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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

パイレーツ・ロック

2009年11月10日 | 映画(は行)
ロック魂に怖いものなし

* * * * * * * *

1966年、イギリス。
ビートルズやローリング・ストーンズ、ブリティッシュ・ロックの全盛期。
にもかかわらず、当のイギリスでは、民法の放送局はなく、
国営放送BBCラジオではロックの放送は一日45分に制限されていた。

今時の若い方には想像もつかないかもしれませんが、
当時日本でも、HNKにグループサウンズが出られなかったり・・・、
長髪もダメ、ロックなんて騒々しくて下品。
そんな時代でした・・・。
だからこそロックは、今でも反骨の象徴であるわけなんですよね。

さて、こんなとき、海上に停泊した船から24時間ロックを流し続け、
人々に熱狂的に支持されたラジオ局があった。
それが「海賊ラジオ局」。
この船内のポップス&ロックに情熱を捧げる8人のDJと
その周囲の人々の物語です。

高校を退学になったカールは、
母親にこの船に乗るようにといわれてやってきた。
船内の変人たちの狂騒的な日々に戸惑いながらも、
だんだんここの人たちが好きになっていくカール。
周りのオジサンたちの狂態に比べ、なんてウブでまっすぐなこと・・・。
そして、彼が生まれてこの方一度も逢ったことがない父親が、
どうやらこの船にいるらしい・・・。
この映画は彼の青春ストーリーも兼ねているところがミソです。

英国政府はこの海賊放送が気に入らなくてたまらない。
あの手この手で、何とかこの局をつぶそうと躍起。
さあ、彼らは持ちこたえることができるのか・・・。


60年代の懐かしい曲の数々。
私には耳に馴染んだ曲ばかりでした・・・。
音楽への愛、そして、束縛されない自由な心。
ユーモアたっぷり、とても楽しい作品です。

二人のDJの意地の張り合い、対決シーンが見ものです。
高所恐怖症にはつらい・・・。
けんかばかりしているけれど、芯のところの心は一つ。
ここはほろりとさせられて・・・。

そして最後には、なんと“タイタニック”ばりのスペクタクルに突入!
怖いものなしのロック魂を、じっくりご覧ください。


2009年/イギリス/135分
監督:リチャード・カーティス
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、ビル・ナイ、リス・エバンス、トム・スターリッジ、



パイレーツ・ロック 【予告編】