である。
 ここでポイントなのが敵プラウダ校の油断である。Aパートでタイムリミットを待つ間に随分と余裕かまし、フラッグ車も敵来襲にも慌てる様子も無く、IV号・III突に追われて初めて慌てる始末。それも追う側にスターリンが到着し、あと少しあれば先にフラッグ車を撃破できるとし、町中を逃げ回れば良しとしてしまうあたりも油断だろう。IV号から優花里を偵察に出し高い所から見下ろしているとは思ってもいないのだ。スターリンに撃破されたM3はフラッグ車をお願いします!とルノーに守りを託し、そんなルノーも撃破されると八九式に健闘を祈る!とエールを送る。とこのように、生徒会の皆さんを囮にとしてまで廃校阻止のために必ず次につなげたい大洗女子と戦意と一体感が全く違うのである。
 ついに単機となったアヒルさんチームこと八九式が敵の砲撃を受けながらも激走を見せるのだが、これがまたいいのだ。何がいいってどう見ても撃破されちゃいそうなのである。
 八九式のすぐ側を何度も砲弾が着弾し、何度も車両が傾きながらも必死の逃走を演じるのだ。この「されちゃいそう」感と自らを奮い立たせる元バレー部員たち、そして別の場所でフラッグ車を追うみほたちが差し込まれ、サンダース戦のような「ハラハラ感」を見事に演出している。見ていて「踏ん張って逃げろー!」と思うし「早くフラッグ車と叩けー!」と思わせてくれるのだ。
 敵フラッグ車がぐるぐる回っているだけなのに気付いたみほは、カバさんチームことIII突に砲撃を停止させる。もうこの時点でIII突得意の待ち伏せ作戦なのはピンときて、見ていて「キター!」と思ったのはきっと私だけではあるまい。そして上記したプラウダの油断がここで活きる。追ってくるのがIV号だけになったと気付きなからも、III突は「エンコしたんじゃね?」などと気に留めないのだ。
 スターリンが八九式をついにとらえたのと同時に、雪に潜って待ち構えていたIII突がフラッグ車を打ち抜く!どちらが先か?!……という所で引っぱった。わけだが、まぁ言わずもがな。油断のあったプラウダと見事な一体感を見せた大洗女子。推して知るべしである。
 なににしても、常に戦力の劣るみほたちが強豪相手に薄氷を踏むようなハラハラ感を、「分かってはいる」中でもそう感じさせるのだから、上手いこと作ってあると言わざるを得ない見事な作りだ。次週も楽しみです。

 そういえば、今回気になった部分があって、カメさんチームこと38tってフラッグ車じゃなかったっけ?とか思って8話見直したらちゃんと八九式がフラッグ車である所を見せてました。サンダース戦では38tだったから勘違いしてたよ。
 38tは他の車両と比べてかなりちっさいし、2話の優花里の話からすればかなり走るみたいだし、今回の生徒会の皆さんの戦いぶりから見てもフラッグ車に向いているような気がするけどなー。替えたってことはやっぱ八九式の戦力って無いも同然なんかなー。

 さて、そんな見事なこの「ガールズ&パンツァー」であるが、冒頭にちょろっと書きましたが、11話の放送予定分が10.5話「紹介します!2」に差し変わることが公式でアナウンスされました。な、なんだってー!!
 一回くらいなら分からんでもないが(まぁそれもどうかとは思ってはいるが)、二回ともなるとなんか意図的なものを感じてしまうのだがどうだろう。おそらく11・12で黒森峰戦であろうから、11話で放送終わってしまうのはどうか?という判断なのではないのか?などと邪推してしまうのもさることながら、個人的にプロフェッショナルの仕事としてどうか?という点でも思うことがあるな。
 クオリティの高いものを作るのもプロの仕事ではあるが、期日に間に合わせることもプロの条件のひとつである。と私は思っているので、アニメ作るのが今も昔も大変なのは重々承知なのだが、アニメーション制作のプロフェッショナルであるからには、枠内にきっちり収めることはしてほしいなぁ。スケジュール管理や制作工程の管理もプロの仕事のひとつでしょ?
 11・12話が3月放送予定ということなので、もしかしたら人気の延命策かも知れませんがねー。ってそれは邪推のしすぎかな(笑)。

スマイルプリキュア! 第42話 守りぬけ!なおと家族のたいせつな絆!!

