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遠隔監査・管理

2020-10-19 | 海外業務
日本では渡航制限の緩和等々の話題が出てきていますが、欧州ではコロナの感染拡大が再び大きな問題となっています。
この問題が本当に鎮静化するのは、2022年以降、という話しが海外では一般的なようです。

そんな時代にどのように海外でものづくりをするか。当社の仕事もコロナに試されているところです。
以前からちょっと紹介しておりますが、海外に行けない今だからこそ、当社の海外スタッフを活かす絶好の機会ではないかと考えております。
改めての話しとなりますが、当社はベトナムの複数拠点にスタッフを配置し、お客様の商品を生産する際には、現場に常駐し、お客様の目となって現場の管理をしております。
現在、監査等々の依頼もポチポチと増えてきております。
(通訳に起因したトラブルについては、枚挙に暇がありません。やはり現場を知り、お客様のニーズを知っていなければ、通訳の能力によっては話しがどんどんとおかしな方向へ行ってしまいます)

さて、今日はZOOMを使って当社のベトナムスタッフの簡単な紹介をしてみました。
守秘義務もありますので現場の風景は本当にごくごく一部しか公開できませんが、現地と日本をどのようにつなぎ、そしてどのように現場の管理を行っているのか、少しでも感じて頂ければ幸いです。

You Tube で公開中。
こちらをご覧ください。 You Tube Link
↓↓

現地工場スタッフ紹介|ZOOM遠隔品質検査の方法 【ベトナム水産委託加工 ドーバーシーフーズ】



工場停止

2020-07-31 | 海外業務
「受注している商品が予定どおり出荷できない」と、ダナンのスタッフより突然連絡が来ました。
原因はダナンのコロナウィルス市中感染拡大。これによって一部地域の工場が強制的に停止させられました。
弊社の商品を実際に作っている工場ではなく、その「商品を入れる印刷袋」を生産している工場がこの措置により停止させられました。
これにより、商品生産の目途が立たなくなり、出荷予定も未定となってしまいました。
弊社の扱っている商品にこのような影響が出たのは初めて。再稼働予定が読めないだけに、対応にも苦慮しています。

2月の出張時、まだ日本はのんびりしているときに、すでにベトナムは厳戒態勢でした。
その甲斐あってか、コロナ管理の成功事例と言われていたベトナムでしたが、市中感染が広がりだしたというニュースが出たのがここ最近。
特に、中部のダナン・クァンナムでまとまった感染が報告されています。ダナン市内の飲食店は昨日からまた営業停止になったとのこと。

弊社ベトナムスタッフと話しをしていても、ホーチミンでは市中マスクはしていない、と、かなり落ち着いていた様子でしたが、ここにきて急に状況が変わってきたようです。コロナの抑え込みに対して、ベトナム政府は相当強行な策を、問答無用でいきなり実施します。対策が早いというか、強引というか。そして、日本のように政府批判をメディアが先導するようなこともありません。ですので、工場などもいきなり停止させられることもあり得ないとは言えないのです。

弊社はホーチミン界隈での仕事が主です。今のところホーチミンの工場は通常通り稼働しています。しかし、いつダナンのようなことが起こらないとも限りません。そして、出張での往来などまだまだ先の先の話しだろうな、と、改めて感じています。


コロナ渦で

2020-07-26 | 海外業務
仕事がすっかりと変わってしまいました。
出張に行き、ベトナム工場に入り、実際に身体を動かして仕事をしてきましたが、そのモデルがもう成り立たなくなりました。

2月末に帰国して以来、海外出張の目途が立ちません。これは、私に限ったことではありませんね。
自粛だなんだと言っても、時間は刻々と過ぎていきます。
会社・商売にも新しいルール、やり方がどんどん導入されています。
このブログを書き始めたときには想像しなかった世界となっています。

私事ですが、ベトナムの現場が稼働を続けており、また、弊社スタッフも順調に成長してくれていたおかげで、業務は継続できております。
こうなりますと、今まで毎月ベトナムへ出張していたのは何だったのだろう・・と、ふと思ってしまいます。

