原題:『Tanna』
監督:ベントレー・ディーン/マーティン・バトラー
脚本:ベントレー・ディーン/マーティン・バトラー/ジョン・コリー
撮影:ベントレー・ディーン
出演:ムンガウ・ダイン/マリエ・ワワ/マルセリン・ロフィト/チーフ・チャーリー・カーラ
2015年/オーストラリア・バヌアツ
(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016 監督賞)
キリスト教に対する部族の受け止め方について
バヌアツ共和国のタンナ島に暮らす主人公のワワはヤケル村の族長の孫のダインに恋をするが、部族間の争いを鎮めるために、「Kastum(慣習)」により敵対するイメジン族に嫁がされることになり、2人は駆け落ちし、キリスト教信者たちが暮らす土地にたどり着くが、彼らの「気持ち悪さ」に再びジャングルの中に潜むことになり、彼らの悲恋を踏まえて部族の慣習は1987年に見直されることになり、その一連の物語がワワの妹のセリムに目撃されている演出が良い。
例えば、ロバート・フラハティ(Robert Flaherty)の『モアナ(Moana)』(1926年)や『アラン(Man of Aran)』(1934年)のような傑作のドキュメンタリータッチのフィクションを想起させる。
エンドクレジットによれば「Peacemaking Tribe」や「Witness Tribe」などもいたようだが、違いが分からなかった。