名前

2012-01-31 | ビジネス業界
本日の水産経済新聞に、某社のカラスガレイ製品の話しがでておりました。

カラスがれい。。。 今では一般的になりましたが、私が扱っていたころは、まあ売れない商品でした。たしか北海道では、銀がれい とかいう名前で売られていましたが、今はどうなんでしょうか。。

メロ、銀だらと、数量が減り、また、価格がどんどん上がっていた当時、なぜこの魚が売れないのかな・・と思っておりました。
当時取引をしていた全国の荷受の担当の皆様の言葉、今でも忘れませんね。。
「カラスって名前が良くないね?」  (おいおい、名前は変えられないよ・・)
「この手の魚は飽きられてるから、出番ないね・・」 (飽きるって・・・?)
などなど。。

世間に認知され、売れるようになると、途端に引き合いが強まります。
もちろん時代も変わり、メロ、銀だらが恐ろしい価格となっておりますので、自然カラスの引き合いも強まってきたのかもしれません。

似たようなルックスで見た目が全然違う、「油がれい」。 当時、全く売れませんでした。
よく、「なにか安い魚ないか?」ときかれ、油がれい、を、お勧めしたものです。
もちろん当時は認知されておらず、全く相手にされませんでした。。

結局、世の中に認知されないと売れないし、しかし、認知されるためには誰かが利益を捨てて販促活動をやり続けるか(効果は疑問・・)、似たような魚がなくなり、自然に需要が伸びるか、どちらかなのでしょうね。
私が見ている限り、ほとんどが後者の流れで世に広まっているようです。。

添加物?

2012-01-28 | 日常雑談
食品の仕事をしていながら、普段の食事は結構いいかげんです。
コンビニも昔からよく利用しています。おにぎりやらパンやら、今までどれだけ食ってきたものか。

ところが最近、どうもああいった食事を食べたあと、舌が痺れるというか、味がいつまでも残る、というか、そんな感じがすることが多くなりました。
平たくいえば、昔はなんとも思わなかったこの手の食事を「マズイな」と感じるようになってきたわけです。
たぶん、調味料やら添加物やらに反応しているのでしょう。歳をとったのか、それとも最近はさらにそういったものが加えられているのか。。


満庫

2012-01-26 | ビジネス業界
東京地区の冷蔵庫がどこも一杯、いわゆる満庫状態です。
原因は色々とあります。

* 旧正月前、海外での生産を急ぎ、貨物を搬入させたこと
* 北海道が前浜貨物が多く、倉が一杯のため、東京経由で北海道に行く貨物が滞っていること
* 国産鮭の漁が芳しくないため、輸入を増やしたこと
* 三陸の倉庫が被災し、庫腹が足りないため
などなど・・

現状、船が入り、倉は一杯。 前もって倉に案内をしていた会社は、倉の責任として、デマレージを倉がもったりしながら貨物を搬入させているようです。この経費も安いものではありませんよね。。
逆に、のんびり構えていた商社さんは、倉に入れられず四苦八苦。船会社からはデマレージを取られることになったりしているようです。
出庫がなければスペースも空かず。国内の貨物荷動きは相変わらず悪い、とのことで、なかなか庫腹が回復しないようです。

釜山も倉が一杯。前浜貨物にロシアからの貨物。それに日本に入らない貨物も釜山でストックされているようです。

もっともこの状態も、2月には解消される予想とのことですが、担当者の皆様、余分な経費がかからないよう、十分注意してくださいね!



中国依存

2012-01-23 | 海外出張
とある案件の関係で、一ヶ月で3回台湾を訪問しました。
良く知っている国でも、頻繁に訪れると、違った印象、というか、どんどん深く知ることができます。今回も、本当に色々と新しい気づきがありました。

今回の訪問は、総統選挙直後、中国寄りの政策で経済を回復させている 馬氏の再選となりました。
実際に台湾の人たちと商談をしていると、中国への依存度の高さは思った以上です。
貿易関連の会社は大概中国との商売に軸足を動かしています。

台湾の中国の関係については、我々の持っている価値判断基準では測れないものがあります。いくら歴史の経緯は知っていても、お互いに台湾・大陸含めて「自分の国」と、称しているわけです。
(台湾に住所を書くとき、中華民国台湾省、と、正式には書きますね。これは、大陸を含め、すべて未だ中華民国 で、ここは台湾省、ということです。 決して、中華人民共和国ではないのです・・)
国として認めていないから、パスポートがあることもおかしな話。大人の解決で、二国?の間を行き来する特別なパス、のようなものが発行されています。

