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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ロボコップ』(2014年)

2014-03-14 22:20:05 | goo映画レビュー

原題:『RoboCop』
監督:ジョゼ・パジーリャ
脚本:ジョシュア・ゼトゥマー
撮影:ルラ・カルヴァーリョ
出演:ヨエル・キナマン/ゲイリー・オールドマン/マイケル・キートン/サミュエル・L・ジャクソン
2014年/アメリカ

SFアクション映画には贅沢な細かい演出について

 2028年、巨大企業であるオムニコープ社が軍事用のロボット・テクノロジーの分野で支配的な地位を占めており、例えば、紛争地域であるテヘランにおいてロボット兵器は相手が武器を持っているかどうかで攻撃を加えるかどうかを判断し、父親を助けるために銃を持って外に出た子供も容赦なく撃ち殺すのであるが、そのような非人道的な兵器をアメリカ国内で使用することはドレフュス法で禁止されているという皮肉が効いている。
 だから多少の「人情味」は必要であろうということで、オムニコープ社のCEOであるレイモンド・セラーズはたまたま瀕死の重傷を負った勤勉な警官であるアレックス・マーフィーを選び「ロボコップ」として改造するのであるが、両腕を失った患者がギターで「アランフエス協奏曲 (Concierto de Aranjuez)」を弾こうと試みるも、最初は上手く弾けていたのに、感情移入すると却って指運びがブレるように、「人情味」が災いし感情的になるために期待したようなロボット兵器にはならず、結局、コンピューターメイン仕様に変え、ドーパミンも2%まで下げることで、アレックスはほぼただのロボット兵器と化す。しかし妻のクララ・マーフィーと息子のデヴィッド・マーフィーに会うことでドーパミンが増加し、多大な犯罪に関する情報を詰め込まれた結果、警察組織の腐敗を暴き出すところなども皮肉が効いている。
 さらに冴えている演出としては、レイモンド・セラーズの部屋の背後に飾ってある絵画で、フランシス・ベーコン(Francis Bacon)の作品である「Triptych Inspired by the Oresteia of Aeschylus(アイスキュロスの『オレステイア』にインスパイされた三連祭壇画)」(1981年)は、明らかにメカと生身の人間に2分化されたアレックスに対するオムニコープ社の「期待」として示されるのであるが、間もなくしてセラーズの部屋の背後に飾ってある絵画が、オブジェの写真に変わることで、感情の無いロボット兵器に徹したアレックスへの会社の方針の転換が示されるのである。


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小保方晴子と『「知」の欺瞞』

2014-03-14 00:30:45 | Weblog

博士論文、他にも流用か=企業HPと画像酷似、STAP小保方氏(時事通信) - goo ニュース

 既に、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが早稲田大学に提出した英文の博士

論文に米国立保健研究所(NIH)が幹細胞の基礎知識を一般向けにネット上に掲載して

いる文章から約20ページ分「コピー・アンド・ペースト」されていることはバレていたが、

まさか骨髄に由来するマウスの細胞が神経や筋肉、肝臓の細胞になったとする実験結果

の画像までコスモ・バイオ(東京都)がHPで紹介している製品「肝細胞培養キット」の

画像から「コピー・アンド・ペースト」しているとなると、小保方は「大したタマ」と

いうことになる。この状況の中で小保方が出来る言い訳としてはもはやアラン・ソーカル

(Alan Sokal)的なものしかないほど追いつめられていると思う。


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