こんな時期ですので、またブログを再開してみようと思います。

よろしくお願いします。

※ 写真は2月末、すっかり人が減った、タンソンニャット空港の出口。




エアコン

2014-06-19 | 海外業務
外気が40度近くになるこのあたりですが、工場内は、20度以下! を基準にしています。
食品工場ですので温度管理は基本中の基本、工場に入るとまず温度計をチェックし、室温の定期記録の表を確認します。

外気が暑ければ暑いほど、工場に入ると涼しく感じます。ただ、これが曲者で、実は室内温度は基準より高くなっていたりします。感覚で仕事をしていると、こういった間違い、勘違いはしばしば起こります。

このベトナム製のエアコン、見かけ倒しなところがあり、威勢はいいのですが故障したりはたまた動いているのに温度が冷え切っていなかったりと、かなりの問題児です。
ベトナムで仕事を始めたころは、エアコンの能力があまりに低く、仕方ないので氷柱を場内に持ち込んで温度を下げたりしていました。湿気がすごかったですが。。。w

最近では故障も少なくなり、安定して作業ができるようになりました。
工員も温度に対する観念が昔とはかなり変わってきました。トラブルがあれば、しっかりとラインを止めることも大事です。そういったラインコントロールが上手くできるようになると、仕事を任せる方も多少安心できるものです。エアコンの故障自体よりも、そのときの対応が気になるわけです。

本来、もっといいエアコンを入れてもらいたいのですが、これが製品発注とのバランスになるわけで、工場に過剰な投資をさせられないのも事実。たいした注文もしないのに、新しいもの、いいものを買ってくれ、と、こちらの都合ばかり押し付けるわけにもいきません。

このあたりのバランスを考えるのも仲介業者の仕事だったりします。






外交

2012-11-05 | 海外業務
魚を台湾へ輸出(三国間)するケースがときどきあります。
台湾の人口は二千万強、それほど大きな市場ではありませんが、日本からの食材の輸出は昔から行われており、日本贔屓の市場には深く浸透しています。

その台湾、日本以上に中国市場への依存が大きいため、中国の動向が経済に与える影響も日本のそれとは比べ物にならないようです。
民主的な選挙ができるようになり、中国からの逃亡政権である国民党から一旦は政権が台湾独立を目指す民進党に移ったのですが、また、国民党政権に戻っています。
やはり、中国に近寄ったほうが、経済的にも安定するから、というのが国民感情のようで、台湾独立を声高に叫んだとしても、日々の生活が安定するほうが優先であるのはどこの国も一緒。中国本土と太いパイプのある国民党政権のほうが、短期的な景気の回復が見込まれる・・ということが民意として現れているようです。

尖閣の海上デモを台湾漁船が行ったことは記憶に新しいことかと思います。
これも結局は、漁民に対して多額の「補助」を出している親中企業が仕掛けたものであることは、ニュースで即報道されました。(企業が出した報奨金は、合計で2-3000万円程度だったと思います)
震災後、合計200億円以上の寄付が台湾からありました。 (2000万人の国民から200億円の寄付=民間、政府合計ですが) そんな国ですら、目先のお金で動いてしまうものです。(台湾政府は対中交渉と対日民意との間で結構大変だったようですが)

今の世の中、海外との関係を全く無視して生きていくことはできません。
その際に考えなければならないことは、 国家間の問題は二国間の問題ではない、ということです。
そして、それが複雑に絡み合い、風が吹けば桶屋が儲かる、ではないですが、我々の日常生活に様々な影響が現れてくるものです。

領土問題とスーパーの商品の価格がどのように繋がってくるか・・ そこまで詳しく報道されることはなかなかないようです。

ソフト

2012-10-15 | 海外業務
先週からベトナムへ入っています。

前回訪問は8月、その後、領土の件で中国や韓国との関係が悪化しました。
今回ベトナムに入って、やはり予想どおり、日本からの加工依頼が急増している、という話しを聞きました。
日本からの依頼の急増・・・今に始まったことではありません。
私の知っている限りでも、この5-6年に、やれチャイナリスクだ、やれ人件費の高騰だ、と、事あるごとに、ここベトナムへの加工シフトの話しが沸き起こります。