さて台湾の方々。以前私が仕事をしていたときは、露骨に本土(大陸)への嫌悪感を表す方々が多かったのですが、最近は違います。中には、「私はもう大陸人ですよ・・」と、本土中国との親密さをアピールする方もいらっしゃいます。
変わり身が早い、といえばそれまでですが、台湾という、国のようで国でない、いつ国際社会からどう締め出されるかわからない不安定な立場の方々からすれば、そういった風向きを絶えず読みながら生きていくことはあたりまえなことなのでしょう。
逆に考えれば、近隣の最親日国であったのが、日本の連れない態度+どん底の経済に見切りをつけ、いつ大きく中国寄りに舵を切るか、わかりません。
馬政権が継続となり、中ー台の親密度が高まれば高まるほど、日本は領土問題含め、孤立の道を歩むわけです。

世界は待ってくれません。震災が起ころうが、原発問題が起ころうが、首相がコロコロ変わろうが、財政が破綻しようが・・



旧正月

2012-01-22 | ビジネス業界
明日、1月23日は、旧暦の元旦、アジアではこの旧正月を大々的に祝う習慣があります。
私の取引先の主要なところも、みなこの旧正月を祝います。
(韓国、台湾、ベトナム、中国など)
韓国はたしか水曜日まで、台湾のカレンダーは来週は丸々「赤字」、すなわちお休みです。
(日本は国の正式な祝日は1月1日だけですよね?)

中国やベトナムなどで加工をしている企業さんは、この旧正月の休みを計算してものづくりをしなければなりません。
以前の中国では、この旧正月前から約1ヶ月は工場がまともに動かない、ということがありました。最近はずいぶん改善されてきたようですが、それでも2週間程度は休み、と、思っておいたほうがよさそうです。

この休みに地方から出てきた工員が地元に帰り、そして正月後には戻ってこないという、いわゆる「回帰率」も、工場にとっては大きな問題です。
また、技術を教えた我々も、せっかく育った工員が居なくなってしまい、頭数だけは揃っていても、皆新顔だったりすると、がっかりするものです。
ベトナムも同様。地方の工員を使っている割合は工場や土地によってまちまちではありますが、こういった旧正月後の回帰率、というのは、常に気にしておかなければなりません。
とにかく実際工場に入って工員の顔見るまでは安心できないものです。社長や幹部の言うこととと、現場が異なっていることもしばしば。(意図的なのか、現場からあまりにも遠いからなのか・・)

旧正月までは、休みを見込んだ発注が多く入っていた海外の工場ですが、正月明け、EUの減産などの影響も如実に出ることでしょう。
風向きが急に変わってくるような気もします。毎年のことですが、旧正月後、3月くらいまでは、工場自体も自分の工場の状態を「把握」できていなかったりしますので、要注意となるわけです。

そしてこちらは海外が静かなうちに、次の段取り、事務作業を粛々と進めておくわけです。



「略奪国家」 ジェームススキナー

2012-01-17 | 日常雑談
略奪大国~あなたの貯金が盗まれている!~
クリエーター情報なし
フォレスト出版


GDPの倍以上も国が借金をしている日本がこのままで済むとは思っていません。赤字国債をバンバン発行している政府がまともだとも思っていません。どう考えても、短期的な措置ならともかく、国家予算の半分を毎年借金で賄っている国が成り立つとは思えないのです。
また、償還期限を迎えた国債を支払うのに、国債を発行しているなんて、まるでネズミ講と一緒だな、と思っておりましたが、この本にもそのまま「国家が行うネズミ講」と、書いてありました。。w

結局国家の問題も突き詰めれば非常にミクロな問題が積みあがっただけなわけです。
この本に書いてあった、
「最低賃金を上げれば、経済が悪くなる」という点、目から鱗です。

最低賃金上げる → それに見合わない労働しかできない人はますます就職できない → 失業者増える → 国家が負担する社会保障額が上がる → ますます社会保障以外にまわせる税金が減る、或いは、担税力のあるところから徴収 → 企業・投資資金の海外流出

よく、国家の財政と会社の経営は異なる、と、いいます。 ですが、金を集めて(税) それを運用していくことには変わりません。 いかに税を効率よく集めるか、ということを、短絡的に、「とれるところからとる」ということで進め、その上、使わないと予算が下りない、使うことが善、という悪魔の公式によって無駄なお金が使われ(=税金)、この有様です。
本来、将来税負担を担う子供をどのように育てるか、という視点から、保育所などへの規制を撤廃すべきところが、規制ガチガチで参入できません。
企業活動を活発化させ、雇用を増やし、経済活動を活発化させ、税収を増やさなければならないところ、規制で新規参入を締め出し(競争がない。創意工夫がなくなる)、高い税率で締め上げ(儲けを出さなくする。企業が新規の投資ができない)、利益が生まれない構造にしてしまっています。