2012年12月11日 | 視聴済アニメごった煮
見事に直球な話はらしいっちゃぁらしい。

 そんな今回のお話は…
 なおのお母さんに、もうすぐ赤ちゃんが生まれるの!「7人兄妹のおねえちゃんになる!」と、なおはとっても嬉しそう!
 お母さんとお父さんが病院に言っている間、兄妹6人でお留守番。なおは、みんなが大好きな“お母ちゃんカレー”を作ることにしたの。
 みゆき、あかね、やよい、れいかは、なおのお手伝いをしようと、なおの家に行ってみたの。そうしたら、なおが突然家から飛び出してきた!
 なおの妹の「ひな」と弟の「ゆうた」がいなくなっちゃった…!?いったいどこに・・・?
 そんな中「ひな」と「ゆうた」の前に、マジョリーナが現れた・・・!
 なおは、ひなとゆうたを無事に探し出すことができるの・・・!?
 以上公式のあらすじ。

 お話は順繰りにきて、なおの家族愛を身競るお話で、内容としても彼女の話らしく直球勝負だ。
 流れは簡単に言えば、後の無いマジョリーナがなおの弟たちを人質に取り、マーチが彼らを守るためにパワーアップして撃退する。というまぁなんの捻りも無い、正にストレートど真ん中である。
 なので内容云々として特に思うことはなく、見ていてこうなるんだろうなぁと思う通りに事は運ぶので、お話としての某はやはりない。
 そんなお話ではあるのだが、お話としての構成は良く出来てはいて、なおが家族を大切にしている様子であったり、弟・妹たちもなおを頼りにし、また対せsつに思っている様子をちゃんと描いているので、マジョリーナが人質を取ってからの展開でマーチが必死に家族を守る姿を印象付けているのだ。とかく今回はなおのそういう部分を見せたいわけだから、なんの捻りもない話ではあるが、見せたい部分をより良く見せるためのシークエンスをしっかりと踏んでいる点は良い。
 個人的に一番良かったのは、戦闘後になおが助けてくれたみんなにありがとうと言い、本当に怖かったと泣き出してしまうシーン。
 大家族の長女としてしっかり者のなおが泣いてしまう、と言うだけではらしくないのだが、ことこのシーンに関すればとてもらしく、戦闘で他のプリキュアの皆さんの助けが無くば、弟たちが死んでいたかもしれない恐怖を味わって、事後に無事な姿で寝入ってしまった弟たちを見て気が抜けるのと同時に、もし、みゆきたちがいなかったらと思ったであろうなおが泣き出してしまうのは当然であるし、また、そこまでに散々家族を必死に守るなお(マーチ)を見せてきたこともあるので、本来涙が似合わない彼女であるが、このシーンとしては納得の涙になっている、と言うふうにしている点でも、今回のお話の構成は良く出来ていると言っても良い。
 まぁ何度も言ってますが、特に捻ったわけでもないストレートなお話なので、面白味という点ではかなり薄味ではある。が、メインターゲット的なお話としてや、プリキュアシリーズのお話としてはドンピシャだと思います。
 感想書いている身としては、「上手い!」と思わせてくれる何かがあったり、なんだこりゃみたいになってくれた方が書きやすいんですけどねぇ(笑)。

 気になった部分としては、戦闘に入る際、なおが最初は弟たちの前で変身することを躊躇したことだ。
 まぁ後になってそんなことは言ってられないと彼らの前で変身してしまうわけだが、最初に躊躇する理由がないんですよねー。だって一般人に正体を知られて何かペナルティがあるわけでもないし。
 劇中でなおは、弟たちの前で変身することはできない!などと言っておりますけど、一体どこからそれが出てきたというのか。まぁこれも毎シリーズ言っていたりするんだけど、プリキュア活動はなんら悪いことをしているわけではないので、知られて変にマスコミなどに騒ぎ立てられることを考えれば無為におおっぴらにはできないけれど、信用に足る人間にならば知られてしまっても特に困ることは無いと思うんですよね。
 今回で言えば、現実とはかなりかけ離れている存在であり、対立する「悪」でもあるマジョリーナと対しているわけだから、弟たちへの危険度は相当のものである。ということを考えれば、即座に変身して守れる体勢を整えておくことがベターであることはいうまでもない。ということを考えると、やはり変身を躊躇する理由が見当たらないのだ。
 「変身ヒーロヒロインの正体は絶対秘密」であることが鉄板の約束事、であるのは重々承知ではありますが、今この時代の多種多様な物語がある中では、そういった鉄板を敗ってしまっても良いのではなかろうか。秘密にしたいのであれば、やはり何らかのペナルティはあった方が良いだろう。大切な何かを守るために、ペナルティを顧みず変身するという展開も作れるしなー。やっぱりアレかな。「秘密」の変身ヒロインってのが、メインターゲットとしては心にぐっとくるモノがあるんですかね?
 それともうひとつは、上記した泣き出したなおに、大丈夫だよと優しく抱きしめるみゆきはとても良いシーンだったのですが、他の皆さんも駆け寄るくらいのことがあってもいーんじゃないですかね。特にれいかは唯一名前を呼び捨てにしているくらい、他の3人とは関係が深いのだからそれなりのことはしてほしかった所です。

