原題:『The Matrix Resurrections』
監督:ラナ・ウォシャウスキー
脚本:ラナ・ウォシャウスキー/アレクサンダー・ヘモン/デイヴィッド・ミッチェル
撮影:ダニエル・マッサーセシ/ジョン・トール
出演:キアヌ・リーブス/キャリー=アン・モス/ジェイダ・ピンケット・スミス/ジョナサン・グロフ
2021年/アメリカ
評論をはねのける圧倒的な才能について
『マトリックス』のストーリーの基本が分かっているならば、本作は決して難解なものではないと思う。ワーナー・ブラザースの要請により不本意ながら続編を撮った監督が本当に言いたかったことはエンドロールが終わった後のスタッフたちの会話にあるように思う。
彼らは「もはや映像にストーリーなど必要としない」と言い放つ。ネットに上がっている映像にはストーリーなど存在しないのだから、我々も「マトリックス(Matrix)」ではなく猫が活躍する「キャットリックス(Catrix)」を作ろうと言って本作を終わらせている。
しかしそう言いながら本作はしっかりした物語を持った佳作に仕上がっており、間違いなく大ヒットするであろうから、ネット上で閲覧数稼ぎに粗製濫造され続けている映像など何の問題にもならず余裕なのである。脚本に関して侃侃諤諤している『映画評論家への逆襲』(荒井晴彦、森達也、白石和彌、井上純一共著 小学館新書 2021.6.8)の話が貧乏くさく感じるのは気のせいだろうか?
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