MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『少女は自転車にのって』

2014-03-30 22:59:20 | goo映画レビュー

原題:『Wadjda
監督:ハイファ・アル=マンスール
脚本:ハイファ・アル=マンスール
撮影:ルッツ・ライテマイヤー
出演:ワアド・ムハンマド/リーム・アブドゥラ/スルタン・アル=アッサーフ
2012年/サウジアラビア・ドイツ

男性優位社会に「脚」で挑む女性について

 主人公の10歳のワジダが自転車に乗ることを思い立ったきっかけは、幼なじみの男の子であるアブドゥラに「男に勝てるわけがない」という一言からだったものの、全体を通じて見られることは、女性がヒジャブ(=スカーフ)とは無縁の「脚」でもってバレないように男性が優位な社会に挑戦しているところで、例えば、ワジダの先輩の女子学生たちは爪に青いペニキュアを塗ったり足首に入れ墨のようなものを施したりしている。彼女たちが読んでいた雑誌はファッションモデルではなくて女性サッカー選手が写ったものではなかったか?
 ワジダは自転車獲得のために懸命に努力し、コーラン暗唱コンテストに優勝するのではあるが、当然のことながら男性になれるわけではなく、父親に跡継ぎと認められないまま、父親は第二夫人を迎えるのであるが、ワジダの努力は母親が認めてくれてプレゼントとして自転車を贈られるのである。
 母親からプレゼントされた緑色の自転車に乗って宣言通りにワジダはアブドゥラに勝つのではあるが、大通りに出たワジダがその後にどちらに向かうのか分からないまま逡巡している様子も、とりあえず男性に勝ったまでは良いものの、その後のサウジアラビアの女性の将来の不安定さ暗示させる上手い演出だと思う。
 因みにワジダが普段着ているTシャツの「I am a great catch」というロゴは「私は人気者」の意味。


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金平茂紀の報道姿勢について

2014-03-30 00:48:33 | Weblog

『いいとも!』安部首相出演で最高視聴率19.2%! タモリとのイチゴ会食後に(マイナビニュース) - goo ニュース

 2014年3月28日の毎日新聞の夕刊に「週刊テレビ評」というコラムがあり、

テレビ報道記者の金平茂紀が「権力者の玩具になる時」というタイトルで以下のように

書き記している。「消費税増税を目前に控え、外交で数々の懸案を抱え、何よりも

被災地の復興や福島第1原発事故の収束が困難に直面しているなかで、僕らの国の

総理が『国民的人気番組』、タモリの『笑っていいとも』に生出演した。たかだか16分間

なんだから何も目くじらを立てるほどのことでもないよ、『どうでもいいとも』と

シニカルになるのは容易なことだ。/けれども、公共の電波を使って、自らの体調管理たら

バラエティー好きを開陳してタモリと一緒にイチゴを食べることに一体何の意義が

あるのか。琉球新報が『笑っている場合ですか?』との見出しでこの出演を皮肉っていた

程度で、他の大新聞は写真入りで淡々と紹介していたのみ。」

 ところで、もしも安倍晋三首相がTBSの番組に出演していたら金平は同様に首相を

批判出来るだろうか 局の都合で金平が意見を変えることは分かっている。

私は金平が出演する「報道特集」で去年12月16日に行われた吉松育美の

日本外国特派員協会における記者会見を取り上げなかったことに失望しているのである。


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