 ともあれ、お話としてはなんの捻りも無く面白味はなかったのですが、らしさという観点からすれば良く出来ていたとは思う。でもやっぱりこういう話は、ドタバタ劇が続いていた頃に挟んでやるべきだと思うんですけどねー。

今週のまたみてねとぴかりんじゃんけん
 今回のまたみてねは「キュアマーチとウルトラキュアマーチ(?)」でした。
 お待ちかねのぴかりんじゃんけんですが、マーチメインのお話なのでやっぱりありませんでした。戦績は変わらず34戦17勝12分5敗(1反則勝ち)。
 次回は当然順繰りにいってれいかメインのお話なので、次回も対戦はないんだろうなー。

ガールズ&パンツァー 第8話「プラウダ戦です!」

2012年12月09日 | 視聴済アニメごった煮
三国志的に言うと「ジャーンジャーンジャーン!ははは!げぇ孔明」的な感じです。
それにしても話は上手い!

 そんな今回のお話は…
 プラウダ高校のカチューシャと聖グロリアーナ女学院のダージリンがお茶の時間を楽しんでいた。カチューシャは、ダージリンから大洗女子の隊長が、西住流の娘であると知って驚く。
 一方西住の家では、母しほが、戦車道を再び始めたみほの勝手な行動に怒っていた。
 準決勝出場を前に盛り上がる大洗女子の生徒たち。そんな中、みほは生徒会のメンバーに呼び出される。
 みほを待っていたのは、あんこう鍋だった。生徒会の狙いは……
 以上公式のあらすじ。

