The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

ケルクス・コクシフェラ Quercus coccifera

2021-05-22 10:24:00 | ポルトガルの野の花

ブナ科、コナラ(オーク)属、地中海沿岸地域原産、常緑潅木、

学名:Quercus coccifera、

和名:ケルメス・オーク、

英名:Kermes Oak、

葡名:Quercus coccifera、Carrasco、Carvalho-quermes、

2014年10月5日、2015年12月12日、2016年11月22日、12月18日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年12月23日、アルガルベ地方で撮影、

 

地中海地方から北アフリカに分布。乾燥した日当たりの良い斜面に生える。高さは 2~6 m。葉は棘状の鋸歯があり、革のような質感で、長さは 1,5~4 cm。湿潤な気候のときに花を咲かせる。

 

12 月中旬、写真をとろうとして軽く触れただけで花粉が大量に飛び散った。

 

果実はドングリで、受粉から18 か月あとに成熟すると 2~3 cmくらいの長さになる。

 

ドングリは、伸びて反り返った鱗片が密についた殻斗に入っている。

 

クリムソンと呼ばれた赤色染料の原料であった「タマカイガラムシ(Kermes ilices)」の食用植物として重要なものとされていた。ケルクス・コクシフェラ Quercus coccifera でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は英名の直訳からで、本種が Kermes(カイガラムシの一種)の食用樹であったことから。別名は英名の音読みからであるが、英名の Kermes の語源はペルシャ語の qirmiz(=赤色・深紅色)を語源としている。属名はギリシャ語の quer(=良質の)と cuetz(=材木)の合成語。種小名は「液果を生ずる」の意。

ケルメスナラは、ブナ科の落葉樹である。本種は、原産地の項に記した地で、概して日当たりの良い岩礫質な土壌の斜面に自生の見られる樹種である。樹高は2~6m程度となる。葉は、長さ1,5~4㎝、幅1~3㎝程度の楕円形で、中央より先端部にかけては縁部に凹凸が出来、その先端部に鋭い刺がつく。葉は、革質で、表面には光沢がある。3~5月頃、枝先に多数の穂状花序を出し、黄色~黄褐色の小花を多数つける。果実は長さ2~3㎝、径1,5~2㎝程度のドングリをつける。本種にはケルメスカイガラムシがつき、食用樹とされるが、ヨーロッパやアフリカでは、このケルメスカイガラムシから得られる染料で赤色を得てきた。やがて、大航海時代にメキシコ産のコチニールカイガラムシによる染料が西洋社会に及ぶと席巻することとなってしまったことになる。(GKZ植物事典より) 

 

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