ゴマノハグサ科、Scrophulariaceae、モウズイカ属、地中海沿岸地域原産、多年草、
学名:Verbascum virgatum、
和名:アレチモウズイカ(荒地毛蕊花)、ホザキモウズイカ(穂咲毛蕊花)、
英名:Twiggy Mullein、Wand Mullein、
葡名:Barbasco、Balatária-grande、Balatária-major、Verbasco、Verbasco-das-varas、
2017年6月13日、2018年5月15日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、
ヴェルバスクム・ヴィルガトゥム Verbascum virgatum。モウズイカ属 (Verbascum) は、主にヨーロッパとアジアに分布し、地中海地方でもっとも高度に分化している。
多くは二年草もしくは多年草で、まれに一年草や小低木になるものもある。高さは0.5 - 3mになる。成長の初期には地表面でロゼット状に密集した葉を展開し、後に背の高い花茎を立ち上げる。二年生のものは、最初の年はロゼットを展開し、翌年花期になると茎が伸び出す。葉は旋回状に整列し、しばしば毛深くなるが、この種は無毛である。
花は5弁の放射相称花で、多くの種は黄色だが、オレンジ、赤茶、紫、青、白などの色もある。果実は多数の微小な種子を含む蒴果である。モウズイカ属の植物は、乾燥土壌でも長期間花をつけている点や、ほっそりして背の高い形が評価される。
この植物は、喘息や呼吸障害に効果的な薬草として利用されてきた長い歴史がある。この植物の花から製造されるエキスは、中耳炎など耳の感染症の治療に効果的である。
ビロードモウズイカは、咽喉炎、咳、肺病に対する薬草として使われていた。この植物が北アメリカに入ったのは近年のことであるが、ネイティブ・アメリカンは高レベルのロテノンを含むこの植物の種子を魚毒として使っていた。また、毛の多いこの植物の葉を乾燥してランプの芯に入れると、細かい毛に簡単に火がつくので、良い火口になる。茎を油や樹脂に浸して蝋燭や松明としても利用された。(Wikipediaより)ヴェルバスクム・ヴィルガトゥム Verbascum virgatum でした。
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(GKZ植物事典より) 和名は、概して荒れ地に自生がみられることから。モウズイカとは蕊に毛があることから。属名は、ギリシャ古語からで「髭の生えた者」の意。全草が毛で覆われているため。種小名は「杖状の」の意。
アレチモウズイカは、ゴマノハグサ科の2年草である。草丈は1~1,5m程度となる。茎には毛が散生する。根出葉は、長さ20~30㎝程度の倒披針形で、縁部には不揃いの鋸歯を持ち、先端部は鈍頭~円頭、基部では葉柄状と化し、地上にロゼットを構成する。茎葉は、下部では逃避心形で、上部では卵状披針形となり、茎葉は、無柄で茎を抱き、互生する。6~9月にかけて、茎上部に長さ30~50㎝程度の総状花序を出し、径2㎝程度で、花冠が5裂した花をつける。花茎の先に黄色い穂状花序の花を見せる。本種は、ビロードモウズイカとよく似ているが、本種の場合、葉案付きが疎らであり、花弁は平開し、花色もより濃色となる。花後には球形の蒴果をつける。本種は、ヨーロッパ原産種であるが、今日、アメリカ・南米各国・オーストラリア・ニュージーランド・メラネシア・ポリネシアでは帰化状態にある。我が国へは、明治期に渡来し、逸失して帰化状態にある。 (GKZ植物事典より)
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