 いやぁ今回は見事なシナリオが綺羅星の如く光っていて、実に興味深いお話になっております。
 視聴者的には分かっている「負けたら大洗女子学園は廃校」は、劇中的には生徒会チームにか知らないことになっている。練習後に大事な話があるから生徒会室に来るように言われたみほが行ってみるとアンコウ鍋が用意してあって、みほは転校してきたばかりで知らないが、校内行事の思い出話に花が咲き、みほは結局「大事な話」を聞かされないまま帰ることとなる。
 当然、ここは生徒会役員たちの無くなってしまうかもしれない学校への思いが語られているわけだが、廃校となることを知らない、また学校が無くなるなどとは思ってもいないみほにとっては、3年生たちが思い出話に興じているくらいにしか見えないのだが、みほがここで彼女たちがどれほどこの大洗女子学園に愛着を持っているかを知ることがあとですごく活きてくる。
 また、最初は廃校の阻止ということもあって、かなり強引にみほを戦車道に引き込んだ経緯もあって横暴な印象の強い生徒会の皆さんであったが、今ここへ至っては、みほの指揮力もあって勝ち上がってきたこともあるし、また彼女の人柄もあってのことだろうが、廃校阻止のためにどうしても勝たなければならないということを伝えずに、転校してきたばっかりのみほに重荷を背負わせたくないし、なにより彼女にはのびのびと戦車を駆ってほしいとする。
 生徒会長の角谷杏は、みほが転校してきてからの短い間ながらも、彼女を良く見ていて、みほも皆と同様に大洗女子学園の生徒の一員として見ており、これまでも節々に見せていたように懐の深い部分を見せている。もはや生徒会の皆さんは横暴な権力を振るう人たちではなく、彼女たちもみほの大切な学校の友達となっているのだ。
 そしてプラウダ戦。見事に敵の罠に引っ掛かり包囲され、大きな教会(?)に立て篭る。敵の砲撃が止み、プラウダ校の隊長カチューシャから降伏勧告がなされてからが今回の一番の見所である。
 「全員で土下座するなら許してやる」との伝令に、徹底抗戦の構えを見せる大洗女子。だがみほは4両撃破したとはいえ、敵はまだ12両も残っているし、これだけ包囲されている状況ではケガ人が出るかもしれず徹底抗戦を躊躇する。
 前回の感想で書いた通り、優しいみほは「戦争」でもない「戦車道」の「試合」でケガをする人間が出ることを嫌っている。ケガ人を出してでも戦おうとは思わないみほにあんこうチームの皆は賛同する。初出場で準決勝までこれただけでも十分だと。しかし河嶋さんは「ダメだ!」と一喝し、みほの説得にも折れず、ついに「負けたら廃校」の事実を明かすのだった。
 前回ようやく西住流ではない「楽しい戦車道」「自分の(自分達の)戦車道」を見つけたみほである。が、ここへ来て、また「勝たなければならない戦車道」との選択を迫られることとなったのだ。
 戦車道がイヤになって家を飛び出し、大洗女子へ来て大切な友達が出来て、イヤだった戦車道の違う側面を見つけることが出来て、やっと自分が道をどう進むべきかを見出した矢先にこの出来事である。次があるからここで終わっても次の一歩に出来ると思っていただろう。しかし、今ここで負けたらみほが大洗女子へ来て得たものが全て無くなってしまう。
 また試合前に生徒会の皆さんが語った思い出話を聞いたみほである。優しく人の気持ちに敏な彼女が、生徒会の皆さんの学校への愛着に気付かないはずがない。生徒会に限らず、他のチームの面々も、麻子も優花里も華も沙織にも、転校してきたばかりのみほ以上に学校への想いがあるはずで、ここで降伏を受け入れてしまっては、みほの大切な友達の想いも無にしてしまうのだ。
 冷静に考えれば、次回で大洗女子学園は勝つ。それは分かりきったことである。しかしどう勝つというのだろうか。包囲された状況をどうひっくり返すかということではなく、みほが廃校阻止のため多少の犠牲を厭わずに、勝つことを最も尊ぶ「西住流」をするのか、それとも自らがやっと掴んだ「自分の(自分達の)戦車道」をするのか、みほがどちらを選ぶのか、はたまた第三の道を見出せるのか。
 思えば第1話で、戦車道をやりたくないみほを思って、生徒会の学校にいられなくするぞとの脅しにも屈せず、自分を庇い続けた華と沙織の友情と戦車道へのイヤな気持ちを天秤にかけ、それでも自分を思う友達を不利な状況に追い込みたくないと戦車道をまたはじめることとしたみほである。そんな彼女が廃校を決定づける降伏勧告を受け入れるとは到底思えない。だからこそ、みほが何を選択しどう勝つのかが重要であり興味をそそられるではないか。
 これまで戦車戦以上にみほたちの様子を見せてきたこともあって、十分に感情移入し、みほたちが「廃校」ということにどれだけのショックを受けたかがありありと分かった上に、この絶体絶命の状況で、重大な選択を迫られている所で引っぱるのだから、これはもう見事なシナリオとしか言いようがない。先にも述べた通り、勝つことは分かってはいる。しかしそれよりも、この物語の中で彼女たちがどう生きるのか、生きていくのかの方をメインに据え置いている。
 最初の方の感想でも言ったような気もするが、ただ戦車が走って砲撃しているだけでは物語にならない。それに搭乗し動かす彼女らがいてこそ物語が回り、正にタイトル通り「戦車と少女たち」の物語となっている。戦車を通しての少女たちの青春の1ページを見事に彩っていると言って良いのではないだろうか。
 と、このように今回は、みほが得た自分の戦車道と西住流、ケガ人を出したくない自分と徹底抗戦したいみんなの気持ち、そして降伏を受け入れて廃校か犠牲を受け入れて存続か、をこのプラウダ戦の勝負に引っ掛けて、これまでを踏まえた上での選択を主人公西住みほに託すという、抜群のシナリオ構成にぐうの音も出ない見事なお話だったと思います。

