BSフジで放映されている「名作を旅してみれば」という番組を観ています。
有名な小説作品の舞台となった場所を、水先案内人のタレントが散策するという趣向の番組です。
先々週の番組は「池波正太郎」でした。
池波正太郎の小説は、私は代表作を数冊読んでいる程度です。
むしろ随筆の方が好きかな。「男の作法」 「映画を見ると得をする」にはずいぶんお世話になりました。
池波正太郎は大正12年生まれ。三島由紀夫より2歳、石原慎太郎より9才年長です。
現在生きていれば90歳。小説家として活躍したのは戦後になってから、つまり現代の作家です。
時代小説専門で、60歳代でなくなっているので、一時代前の作家の印象が強いのですがね。
ですから、池波正太郎の描く「江戸時代」はすべて資料に基づく想像によって作り上げたものです。
消えゆく江戸文化の残り香を書きとめようとした樋口一葉や永井荷風とは違うのです。
和服に関しても、池波正太郎が和服に親しむようになってからです。(→過去記事)
番組では、池波正太郎が資料としていた、切絵図、江戸時代の各種の案内本、浮世絵などが紹介されていました。
途切れてしまった文化を再構成するのは大変ですが、日本にはたくさんの過去の記録が残っているので手ががりはたくさんあるのです。
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