外交

2012-11-05 | 海外業務
魚を台湾へ輸出(三国間)するケースがときどきあります。
台湾の人口は二千万強、それほど大きな市場ではありませんが、日本からの食材の輸出は昔から行われており、日本贔屓の市場には深く浸透しています。

その台湾、日本以上に中国市場への依存が大きいため、中国の動向が経済に与える影響も日本のそれとは比べ物にならないようです。
民主的な選挙ができるようになり、中国からの逃亡政権である国民党から一旦は政権が台湾独立を目指す民進党に移ったのですが、また、国民党政権に戻っています。
やはり、中国に近寄ったほうが、経済的にも安定するから、というのが国民感情のようで、台湾独立を声高に叫んだとしても、日々の生活が安定するほうが優先であるのはどこの国も一緒。中国本土と太いパイプのある国民党政権のほうが、短期的な景気の回復が見込まれる・・ということが民意として現れているようです。

尖閣の海上デモを台湾漁船が行ったことは記憶に新しいことかと思います。
これも結局は、漁民に対して多額の「補助」を出している親中企業が仕掛けたものであることは、ニュースで即報道されました。(企業が出した報奨金は、合計で2-3000万円程度だったと思います)
震災後、合計200億円以上の寄付が台湾からありました。 (2000万人の国民から200億円の寄付=民間、政府合計ですが) そんな国ですら、目先のお金で動いてしまうものです。(台湾政府は対中交渉と対日民意との間で結構大変だったようですが)

今の世の中、海外との関係を全く無視して生きていくことはできません。
その際に考えなければならないことは、 国家間の問題は二国間の問題ではない、ということです。
そして、それが複雑に絡み合い、風が吹けば桶屋が儲かる、ではないですが、我々の日常生活に様々な影響が現れてくるものです。

領土問題とスーパーの商品の価格がどのように繋がってくるか・・ そこまで詳しく報道されることはなかなかないようです。


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3 コメント

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Unknown (デバンニング)
2012-11-06 23:21:47
お疲れ様です 震災の思惑がらみの後始末が始まり出しましたね 下りのエスカレーター否 エレベーターに載って 昇ろうと考える方が周りに多すぎて 対応に四苦八苦しております、確かに年末が控えておりますから わからないでもないのですが… このままでは損を越して 融かしてしまいます 五年十年で考える大きな資本が益々強くなって行くのを感じる機会が増えました 私の知る台湾の方は大陸と島国の両面を持っていて話を聞いてくれるしこちらの考え方も理解してもらいやすいですね ちょうど関東と関西九州を取り持つ 東海(名古屋ではなくて静岡)の方とお話をする感覚かなぁ
若ければ上海租界辺りに秘書付き事務所持ってなんて夢物語は嫌いですか(笑)
では
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Unknown (デバンニング)
2012-11-06 23:41:50
追伸 台湾と言えば mackerel(あえて英語で)話題になってます 通関の場所がですけど
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デバンニングさんへ (tare@)
2012-11-19 06:46:03
すみません、暫くブログから遠ざかっていました。。

台湾のバランス感覚というのは、他国と付き合って初めて理解できる部分がありますよね。。
先週、中国へ行ってきました。久しぶりに中国へ行き、また、たくさん色々と考えさせられました。そこで、台湾の立ち居地も再認識した次第です。 ブログでもまた紹介したいと思います。。

年末ですねー.. 相変わらずの理不尽な商売、多いでしょうか。。ww  
先日、水産経済新聞に、「試食しないで商談に入るバイヤーが多い・・・」という記事が出ていました。
結局、商品を売っているのではなく、数字合わせだけの商売が多くなっている、ということでしょうか。
商売も山場かと思います。 頑張りましょう!
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