 そんな抜群のシナリオも、やはり戦車あってこそ。なにせこの物語のタイトルは「ガールズ&パンツァー」なのである。みほが選択を迫られる状況を見事に作っている今回の戦車戦も見所のひとつであろう。
 といっても、おもしろいのは戦車云々と言うよりかはその状況の方で、プラウダ戦の前に、前回発掘したルノーB1ビスとみほたちの駆るIV号に長砲身を取り付け戦力的にちょびっとあがったことや、サンダース・アンツィオを敗り大洗女子の志気が異様に上がっている様子を見せ、プラウダ戦直前では、みほが立案した慎重に攻めるを遮って皆が一気に攻めることを提案し、みほもそれを了承してしまう。
 みほは前回に「楽しい戦車道」「自分の(自分達の)戦車道」を見出したので、皆の士気を落としてまで負けるリスクを減らす戦術をするよりも、リスクが高くても皆が納得する、ひいては皆がやりたいことの方を選んだのだろう。しかし見ているこっちとしては、もうこの時点でハラハラしっぱなしである(笑)。士気が高いのはけっこうなのだが、何せテンションがあがりすぎなのである。
 そして一気に攻め込んで幸先よく2両撃破。みほもこの時点で何かおかしいことを感づく。見ているこっちとしても、これは明らかに囮であるとすぐ分かる。残った1両を追撃中にフラッグ車の一団を発見し、千載一遇のチャンスとばかりに攻め込み、みほの制止を振り切って市街地(?)へ誘い込まれてしまう。ここでみほが皆を止められないあたりが彼女の弱点で、能力は高いけど指揮官としてはあまり向いてないよなぁ。案の定見事に伏兵されて包囲されてしまうわけだが、これが冒頭の「三国志でいう所の~」である。
 この一連の流れの上手い所は「案の定」なのだ。あんこうチーム以外が妙に調子に乗っている時点で、敵の罠にはまるんじゃないかとすぐにピンとくる。だからこそ、調子に乗って追い回す彼女ら、またそれを制止できないみほに「あぁ~だめだってば」とハラハラさせられる。まぁつまり、分かりきった先を予想させることで「ハラハラさせられる」ことを誘導しているわけだ。また見事に「ハラハラ」させられちゃったんだから、作り手の術中に見事にはめられたと言っても過言ではなかろう。
 それにここまでには、視聴者的には廃校の事実を知っているし、前半で生徒会の皆さんの思い出話を見ていることもあって、大洗女子に勝ってほしいと思っている所であるし、さらには敵であるプラウダ校の隊長カチューシャの悪役っぷりが功を奏している。
 ちっこいのに傲岸不遜で大洗女子を見下し、昨年味方を助けるために戦列を離れ黒森峰の敗北を招いたみほを嘲笑する。これまでみほたちを見てきた身としてはムッとせざるを得ないではないか。だからこそヤツをぎゃふんと言わせてやりたい気持ちとは裏腹に、大洗女子の皆さんがプラウダの術中にはまってしまうのだから、余計にハラハラしてしまうのも当然で、おそらくはそれを見込んでの作りなのだからやはり見事なのである。
 また包囲され立て篭る際には、八九式は主砲がやられ、III突は履帯と転輪を打ち抜かれ、頼みのIV号は砲塔が故障してしまう。プラウダはまだ10両以上残っているし、大洗は全車両残ってはいるものの半数は故障していてさらに包囲されている。これまでにない絶体絶命感だ。この状況をひっくり返せなさそうな状況があるからこそ、廃校の事実を知り、みほが選択を強いられることにより悲壮感が出し、次回にどうひっくり返るのかを期待させる。これまでのことがひとつに折り重なって物語を形成しているのだから、見事と言う他ない。

 さて、個人的に気になった所としては、まずは前回発掘したルノーに誰が乗るかだが、園みどり子略してそど子率いる風紀委員チームであったのは意外であった。しかし彼女らは何か活躍する場が与えられるんですかねぇ(笑)。まぁせっかくの発掘戦車なので、プラウダ戦で何かしらの役割がありそうですが。
 それと一番気になったのがプラウダ出陣時の歌である。初見ではけっこう尺をとっているし「これはいるのか?」と思ったものだが、全員でカチューシャの歌を歌っての進軍ということで、彼女を中心に見事にまとまった統率力を表しているとだとすると割としっくりくる、ような気がするのはオレだけですかね?
 ああ、そういえば長砲身をつけて(前回物干竿にされていたのは発掘戦車の砲身だと思ってました)外観もちょっと変わったIV号ですが、外観はどの辺が変わったのかちょっとよく分かりませんでしたが、IV号はあのちょっと無骨な体躯にちょこんと付いてる短い砲身がかわいいなーと思っていたんですけどねー。

