ケンのブログ

日々の雑感や日記

1812年 てぶくろ

2022年03月17日 | 日記
新聞のコラムにロシアのウクライナ侵攻で、チャイコフスキーの大序曲1812年の演奏を中止する動きがあることに触れられている。

現状、やむを得ないと思うけれど、ちゃんと聴けば、祖国愛の音楽であって、軍事侵攻を礼賛する音楽でないことはすぐにわかると思う。

演奏が中止されていると聞くと、逆に聴きたくなってしまって、CDの棚を見たらカラヤン ベルリンフィルのものがあったので聴いたけれど、どうもしっくりこない。

僕は、この曲は、小学校高学年のころバーンスタイン指揮、ニューヨークフィルハーモニックの演奏で初めて聴いた。

当時、僕はLPでバーンスタイン指揮 ニューヨークフィルハーモニックのチャイコフスキーの交響曲5番の演奏をよく聴いていて、このLPはA面にチャイコフスキー交響曲第5番の一楽章から三楽章まで、そして、B面にチャイコフスキー交響曲第5番の第四楽章と 大序曲1812年が収められていた。

生まれて初めて聴いた演奏が、素晴らしい演奏だと、その演奏の響きが心の中でスタンダードになってしまうことって誰にでもあると思う。

バーンスタインのチャイコフスキーは本当に素晴らしかった。

交響曲第5番の第一楽章のリズムは 大地を一歩一歩踏みしめるように進んでいったし、大序曲1812年はとても情感豊かだった。

それで、カラヤンの1812年を聴くのをやめて、ネットで「バーンスタイン 大序曲 1812年」と検索すると、僕が当時聴いていたLPの音源と思われる演奏が出てきた。

聴くと、いやあ、懐かしい響き、素晴らしいなと思ってしまう。

それで、記憶の連鎖で思い出したのだけれど、幼稚園の頃から小学校低学年のころにかけて、ウクライナ民話「てぶくろ」の絵本をよく母に読んでもらっていた。

おじいさんが、てぶくろを落として、そのてぶくろの中にいろんな動物が集まってきて、最後はぎゅうぎゅう詰めになってしまうというおはなしだ。

最後にやってくるのは おおきなクマ 

クマはみんなに あなたは 誰ですか と問われて

「うぉー うぉー のっそりぐまだ」と答える。

この「うぉー うぉー のっそりぐまだ」というセリフが僕のお気に入りで、何度もここを自分でも読んでいた。

懐かしいなと思う。

↓うぉー うぉー のっそりぐまだ。わしも入れてくれ。


そして、当時もっともよく聴いていた音楽が 叔父が買っただけでちっとも聴かなかったチャイコフスキーの「白鳥の湖組曲」のレコード。

ロシアの音楽も ウクライナの民話も、暖かいものだと子供のころは心で感じていたなと思う。

もちろん いまもそうだけれど。




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