映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

凪の島

2024年07月31日 | 映画(な行)

島の人々に見守られながら成長する凪

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小学4年の凪(新津ちせ)は、両親の離婚に伴い、
母の故郷、山口県の小さな島に越してきて、母と祖母と共に暮らしています。
普段はとても明るい凪ですが、アルコール依存症の父が母に暴力を振るう姿がトラウマとなり、
時々過呼吸を起こします。
そんな凪の状況を知った上で、温かく接してくれる島の人々。

凪と凪を取り巻く人々の物語です。

凪のおばあちゃんはこの島で医院を開いていて島の人々に頼りにされています。
その娘、すなわち凪の母は看護師で、毎日船で本土の病院に通って勤務しています。

島の小規模な小学校は複式のクラスですが、同じ学年の男子2人と凪はとびきり仲が良い。
若い担任教師も熱意に満ちています。

用務員さんはいつもむっつりした顔をしていて、
決して笑わないので「わらじい」などと呼ばれていますが、
笑わないことには理由があって・・・。

凪とその友達2人の様子が、元気で大好きでした。
いつも元気な凪なのですが、ときおりラインで連絡を取り合う父のことはちょっと複雑。
普段はやさしくていいお父さんなのですが、
お酒を飲むと母に乱暴をするので、離婚ということになってしまったのです。
でも今はお酒を断って、断酒会にも参加。
お母さんと復縁をしたそうなのですが、母には全くその気はなさそう。

終盤の凪の言葉が良かった。

「私はイヤでもお父さんの子供だけれど、お父さんとお母さんは今はただの他人。
だから2人のことは2人でちゃんと話し合って。」

離婚した両親の子供としては実にまっとうな言葉。
将来楽しみなお子さんですね!!

<Amazonプライムビデオにて>

「凪の島」

2022年/日本/107分

監督・脚本:長澤雅彦

出演:新津ちせ、島崎遥香、加藤ローサ、徳井義実、嶋田久作、木野花

島の人々の温かさ★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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