今年はコロナの影響で毎年行われていた「オールドカーin K`s ROAD」が中止となってしまった。今ではなかなか見られない名車が集まる。車には興味がないオイラではあるが、どういうわけかエンブレムだけには関心がある。昨年見た車の中で外車のような大型のスポーツカーに三菱の「GTO」というものがあった。GTOとは、イタリア語の「Gran Turisumo Omologato」の頭文字。スポーツカーを超えた長距離に耐えうるGTカーとして公認された車だ。
国産スポーツカー全盛時代の1990年代、日産の「スカイラインGT-R」に対抗する意気込みで生産される。また、北米市場をターゲットにしたことで大型で「重戦車」と揶揄されたほどの重さがあった。名車ではありながら日本の道路は合わず、販売不振となり2001年には販売終了となる。
三菱GTOのエンブレムは、アメリカ車のリンカーンのロゴと似ている。北米向けというのでそれを意識しているのが伝わってくる。デザインはそのダイヤモンドの光芒をバックに、イタリアのフェラーリの「跳ね馬」らしき上半身を中央に据えている。そしてその上部に目立たないように三菱のマークを刻印している。このデザインに当時のエコノミックアニマル日本の姿が見えてしまうがどうだろうか。こうしたロゴにも時代背景が透けて見えてくる気がしてならない。