街に音楽を溢れさせようとはじまったという「ららら音楽祭」。シェルパ君たちのバンドも出場するというから見に行った。雨の中を。「雨天決行?」ってメールおくると「雨天決行です。もう会場に来てます」との返事。台風の影響で天候不順。それでも会場近くに行くとあちこちから音楽が聞こえてくる。ここも会場なんだ。ほんとうにあちこちで音楽が溢れている。雨はだんだんと強くなってくる。何でこの日なんだろうとブツブツ。会場に行くと高校生のバンドが演奏していた。観客が同級生とその父兄か12~3名くらい。感性の欠片もない音を出して自己陶酔している。ドラムは鍋の底をたたくような音でわずらわしい。ボーカルの女の子はひっくり返ったような声でなんて歌ってるのか言葉がわからない。それでも本人達はノッテいるみたい。楽器が弾けたという喜びなんだろうか。次はシェルパ君のおんちゃんバンドだ。あれ人が帰っていく。おいお前らも見ていけよと願いむなしくみんな帰った。これだから今どきの若者は信用できない自分達だけなんだから。
司会から紹介されていよいよ始まる。おんちゃんばんどらしく「グループサウンド特集」だ。練習しただけのことはあっていい音だ。しかしテントを張っただけのステージの前は

誰もいない。「あの時キミは若かった」「思い出の渚」「エメラルドの伝説」「シーサイドバウンド」「キサナドゥ」「長い髪の少女」と限られた時間でそれなりに演奏した。しかし誰もいない。僕が傘をさしながら木の下にいると背の高い若者がそっと寄って来て「一人一万で二万の観衆ですね」とささやいた。そういう考えもあるのかと若者の顔を見て微笑んだ。そうだ僕らは二万の大観衆だ。

意を強くして拍手してるとちょっとしなびたオネェさんが踊りながらやってきて僕に会釈すると中央にでてリズムに合わせて体をゆすっている。「強い味方がでてきたね」と若者に言うと「五万くらいですかね」と笑った。音楽で人を惹き付けるって大変なことなんだなとあらためてプロの人たちの凄さを思った。でも街に音楽が溢れるっていいことだね。
司会から紹介されていよいよ始まる。おんちゃんばんどらしく「グループサウンド特集」だ。練習しただけのことはあっていい音だ。しかしテントを張っただけのステージの前は

誰もいない。「あの時キミは若かった」「思い出の渚」「エメラルドの伝説」「シーサイドバウンド」「キサナドゥ」「長い髪の少女」と限られた時間でそれなりに演奏した。しかし誰もいない。僕が傘をさしながら木の下にいると背の高い若者がそっと寄って来て「一人一万で二万の観衆ですね」とささやいた。そういう考えもあるのかと若者の顔を見て微笑んだ。そうだ僕らは二万の大観衆だ。

意を強くして拍手してるとちょっとしなびたオネェさんが踊りながらやってきて僕に会釈すると中央にでてリズムに合わせて体をゆすっている。「強い味方がでてきたね」と若者に言うと「五万くらいですかね」と笑った。音楽で人を惹き付けるって大変なことなんだなとあらためてプロの人たちの凄さを思った。でも街に音楽が溢れるっていいことだね。