ベトナムの工場、残念ながら閉鎖したり、売却されたりしている工場が増えていました。これだけ仕事が増えているのにどういうことだろう。。と、聞いてみれば、やはり経営者の考え方が、この変化に対応できず、不良品を作ったり受発注がいいかげんだったりと、ソフトの部分でのトラブルが続き、最終的に仕事ができない状態まで追い込まれていくようです。

ベトナムへのシフトを検討され、来越されるお客様はたくさんいらっしゃいます。工場視察なども、設備面ばかりに目が行き、肝心なソフトの部分は社長や工員の印象だけで決めてしまう方も多々いらっしゃいます。
加工、特に委託加工などになりますと、日々の生産の管理まで遠隔でしていかなければならず、その部分のトラブルというのは枚挙に暇がありません。これはやってみて初めてわかること、そういったトラブルを回避するためにも、工場と接点を持っている業者さんの介在は大きいものです。(私自身、そういう仕事をしています。)

日本のA社とベトナムのZ社は相性が悪いが、日本から別のB社を連れてくると、しっかりとマッチングできるケースがあります。
ハード面はどうしようもないですが、ソフト面の足りないところを、B社さんが自社の仕組み、社員などを使ってフォローできるケースなどが、こういった場合ですね。
その見極めなどをするのも私の仕事です。
ベトナムへ来て失敗した話しをよく聞きます。自らが人・金・物(私は、時間とエナジー、と言ったりしますが)を投入するつもりがない会社さんの話しは残念ながらその場でお断りしています。

失敗した・・と、思っているのは日本側だけじゃないこと、気付いてない方も多いようです。相手工場もそれに使った時間やエナジーがあります。仲介業者も時間と経費、それに仲介した以上、信用や責任がついてまわっています。







アナログ

2012-09-19 | 海外業務
つい先日あったトラブルです。

海外からサレンダーのスタンプの押してあるB/Lがメールされてきました。
ところが日本で貨物を引き取ろうとしたところ、未だB/Lは回収されていない、ということで、貨物のデリバリーを拒否されてしまいました。
即相手に電話し、船会社へ連絡、その後、船会社社内のミス、ということが判明し、無事貨物は引き取りできました。

以前ときどき同じようなトラブルに遭いましたが、その際は、船会社ではなく、ブッキングエージェントなどを経由しているケースが多かったです。
結局、どの国のどこの会社の誰が誰とどういう話しをしているか、まで、こちらで調べていかないと、船会社は機械的な対応しかしてくれませんので、貨物が引き取れないわけです。

数社間のメールのコピーやら担当者の名前などを調べ、ようやく、船会社社内の連絡の問題だとわかったこともあります。

これだけ色々とIT化されても、入力するのは人間。トラブルは人間が作るものですから、最終的にはアナログに調べていくしかないわけです。
最近では、ネット上で貨物の進捗について検索できるシステムが増えてきました。
船会社も大手さんになると、B/L番号やコンテナ番号でトラッキングできます。

ただ、更新は人がアナログで行っている場合が多いようで、実際の貨物の流れを反映していないこともしばしば。まだまだ最終的にはアナログで仕事を補完していく必要があります。

業務終了、帰国します。

2012-08-11 | 海外業務
久しぶりの二週間の出張も今日で終了です。
今回は、取引が初めての仕入れ先(工場)に張り付き、同じく私自信初めての商材に取り組んでおりました。

今回、中国で加工を続けているお客様(=初めてのベトナム加工)をお連れしておりました。そして私自信がかなり「ベトナムボケ」をしていることに改めて気付きました。
やはりときどきは他国工場を訪問しておかないと、スタンダードがわからなくなります。
ましてや工場を経営しているベトナム人などは、よっぽどのことがない限り自分の工場しか知らないわけで、そうなるとお客様との意識に乖離が生じ、トラブルの素となるわけです。
近いうちにお客様の中国工場を訪問しとかないとな、と、改めて感じたわけです。

さて今回お会いした日本の方、ベトナム商売もかれこれ25年になろうかという水産以外の業務にも精通している方から聞いたお話しです。(ベトナム関連業務の仲介業者さん)

