![]() | 天才柳沢教授の生活 28 (モーニングKC)山下 和美講談社このアイテムの詳細を見る |
相変わらず賑やかな柳沢教授の身辺。
冒頭の一話「コンゲーム」が傑作です。
オレオレ詐欺の話が出てくるのですが、
まず、ヒロミツくんが騙されやすい!
パンクファッション、強面の彼なのですが、実は優しくてお人よし。
そういうギャップが実にいいのですよね。
かと思えば、今度はお母さんがまた、簡単に騙される。
「私に限って一生そんなことはない思ってたのに・・・
オレオレ詐欺の相手は「オレオレ」って言うもんだとばっかり・・・
せめて、オレオレってちゃんと言ってくれれば・・・」
笑ってしまいますね。
教授だったらどうでしょう。
きっと相手の話の矛盾点をしっかりついて、逆に質問するんでしょうね。
詐欺師が勝てるわけがありません。
また、「月と機関車」では、もう1人の孫、まもるくん登場。
まもるくんは、ちょっと頭のねじが他の子よりゆるい。
やや心配な子なのですが、
教授の彼に向けるまなざしは、冷静であり温かい。
幼稚園児でありながら、九九を覚えてしまう一生懸命の華子とは正反対。
でも、まもるの持つ人にはないひらめき、発想には
さすがの教授も感動してしまう。
教授は言うのです。
「華子のように、ひたすらレールをばく進する機関車のような人たちは、
われわれを引っ張っていく。
しかしそういう人たちは、
レールがどこかで途切れたり何かとぶつかってしまったりした時は、
そこで止まってしまう。
まもるのような人は レールの上を走るのは苦手でも
レールが暗闇で途切れたとき、
あざやかに答えを照らし出す力を持っているのかもしれません・・・」
深いですねー。
それから「ローリングパパ」では、
なんと5年ごとに教授をたずねて、30万円を借りてゆく男、登場。
お母さんに言わせれば、「騙し取ってゆく」のです。
もちろんお金は戻りません。
なんでも、「ローリングママ」という機械を開発中で、
なんとしてもその資金が必要だという。
嘘と知ってか知らずか、いつも30万円を差し出す教授。
さて、またその5年目が来て、やってきた男に、今度は突然教授が激怒。
そのわけは・・・?
ぜひ読んで確かめてくださいね。
どの話も、面白くて、オススメの一巻だと思います。
満足度★★★★☆