 ともあれ、今回は見事なシナリオがおもしろかったし良い引っぱり方で、次回で何を選択しどうひっくり返すか興味津々です。というか、結果が分かっているのにこうも期待させるのだから良く出来ていると言って良いだろう。
 良い意味で期待を見事に裏切ってくれることを期待しています。

スマイルプリキュア! 第41話 私がマンガ家!?やよいがえがく将来の夢!!

2012年12月03日 | 視聴済アニメごった煮
今ひとつピンとこないな。

 そんな今回のお話は…
 やよいは、小さい頃から、マンガを描くことが大好き。そのやよいが、マンガ・コンクールにチャレンジすることになったんだ!
 マンガの主人公は、やよいが考えたスーパーヒロイン!せかいの平和のために、悪と戦うストーリーなんだ!
 でも、マンガはなかなか進まない…コンクールの締め切りまであと7日しかないのに!
 「どんなに困難でも、絶対1人でやり抜いてみせる!」これは、マンガの主人公のキメゼリフ。その言葉を見て、やよいも1人でがんばることに決めるの。
 でも、思うように進まない…。そんな時、アカオーニがやよいの前に現れた!やよいのマンガが、ハイパー・アカンベエに…!!
 以上公式のあらすじ。

 お話はあらすじにあるように、やよいがマンガ賞に応募することとなって、そこから何故かひとりでやり抜く云々の話になる。
 う~ん。これがまたなんかピンとこないのよね。そもそもプリキュアって言えば、「ひとりで出来ないこともみんなと一緒ならきっと出来る」ってのを言い続けていることもあって、今回もきっと締め切りに間に合わないのをみんなの助けを借りてみたいな話かと思っていたのですが、そうではないのがまずピンとこない。
 やよいが作り出したキャラクター「ミラクルピース」はあらすじにあるようにどんな困難でもひとりでやり抜く強さを持っていて、それが自分の憧れの投影だというのは分かるのだが、締め切りに間に合わす云々はちょうっとそれと別問題のような気がするんですよねー。
 やよいのマンガに何でもかんでも手伝ってもらうってことは、メンバーを見ても不可能なことなので、やってもらうとしても枠線引きとか消しゴム掛けとかベタ塗り程度が精一杯って所でしょうから、ストーリーと作画が命のマンガとしては、それくらいはやってもらったとしても問題ないだろう。って観点があるので、まずそこで劇中と自分の中で折り合いがつかない。
 そう思いながらも見ていく中で、今回のお話はひとりで云々よりも、思ったように描けない(できない)自分にどうするかという話なのでは?と感じ始めた。それは描いてみた初めて分かったマンガを描くことの難しさであったり、それもあってなかなか筆が進まない様子であったり、自分も絵を描く身としては思った絵が描けないと言うのもあったであろう、やよいが直面したであろう壁に悩んでいる様子が見えたからで、がんばってと応援するみゆきたちに体よくいい返事をするも心中穏やかでない所を見ても、そういうことなのだろうと思っていた。
 そういう部分ではなかなか興味深くて、描いている途中で寝落ちしてしまい、悪夢を見てインク瓶をひっくり返してしまったやよいが泣き出してしまうのは、それまでなかなか進まない筆に難儀している様子を見ていたことだし、なにより絵描きの端くれとしては彼女の気持ちがよく分かるのだ。頭の中にあるイメージを自分の手がちゃんと出力してくれないのがなんとももどかしいというか、腹立たしいのよね。
 そんな自分にはやっぱり無理なんだと自暴自棄になってしまったやよいが描いていたマンガを捨てようとした所にアカオーニが現れる。捨てようとしたマンガを奪われて、やよいは「私のマンガ返して!」という。うん?劇中アカオーニも言っていたがさっきのさっきまで無理だとか言って捨てようとしていたじゃないか。何故そこでコロッと突然変わる?
 そこはやっぱり自分の憧れを投影したマンガであるだけに、捨てられないという気持ちと、自分には描けないというあきらめの気持ちがせめぎあって逡巡する様子にもっと尺を使うべきなのではないだろうか。やよいの揺れ動く気持ちがあってこそ、アカオーニになじられた時に、本当は自分がどう思っているかを彼女が再認識し、その憧れである強い自分を体現することに意味があるのではないだろうか。
 このように今回の流れを見るに、ひとりでやり抜くやよいを見せたいのか、天才ではない自分とどう向き合っており会いを付けるのかを見せたいのか、最終的な仲間云々を見せたいのかがよく分からないのだ。
 おそらくは、ひとりで何も出来ない泣き虫なやよいが、今回を経て、泣き虫でもひとりでなんとかできる強さを身につけた、ということを見せたいのかなーとは思うのだが、団結して大きな力を作ることを説くこのアニメで、ひとりでやり抜く云々は正直ピンとこないよな。才能のいう部分で特に突っ込んだことを見せるわけでもないし、アシスタントを断っているので仲間云々というわけでもなしなので、どこがメインとなってどういうことを言いたいのかよく分からない。
 でも最終的には「やよいはひとりでやれるんだい!」みたいなことになっているので、そこまで見てきてどこを言いたいんだろうと思っていた身としては、なんかこう釈然としないのだ。
 戦闘の台詞からすれば、ミラクルピースは憧れの投影ではあるんだけど、それはひとりでなんにも出来ない自分の中にほんのちょっとある強い気持ちの投影でもあり、だからこそミラクルピースがひとりでもあきらめない気持ちは自分の中に確かに存在するのだとして、プリキュアシリーズでの合い言葉「絶対にあきらめない!」に持っていったことを考えると、まぁ結局の所はそこを言いたかったのかもしれないなぁ。でもまぁなんか、誘導した感が否めないが(笑)。