本書は公共事業などのばら撒きも否定します。公共事業=一時的に企業活動は活性化しますが、そのために雇った人をずっと雇用するためには、更なる公共事業が必要になるわけです。
都会に住み、サラリーマン家庭に育つと、国からの「ばら撒き」の恩恵などを受けずに、ただただ税金を納め(というかむしりとられて)て死んでいくしかありません。
ましてや一票の価値の低い都市部の住民、投票にもいかない人間たちを構う必要は政治家にはありませんし。
固定資産税もしっかりとられ、税金は源泉徴収。日本は払う人ともらう人がしっかりとわかれ、しかももらう人のほうが発言力が高いわけです。なにせ一票の価値が重いのですから。

政治家の仕事として
「自分に票を入れた人や、自分の選挙活動を応援してくれた人のために、略奪行為を行うこと」 と、明快な書き方をしてくれています。

日本はとにかく規制国家です。何をやるにも規制規制。そして既得権益で守られた業種、特定企業などが、上手く生き延びているわけです。決して自由な国ではないわけです。
技術や産業の空洞化が叫ばれます。でも、なぜそうなるのか、を、冷静に考えれば、答えははっきりしています。

本書では、日本の行く末について、4つの可能性を示唆しています。

1) 偉大なるリーダー出現による、政策の大転換
2) このまま破綻
3) 革命
4) 他国に併合される

今のところ、一番現実的なのが 2)、 そして、次は3) かもしれません。
そして私自身も国民の一人として傍観をするのではなく、何らかの手を打たないといけないな、と強く感じているわけです。






情報公開?

2012-01-16 | ビジネス業界
リアルスコープ、という番組で、海外での水産加工の様子が相当詳しく紹介されています。
個人的には当たり前なことも、ああいう形で見ると、違って見えます。
更には、なかなか入ることのできない他社の工場を見ることは、本当に勉強になります。
食い入るように何度もビデオを見て、自社加工の改善点を思いついた方もいらっしゃいます。

土曜日は、回転すしのネタ についてでした。
国内工場はじめ、原料産地の欧州、加工拠点の中国やベトナムなどの映像をたくさん見ることができました。
甘エビなどの加工を見て、ここまでやってこの値段・・? 的な発言が出ていましたが、本当にそういうことなのです。でないと、あんな値段で売れるわけがないのです。
あぶり鯖については、日本から原料を送り込んでいる会社が出ていました。日本からわざわざ・・という話しでしたが、結局はそうしないと、あの値段では生産できないわけです。(ちなみに鯖は輸入枠が必要な商品です。日本から海外に出して、加工輸入した場合、特別な措置によって枠なしで輸入できますが、その通関に早くて一ヶ月、時間がかかるときは2ヶ月以上、留め置かれます。しょうがないので、海外から鯖を輸入するときと同じ「枠」を利用し、枠代を払い、コストを上げて、輸入するわけです。これも規制+既得権。シメサバはどうだったかな・・ みりんなどの味付けになると、この枠が要らなくなったりします。切り身、スライスは、元の性質が変わっていない、という判断だそうで、これで課税品目番号が決まり、それに合せて枠の要不要、課税率などが決まります。)

それにしても、以前に比べてずいぶん情報を公開するようになったな・・と思います。寿司は職人が頭つきの魚から捌いて握るもの、という感覚が、回転寿司の発達により無くなったのかもしれません。
一般の人に目にはどう映るのでしょうかね。。


「2015年 放射能クライシス」 武田邦彦

2012-01-15 | 
2015年放射能クライシス
クリエーター情報なし
小学館


放射能問題については、このような危機が起こったことがなく、誰にも解からない、ということだけは、「事実」かと思っています。
世間を見ても、安心論~悲観論まで、とにかく色々な意見が飛び交っています。
何を信じて行動するから、政府ではなく、個人の問題なわけです。
幸いにして今はネットにより、様々な情報が簡単に手に入ります。言論の自由が辛うじて保たれている日本では、本やメディアなどでも色々と情報を受け取ることができます。大本営発表だけを信じる必要はないわけです。

私自身、楽観論的な発言を見ると、どうしてもそれを拠り所にしたくなります。ですが、目を背けたらいけない事実があり、なにか起こったときの責任は自分に降りかかってくるんだ、という危機感もあります。
そしてなにより、前例のない、未曾有の大災害、ということは紛れもない事実なわけです。解からないことには細心の注意を払うに越したことはありません。たとえ後日何事もなくても、結果として、「命」は守られます。
ですが、大丈夫と思ってなにかあったとき・・・・ なので私は悲観論で行くことにします。 頭の中でなにやらシグナルが鳴り続けています。なにかおかしいぞ、なにか変だぞ。。と。

