MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ウルトラセブン 超兵器R1号』

2016-07-31 00:20:59 | goo映画レビュー

原題:『ウルトラセブン 超兵器R1号』
監督:鈴木俊継
脚本:若槻文三
撮影:永井仙吉
出演:中山昭二/森次浩司/菱見百合子/石井伊吉/阿知波信介/古谷敏/佐原健二
1968年/日本

 子供向け作品の評価の難しさについて その2

 本作においては主人公のモロボシ・ダンの、過剰なミサイル開発に対する「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」というセリフが有名だが、それよりも個人的に気になったセリフは、ギエロン星獣を倒した後、「隊員たちは異常ないか?」というタケナカ参謀の問いに対して、キリヤマ・カオル隊長が「ダン隊員だけが多量の放射能を浴びておりましたので、今消毒してメディカルセンターで休ませております」というもので、当然のことながら身体に浴びた放射能は「消毒」して取れるものではない。
 そんなことを考えている時にたまたま『モスラ対ゴジラ』(本多猪四郎監督 1964年 脚本は関沢新一)を観ていて、新聞記者の酒井市郎とカメラマンの中西純子が現場で拾った虹色に光る肉片のような物体が放射能を発していることが分かり、2人は研究室のカプセルに入って短時間で「洗浄」するのである。
 時代を勘案するにしても放射能に対する対応の仕方があまりにも無知だと思うのだが、それとも子供向けの作品のためにこのような「設定」にしているのかよく分からない。


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