原題:『Pinocchio』
監督:マッテオ・ガローネ
脚本:マッテオ・ガローネ/マッシモ・チェッケリーニ
撮影:ニコライ・ブリュエル
出演:ロベルト・ベニーニ/マリーヌ・ヴァクト/フェデリコ・エラピ/ジジ・プロイエッティ
2019年/イタリア
「ほんとうのピノッキオ」を見て反省すること
エンドロールを眺めながら、一体自分はこの映画に何を求めていたのか考えていた。確か「ほんとうのピノッキオ」を見てみたいと思ったのだと思いだした時、それは勝手に動いてその扱いに窮していたさくらんぼ親方からただで譲り受けた木材からジェペットが作り上げた人形が動き出して喋りはじめた場面であり、つまり前半の実写版「ピノッキオの誕生」の瞬間が本作のクライマックスで、その後は既に絵本などに描かれているのだから新鮮味はないのである。
しかし実写版だからこそ気がつくことはあって、普通の人間であるならば最低でも3,4年は掛かるところをピノッキオは誕生した瞬間から、人間になったのだから歩くことや話すことが当然のこととして強いられており、絵本で読んだ限りではいたずらっ子で嘘つきのとんでもない野郎だと思っていたのだが、それはピノッキオの立場に置かれたら仕方がないことだったのである。今更ながら申し訳ないと反省している。
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