幼い頃のともだち、レインマンとは・・・
* * * * * * * *
あまりにも有名作品ですが、恥ずかしながら今回はじめて見まして、
感動を噛み締めさせていただきました・・・。
高級外車のディーラーである、チャーリー(トム・クルーズ)。
しかし、今資金繰りにたいへん困っています。
そんな時、絶縁状態にあった父の訃報が届く。
父の葬儀に赴いたものの、
その遺言状には遺産300万ドルが自分には残されないことになっていると聞き、
唖然とするチャーリー。
その遺産の行く先は、なんと、今まで存在すら知らなかった兄。
兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)は自閉症で、施設に入っていました。
チャーリーは、相続遺産目当てに、兄を施設から連れ出します。
さてそこからが、ちぐはぐな二人のロード・ムービーの始まり。
レイモンドが飛行機に絶対乗らないというのです。
また、高速道路もダメ。
そのため、やむなく、一般道を何日もかけてロサンゼルスまでの旅となります。
きちんと話が通じないし、
毎日の行動習慣に非常にこだわるレイモンドに、
チャーリーは次第にいらだっていきます。
でもそんなある日、
チャーリーは子供の頃心安らぐ『レイマン』という友達がいた記憶があったのですが、
それはレイモンドだったことに気づくのです。
レイモンド・・・口が回らない小さい子が発音して、
レインマン、だったんですね。
彼がうんと小さい頃には共に暮らしていたのです。
その兄がなぜ施設に入ったのか、それがわかるのです。
二人の距離が少しずつ縮まっていきます。
さて、このレイモンドの症状は、
高機能自閉症、アスペルガー症候群というものですね。
この映画の公開当時には、まだそういう言い方はなかったかもしれません。
知能が劣っているわけではないのですが、
脳の働きに偏りがあって、
感情表現や人との意思疎通に難がある場合が多い。
また、特に、一部の能力が非常に発達していることがあって、
それはまた、サヴァン症候群といわれています。
このチャーリーは特に数字につよくて、
床に落ちた爪楊枝の数を一瞬で数えたりします。
この並外れた計算力・記憶力を利用して、
二人はカジノで大もうけしたりする。
まさに痛快なシーンですね。
若いトム・クルーズも素敵ですが、
ダスティン・ホフマンの演技も素晴らしいです。
全くわざとらしさを感じさせず、障害についての説得力があります。
二人の気持ちが接近していくところも、
じっくりゆっくり描かれていて無理がありません。
レイモンドはただ、そのままレイモンドなんですよね。
けれども、チャーリーの方はレイモンドと実に密接した何日かを過ごすうちに、
次第にこれまでの自分勝手な自分に気づきはじめる。
素晴らしい旅でした。
アカデミー賞受賞もなるほど、納得の作品です。
1988年/アメリカ/134分
監督:バリー・レビンソン
出演:ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ、ジェラルド・R・モーレン、ルシンダ・ジェニー
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この映画は、若い(!)時に観ました。最初の感動はずっと残っていて、TVで放映された時も素直な気持で観ることができました。二人の演技も、映画も良かったですね。
最近は、映画の見方が変わってしまったのか、以前ほど心に沁みることがなくなってきました。つい、無難な作品ばかり選んでしまいます。
いい映画ですよね。
大好きな作品です。
トム・クルーズはかっこいいだけに損しているといつも思います。演技うまいんですよ。
かっこいいが前面に出てしまうから可愛そう。
ディカプリオも同じ事が言えるように思います。
私は、年とともに余計涙もろくなるようで、
普通泣かないようなところまで、ボロボロ涙があふれることがあります。
泣かせようとミエミエの作品はイヤですが・・・。
でも、結構泣くことはストレス解消になりますね。
このレインマンなどは泣く作品というわけではないですが、ズシンと感動がくる。
やはり、こういう作品はいいですね。
トム・クルーズに、ディカプリオ、確かにそうかもしれません。
とすれば、この先、もう少し年を重ねると、見た目のかっこよさが減退し、渋みがまして、いよいよ本領発揮となるか?
・・・そうなるといいですね。