この本は、私の疑問をそのまま文章にしてくれており、私の今の感情がどこから来るのか、どういった思考を介して今の不安が来るのか、と、明確にしてくれました。
私自身も国産の魚を輸出しており、放射能問題によって商売が滞ったこともあります。
ただ、食べる立場になったらどうなのか。基準値?とは何なのか。何を根拠にしているのか?毒薬に汚染された畑で野菜を育てようとする人は居ないはずなのに、放射能に汚染された畑でそれを行うことについては、最終的な商品が基準値以下ならばいいのか・・。

生産者を保護する問題(今、目先の生活を守る)と、危険なものを流通させない(国民、特に次の時代を担う子供の命を守ること)、という問題はパラレルには考えられません。それができるのは営利企業ではなく、政府の力だと思っています。
残念ながら今の政治は前者に相当重きを置いています。仕方ありません、票田であり、一票の重みがある地域を優先させるのは、三流政治家(三流国家)の常なわけです。子供の命=将来の票=どうせそのころは我々は引退、或いは死んでるさ、というあからさまな価値考量が行われた対応なわけです。もっと言えば、次の選挙で勝つためには、国民に将来的な危機を引き起こし(増大させて)てもいい、という短絡的な思考で動いているわけです。

公害訴訟なんかを見ていると、結局解決をするまで何十年も費やし、すべての時間をそれに費やして生きていくことになります。
今回の問題はそのような危険性をおもいっきり内包しているわけで、その規模も、また被害の実態も未知数なわけです。

自分のことは本当に自分で守るしかないな、と、日々思っています。




「ブラックスワン 降臨」

2012-01-12 | 海外出張
ブラック・スワン降臨―9・11‐3・11インテリジェンス十年戦争
クリエーター情報なし
新潮社


久しぶりに自分ではどうしようもないことに怒りを感じた、そんな本です。
日本がどれだけ国際社会から取り残されているかは、政治を見ていれば明白です。あたりまえといえばあたりまえなのですが、我々も日々の生活、税金に年金、物価のことばかり気にしており、政治も将来のためではなく、「次の選挙で勝つためのご機嫌取り」しかしていません。
いつのまにか中国が堂々と「尖閣諸島を領土」と主張し、北方領土にはロシアの指導者が訪問する有様。日本はまったく世界から舐められっぱなしなわけです。

先日、某テレビの討論会での話し。日本の大学生と日本に留学しているアジア諸国出身の大学生が討論をする番組でした。
独島に領土問題など存在しない、あれは韓国の領土で、一体何を日本が言ってるのかわからない、と、主張する韓国人学生に対して、
「領土問題のある島などは相手国に渡し、その他の問題を話しあって平和的に解決・・」などとテレビで堂々と語っている日本の大学生を見て、怖くなりました。
小学校の優等生的な発言ですが、あれは国家的な犯罪行為ではないかな、とも思ってしまいました。いくら自由に発言できても、一学生とはいえ、あんな程度の見識でテレビに出てくるとは・・・ 日本という国はどうなってしまうんでしょうかね。。

話しが逸れました。
この本、いかに世界的な情報戦争(本ではインテリジェンスという言葉を使用)から日本が遅れているか、また、あまりの無知からその世界から外されているか・・ということを事実を元に書かれています。
普天間の問題など、日米同盟の意味など真剣に考えたことがありませんでしたが、そのあたりもふっと腑に落ちる説明がされています。

「日米安保体制とは、非対称的な同盟関係だと説明される」 日本が他国に攻撃された際、アメリカに守ってもらう・・と漠然と考えていますが、要は、アメリカの国民であり、親兄弟、家族もいるアメリカの軍人さんが、命を賭して日本を守る、ということです。その見返りはなんなの? という観点で考えれば、物事は違って見えてきます。

自分の考えていることがあまりにも小さくて恥ずかしくなるような、そんな本です。

主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律・・・・・

2012-01-10 | ビジネス業界
小麦関連の商品の輸入依頼を受け、色々と調べていましたが、まあ、なんともややこしく、また納付する金額の多いこと・・・

農水省のHPに法律が出ておりましたが、ややこしいのなんのって。。それに国にとられる金額がまたすごい。
農業って守られてるなーと実感してしまいます。守られている産業にとっては、TPPなんかで海外から安いものが入ってくるってのは大変なわけです。

食料政策的に自国の農業を守ることはとても大事なことです。
ただ、海外から「実質輸入ができない」ような状態にして国内の生産者を保護していくことが果たして日本の為なのかどうか、正直私にはしっくりきません。
政策的に食料を作るのであれば、もっと違うやり方があると思ってしまいます。

この原料を輸入するだけで、こんなに色々勉強になるとは思いませんでした。

さて、どうしようか。。