中国依存

2012-01-23 | 海外出張
とある案件の関係で、一ヶ月で3回台湾を訪問しました。
良く知っている国でも、頻繁に訪れると、違った印象、というか、どんどん深く知ることができます。今回も、本当に色々と新しい気づきがありました。

今回の訪問は、総統選挙直後、中国寄りの政策で経済を回復させている 馬氏の再選となりました。
実際に台湾の人たちと商談をしていると、中国への依存度の高さは思った以上です。
貿易関連の会社は大概中国との商売に軸足を動かしています。

台湾の中国の関係については、我々の持っている価値判断基準では測れないものがあります。いくら歴史の経緯は知っていても、お互いに台湾・大陸含めて「自分の国」と、称しているわけです。
(台湾に住所を書くとき、中華民国台湾省、と、正式には書きますね。これは、大陸を含め、すべて未だ中華民国 で、ここは台湾省、ということです。 決して、中華人民共和国ではないのです・・)
国として認めていないから、パスポートがあることもおかしな話。大人の解決で、二国?の間を行き来する特別なパス、のようなものが発行されています。

さて台湾の方々。以前私が仕事をしていたときは、露骨に本土(大陸)への嫌悪感を表す方々が多かったのですが、最近は違います。中には、「私はもう大陸人ですよ・・」と、本土中国との親密さをアピールする方もいらっしゃいます。
変わり身が早い、といえばそれまでですが、台湾という、国のようで国でない、いつ国際社会からどう締め出されるかわからない不安定な立場の方々からすれば、そういった風向きを絶えず読みながら生きていくことはあたりまえなことなのでしょう。
逆に考えれば、近隣の最親日国であったのが、日本の連れない態度+どん底の経済に見切りをつけ、いつ大きく中国寄りに舵を切るか、わかりません。
馬政権が継続となり、中ー台の親密度が高まれば高まるほど、日本は領土問題含め、孤立の道を歩むわけです。

世界は待ってくれません。震災が起ころうが、原発問題が起ころうが、首相がコロコロ変わろうが、財政が破綻しようが・・