映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

リトル・ダンサー

2021年01月12日 | 映画(ら行)

炭鉱の町から・・・

* * * * * * * * * * * *

1980年代。
炭鉱ストライキに揺れる英国北部の町が舞台です。

とある炭鉱町に住む少年ビリー。
父親のすすめでボクシングを習っていますが、
あまりやる気もなく負けてばかり。
あるとき同じ体育館の半面でやっているバレエ教室の練習に目を引かれます。
やっているのは女の子ばかりですが、いつしかビリーも混じって練習しているのでした。
めきめき上達するビリーに才能を認め、熱心に指導するウィルキンソン先生。

しかし、大事なお金をボクシングでなくバレエに使っていたと知ったビリーの父親は激怒。
バレエなど男子がするものではない!と、かたくなに思っているのです。
父親はビリーがバレエ教室に行くことを禁じますが、
先生はビリーにロイヤル・バレエ学校のオーディションを受けさせようと、
無料で個人レッスンを始めますが・・・。

 

ビリーの父と兄は炭鉱で働いていますが、現在はストライキに突入しています。
そんなわけで、経済的にはキビシイ。
しかしついにビリーのバレエの才能を認めた父は、
ビリーにバレエ学校へ行かせたいと思い、
オーディションの費用を工面するため、ついにスト破りをする決心をして・・・。

炭鉱にはもう未来がない、と父は気づいているのです。
このままこの未来のない町に、ビリーを閉じ込めておいてどうする・・・。
それよりも少しでも可能性があるのなら好きなことをして羽ばたいてほしい・・・。
親心ですねえ・・・。
ストライキに人一倍熱心な彼が、自ら裏切り者になろうとする。

自分が人の親で在ればこそ、
より一層胸が熱くなる作品でした。

 

 

女装趣味の親友や、おませな女の子、周囲の人々の様子もまたそれぞれで楽しいのです。

「私のあそこ見せてあげようか」という女の子に
「見せてくれなくても好きだよ」と返すビリー。

おお! 11歳にしてこの返し。
なんて大人なんでしょ。
イカす男の子です。

 

<Amazon prime videoにて>

「リトル・ダンサー」

2000年/イギリス/111分

監督:スティーブン・ダルドリー

出演:ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲイリー・ルイス、ジェイミー・ドレイブン

 

家族愛度★★★★☆

少年の魅力度★★★★☆

満足度★★★★★



最新の画像もっと見る

コメントを投稿