 と、今ひとつピンとこなかった所為か文句たらたらですが良い部分もあった。
 上記しましたが、筆が進まなくて泣き出してしまうあたりは、見ていて「あぁ、分かるなぁ」と感情移入したものです。が、それだけにそれから挫折しかかったやよいなのに、アカオーニ現れてからは全く折れそうもないので、「なぁ~んだ、結局ブレないのか」となってしまったのは残念だ。
 今回一番良く出来たと思うのは、戦闘でピースがパワーアップしてからだろう。何が良いって「パワーアップした感」をよく演出しているのだ。
 やよいの気持ちの発露と共に光の柱が立って全身に光を帶び、それまでいい様にやられていたピースがハイパーアカンベェを圧倒するんだから気持ちが良いし、光を帯びてV-MAX状態のピースが「なんだか強そう」でいいじゃないですか。(今はV-MAX状態というよりは、スーパーサイヤ人状態って言った方が通りがいいですかね/笑)
 気持ちの発露があってパワーアップし敵を圧倒する、というシークエンスが、よしきた!と思わせてくれるし、強そうなピースがちゃんと強いことの理由にもなっていて、まぁ当たり前と言えば当たり前ではあるんですが、その当たり前をしっかりやって気持ちよく見せるんだから上手いことやったなと思う。ちなみにスイートはこういう事あんまりやってくれなかったのよねぇ。だか彼女らはあんまりカッコよく見えなかったっていうのもあるので、本来カッコいいはずのプリキュアをカッコよく見せるってのは大事だろう。

 しかしなんだな。ドタバタに終始していた中盤にこういう話を挟んでおくべきだったんじゃないのか?と思わざるを得ないな。なんかオレは2クール以降は大概「いつものドタバタ劇」って冒頭で書いていたような気がするぞ。

今週のまたみてねとぴかりんじゃんけん
 今回のまたみてねは「キュアピースとウルトラキュアピース?」でした。やっぱりパワーアップの際は、変身デコルに羽根が生えるみたいだねー。
 さてお待ちかねのぴかりんじゃんけんですが、まぁ当然ピースメインでチョキが出ないはずがないので無論勝ちました。戦績は34戦17勝12分5敗(1反則勝ち)。
 おそらく次回次々回は変身バンクなさそうですが、とりあえず通算の出目としてはグー/10回・チョキ/12回・パー/13回(グッチョッパー/1回)となっておりますので、次回の対戦時はさすがに「グー」がくるような気がしますので、こちらは「パー」で応戦したいと思います。
 しかし、ここの所まともにじゃんけんしていないので、数字合わせ的なことをしてこなさそうではあるんだけどなー。はてさて。