MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『偉大なる、しゅららぼん』

2014-03-08 22:33:24 | goo映画レビュー

原題:『偉大なる、しゅららぼん』
監督:水落豊
脚本:ふじきみつ彦
撮影:明田川大介
出演:濱田岳/岡田将生/深田恭子/渡辺大/貫地谷しほり/佐野史郎/笹野高史/村上弘明
2014年/日本

深田恭子の「挙動不審」の原因について

 本作は、日出家に60年間仕えていた源治郎の記憶の問題に焦点が当てられることになる。それは元々は秋田県出身で許嫁がいたものの、日出淡十郎から与えられた「聖水」を飲むことで日出家の人々に記憶を消されたことを思い出し、失った60年間の恨みを晴らそうとするのであるが、理由はどうであれ、思い出すことで人生が狂ってしまうこともあるし、一度はこの世から消えたはずの棗広海が新入生としてやって来ることに日出淡十郎と日出涼介だけは広海の功績を覚えているという記憶のメリットもあり、その記憶具合のさじ加減はなかなか難しいものではある。
 しかし私が問題にしたいことは日出清子を演じた深田恭子の存在で、例えば、石に座りながらタバコを吸う時の深田恭子が脚を組んだり組まなかったり、あるいは海辺で佇む深田恭子の前髪が跳ねたり跳ねなかったりする時に、もはや一流と言ってもいい「偉大なる」深田に対する演出に監督が遠慮したように見えるのである。
 万城目学の小説が原作ということでかなり期待して観に行ったが、『プリンセス トヨトミ』(鈴木雅之監督 2011年)ほど特異な世界観が広がっていかず、意外とこじんまりとしている。


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無駄になってしまった一ヵ月

2014-03-08 21:42:01 | Weblog

神山典士氏の質問で佐村河内氏が感情的に(日刊スポーツ) - goo ニュース
佐村河内氏 告発者と会見でバトル 「謝罪でなく反論」と批判(デイリースポーツ) - goo ニュース
佐村河内さんが「新垣さんを名誉毀損で訴える」 裁判になったときのポイントは?(弁護士ドットコム) - goo ニュース

 作曲者偽装も全聾状態も嘘であることがバレてしまった作曲家()の佐村河内守の

記者会見はやはり怪しいものだった。とりあえず「感音性難聴」らしいのであるが

聴覚障害ではないと認定された。しかし本人は手話通訳が必要ということで会見の席にも

手話通訳者がいるのであるが、手話通訳者が必要な「健常者」という存在が理解しにくい。

その「設定」もあやふやで、例えば、ノンフィクション作家の神山典士の「佐村河内さんは

去年10月のサントリーホールのコンサート後、(義手の)バイオリニストの『みっくん』に

対して、謝るのかバイオリンを辞めるのかというメールを打っていますが、自分にどういう力

があって一人の女の子の運命を左右しようとしたのでしょうか それに対する謝罪の言葉

も聞けていないのですが。」という問いかけに対して、すぐさま「何について謝るということ」と

うっかり佐村河内が反応してしまい、即座に神山が「まだ手話通訳が終わっていませんよ」

とツッコんだのだが無視して「僕は今、おっしゃったことに対して答えているだけです。」

と佐村河内は答えたのである。敢えてまじめに「僕は今、おっしゃったこと」に佐村河内が

反応したのであるならば、謝罪の部分ではなくて、その前の「自分にどういう力があって

一人の女の子の運命を左右しようとしたのでしょうか」という最初の問いに反応しな

ければならないはずなのである。あらゆる問いに対応できるように一カ月も練習する期間が

あったのに


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