映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

Mr.ノーバディ

2022年04月04日 | 映画(ま行)

解き放たれたオオカミ

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郊外にある自宅と職場の金型工場を、路線バスで往復するだけの単調な毎日を送る、
平凡でさえない男、ハッチ(ボブ・オデンカーク)。
ある夜、家に強盗が入るのですが、ハッチは暴力を恐れ、反撃をすることもできませんでした。
そのため、家族にも失望されてしまいます。

そんな理不尽さに、思いがくすぶるハッチですが、
路線バスで出会ったチンピラたちの挑発が引き金となり、ついに怒りを爆発させます。
そしてその中にマフィアのボスの弟がいたことから、
ハッチは武装集団を相手に常軌を逸した激しい闘いを繰り広げることに・・・。

臆病でさえない男・・・、と見せかけて実は!!
ハッチは以前、誰からも恐れられる戦闘のスペシャリストだったのです。
穏やかな家庭生活を送りたいとの気持ちが強くなり、
引退して羊の皮を被っておとなしく過ごしていたのです。
しかし、バスの中の乱闘で、彼の闘争心が蘇る。
いや、闘争心というよりはただの凶暴な殺人者というべきかも。
相手が「悪」の存在であるというだけで。

ここで言う正義がどこまで正当なのか、まあ、本作はそこまで考える作品ではないのですけれど。
単純に暴力や殺戮を「ドラマ」として楽しんでしまえ、
という乱暴な作品であります。
などと言えば眉をひそめたくなる方もいるでしょうか。
そうそう、あの「キル・ビル」的、残酷さを滑稽さに変えてしまおうという・・・。
私は特に好きとは思わないけれど、確かに面白さはあると思います。

一番始め、バスの中でさていよいよ実力発揮!かと思えば
彼は最初ボコボコにやられていました。
ちょっとエンジンがかかるのがゆっくりだったようですが、
まあ、次第に調子を取り戻し、凶暴さを発揮していきます。

小さくまとまるな。
本来の自分を解き放て。
そういうメッセージでもあるかな・・・?

<WOWOW視聴にて>

「Mr.ノーバディ」

2020年/アメリカ/92分

監督: イリヤ・ナイシュラー

出演:ボブ・オデンカーク、コニー・ニールセン、RZA、アレクセイ・セレブリャコフ

 

凶暴度★★★★☆

満足度★★★☆☆

 



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