というわけで、最初はオリエンテーション・ダイブである。
「サメに襲われたのか?」とみんなにいわれるようなすさまじいウェットスーツと、古臭い重機材を渡され、不安になる。昨日まで他の人が使っていたというので、とりあえず使ってみることにした。
ポイントはオールド・ハウス・リーフ。マブールのボルネオダイバーズのリゾートからボートで3分でついた。
Log Bookの記録によると。
Time Inが11時58分でTime Outが12:33の35分間。深度は18.3m。
透明度は10mほどで思ったほど良くない。水温は30.2度とかなり暖かい。
ブリーフィングではマクロ系が有名だが、運がいいとJack Fish(ギンガメアジ)の群れがいることがあるとのこと。
で、潜行したところ、いたのである。
ギンガメアジの大群である。
少なくとも1000匹はいようかという巨大な群れだ。
シパダンといえば、カメがたくさん泳いでいて、ギンガメアジ、バラクーダ、カンムリブダイの群れを思い浮かべるダイバーが多いらしい。大物がいろいろ見られるところというわけだ。
その話を、マブールにいってから聞いて、それならばその3種類は見て帰りたいなと思った。もちろん自然界のことである。実際に姿を現してくれるかどうかは相手次第である。
まずは運よくギンガメアジの大群が現れてくれた。幸先のよいオリエンテーション・ダイブである。
この大群が、僕らの周りをぐるぐる回る。すごい。
なにしろ越前海岸でCカードの講習でもぐったことがあるだけで、あとはシュノーケリングとか体験ダイビングしかしたことがない。こんな光景は、ちかごろ流行の巨大水槽のある水族館でも体験できないスケールだ。
魚たちはダイバーなんかお構いなし。悠々と泳いでいる。ダイバーは自分たちを襲わないことを知っているのだろうか? 塩焼きにでもしたらおいしそうなんだけど。
初回のダイビングはほとんどギンガメアジを追っかけたり一緒に泳いだりして終わった。とにかくすごい大群だった。このあたりの海にはこれくらいの大群はよく出るそうだ。ダイビングをはじめてすぐのぼくと、バディのクリスは、いきなり水中で撃沈してしまった。
群れ行動は一般には大勢でまとまっていたほうが外的に襲われる危険性が減り、餌を取る効率がよくなるためだと説明される。それぞれの魚の個体が有利な条件を模索すると、群れでいるほうがどの個体にとっても有利になるというところで利害が一致する。群れの中のどこにいるのが有利かというのも考えながら、それぞれの魚たちは「自分にとって」有利な行動をとっている。周辺にいたほうが餌は取りやすいが敵に襲われやすい。それぞれの利己的な行動の駆け引きが群れが全体としてどういう形になり、どちらに泳いでいくのかを決めるとされている。進化論の原則は、「淘汰圧は個体に作用する」である。
しかし、いまのところ魚の群れがどうして同じところをぐるぐる回るのかなど、群れの行動のほとんどは合理的な説明がなされていない。海の中は、まだまだ人間にとって未知の世界だ。
してきたようですね。
最初から読ませてもらいましたが、
山へ海へと、とても貴重な動植物を
たくさん画像で見ることができて、
楽しませてもらっています。
魚の大群や山頂からの日の出…
相方さんに遠慮して、一人での旅行は
控えてきたけれど、
僕もそろそろ、またこんな旅をしてみたいな。
ダイビングのライセンスもないし、
あんな高山へ登る健脚もないけれど、
羨ましがるだけじゃなく、
自分の興味が赴くままに、自分で動いてみたくなりました。
っていいたいところなんですが、ボルネオの自然も瀕死です。本当に文字通り貴重な生き物たちがいっぱいいます。
ライセンスは暇とある程度のお金があればすぐ取れるし、山登りは気合ですwww
うちの相方さんは唯我独尊で、他者に関心がないので、こういうところでは面倒がなくて良いです。でも、一緒にきてくれないのよね。