海堂尊による「チーム・バチスタの栄光」の映画化作品。
「このミステリがすごい」大賞受賞作でもあります。
先日読んだばかり。
ミステリの筋立てはそのままですが、
大きく違うのは、探偵役となる診療内科医田口が、この映画では女性となっていること。
それと、厚生労働省の役人、白鳥は、本の方がもっとキョウレツな変人。
まあ、たしかに、映画としてはさえない中年男2人の探偵よりは、
この配役で、男女という組み合わせの方が、ビジュアル的にもずっといい。
なるほどねー、と思います。
あらすじのご紹介は、文庫「チーム・バチスタの栄光」でどうぞ。
田口は不定愁訴外来(別名グチ外来)の医師として勤務しており、外科手術には縁がない。
そこで、観客代表として手術の説明を受けてくれるので、大変わかりやすい。
本だけでは、バチスタ手術も、イメージが掴みにくいのですが、さすが映像の威力、この映画を見て、よ~くわかりました。
外科手術というと執刀医ばかりが脚光を浴びますが、
このようにいろいろな役割の人がチームワークで行うものなんだなあと、認識を改めました。
映画ならではのこんなシーン。
ある一人の患者にスポットを当て、その人柄などを見せて、親しみを感じさせます。
ところが、その人物の手術が失敗で術中死。
単なる名も知らない患者よりもきわだたせるその「死」。
本には無かった部分です。
それから、挿入されるソフトボールの試合シーン。
ほとんど病院内の映像なので、ちょっと気晴らしをさせてくれる、これも工夫されたシーン。
本も十分に面白いのですが、それをいかに映画として作り変えていくのか。
そんなことを考えつつ、見るのもまた一興でありましょう。
犯人がわかっていても、十分楽しめました。
2008年/日本/118分
監督:中村義洋
出演:竹内結子、阿部寛、吉川晃司、池内博之
「チーム・バチスタの栄光」公式サイイト