ここ2-3年中国からのシフト依頼の仕事が多いがほとんどが上手く行ってないそうです。
最近では、造花をベトナムで作る話しがあったそうですが、ホーチミンで作ると中国の二倍のコスト、北の工場でも1.5倍以上になってしまったとか。。
やはりベトナムで調達できる資材に限界があり、また、運搬コストなども相俟ってどうしても中国以上になってしまったそうです。
そして、コスト観点だけでの進出は、丁寧にお断りしているそうです。

この話しは以前から何度も私も書いています。だからというわけではありませんが、私のところに頂くベトナム加工案件は、お客様から「コストだけではないので」と、言っていただくことも多くなりました。。ww

そうでなくても、気持ちが「やりたい」方向になると、マイナス情報が聞こえなくなるのが人間。そのあたりを上手く調整するのも私の仕事だったりします。


業務終了、帰国します。

2012-08-11 | 海外業務
久しぶりの二週間の出張も今日で終了です。
今回は、取引が初めての仕入れ先(工場)に張り付き、同じく私自信初めての商材に取り組んでおりました。

今回、中国で加工を続けているお客様(=初めてのベトナム加工)をお連れしておりました。そして私自信がかなり「ベトナムボケ」をしていることに改めて気付きました。
やはりときどきは他国工場を訪問しておかないと、スタンダードがわからなくなります。
ましてや工場を経営しているベトナム人などは、よっぽどのことがない限り自分の工場しか知らないわけで、そうなるとお客様との意識に乖離が生じ、トラブルの素となるわけです。
近いうちにお客様の中国工場を訪問しとかないとな、と、改めて感じたわけです。

さて今回お会いした日本の方、ベトナム商売もかれこれ25年になろうかという水産以外の業務にも精通している方から聞いたお話しです。(ベトナム関連業務の仲介業者さん)

ここ2-3年中国からのシフト依頼の仕事が多いがほとんどが上手く行ってないそうです。
最近では、造花をベトナムで作る話しがあったそうですが、ホーチミンで作ると中国の二倍のコスト、北の工場でも1.5倍以上になってしまったとか。。
やはりベトナムで調達できる資材に限界があり、また、運搬コストなども相俟ってどうしても中国以上になってしまったそうです。
そして、コスト観点だけでの進出は、丁寧にお断りしているそうです。

この話しは以前から何度も私も書いています。だからというわけではありませんが、私のところに頂くベトナム加工案件は、お客様から「コストだけではないので」と、言っていただくことも多くなりました。。ww

そうでなくても、気持ちが「やりたい」方向になると、マイナス情報が聞こえなくなるのが人間。そのあたりを上手く調整するのも私の仕事だったりします。


日本向け

2012-08-07 | 海外業務
良く書いている話ですが。。

今お世話になっている工場は、対日向け生産が非常に多く、某大手メーカーさん向けの商材も手がけています。
そして、そのメーカーさん向けの「養殖エビ」がどんどん買いづらくなっている、という話しを、昨日聞きました。

* 数量は少なく
* 価格はとにかく値切り
* 日本独特のクレーム(他国ではクレームにならない)が多発するので
・・・・ 養殖業者が、「日本向けなら売らない」と、言ってくるところも増えてきた、ということです。

本当に日本市場から出てくるクレームの「質」が悪くなっている気が致します。
これも某大手メーカーさんから聞いた話しですが、魚フライを食べた消費者から、「魚臭い」とクレームがくるそうです。
一部の声のでかい「モンスター消費者」に市場全体が振り回され、ほとんどいいがかり、ともいえるようなクレームが、どんどん流通をさかのぼり、最終的には外国の生産者まで影響を与えているわけです。(もちろん生産者起因の明らかな事故もありますので、これがすべて、と、言っているわけではありません)
そしてこういった仕事が一番手間がかかり時間がかかり、そして解決にエネルギーを注ぎます。

そうは言っても、日本向けで販売している会社もないわけではないので、なぜ日本市場向けに生産しているのか、本当に気になります。

* 支払いについてしっかりしている。。。。

など、他国では問題となりがちな点が日本向けは心配ない、ということもあるようです。