50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

フランス人観光客。

2007-06-01 00:25:10 | パリ
夏のヴァカンスシーズ本番を前に、相変わらず多くの観光地の誘致キャンペーンが繰り広げられています。最近目立つのが、新しい2ヶ国の広告。


最後の「a」が隠れてしまっていますが、キューバの観光客誘致広告です。人気のカリブ海。しかも、そこにはノスタルジックな建物、クルマ、そして陽気な人々がいる・・・確かにノスタルジックな印象ではありますね。昔のカリフォルニア。ただし、意図せず残ってしまっている旧型車と手間をかけずにいただけの建物・・・近代化が遅れたのを逆手に取った、上手いキャンペーンですね。何が幸いするかわからない―――。でも、行ってみたい、と思わせるものが、確かにあります。


これは、マルタの大型ポスター。横長な、ひときわ目を惹く広告です。地中海に浮かぶ島国、マルタ。地中海の陽光、青い海、親切な人々・・・ヴァカンスにはもってこいですね。手ごろで、しかもちょっと新しいヴァカンス先として、訪れる人も増えるかもしれないですね。

6月ともなれば、もう人々の頭の中は、ヴァカンス。大人も子どもも、ヴァカンス、ヴァカンス、ヴァカンス・・・そうして出かけるフランス人観光客。外国の受け入れ側には、どう評価されているのでしょうか。

【ベルリン25日時事】日本人観光客は大歓迎-。オンライン旅行予約サービスのエクスペディアが欧州ホテル業界の約1万5000人を対象に行った調査で、日本人観光客が最も評判が良いことが明らかになった。
 それによると、「最も好きな旅行者」として日本人を挙げたホテル業者が一番多かった。行儀が善く静かな点が人気の理由。2位は米国人で、騒がしいことがマイナス材料だったものの、金銭面で気前がよいことや旅行先に溶け込もうとする態度が評価された。
 5年前の調査でトップだったドイツ人は、「けちでチップの払いが悪い」ことが響き、5位に順位を落とした。
 一方、フランス人は「現地の言葉を話そうとしない」「地元料理を試そうとしない」ことが嫌われ、28カ国中で最下位。インド人はチェックアウトの際、部屋が散らかっているとして敬遠され、中国人やロシア人も評判が芳しくなかった。 

時事通信が25日にネット配信した記事ですが、フランス人観光客の評判は、28か国中最低。どこに行っても、フランス語・フランス料理で押し通し、それに対応できないところへは、さも軽蔑したような蔑みのまなざしを送る。その他人を見下す視線、傲慢な態度が、やはり嫌われているのではないでしょうか。また、外国からフランスに来る観光客に、「フランスにフランス人がいなければ、もっと良い国になるのに」と言われるのも同じ理由なのかもしれません。

こうした情報を、フランス人はどう受け止めているのでしょうか。外国人が何をほざいている、フン、と鼻の先で笑っておしまいなのでしょうか。もちろんフランス人の中にも良い人は多いのですが、でも、やはり「?」な人がいるのも事実です。

どうしてなのでしょうか。いつも大統領をはじめ指導者層が、フランスは偉大な国であり、フランス人は偉大な国民である、と言っています。もともとが他民族との混血であるフランス人。彼らの国家への一体感(連帯)、そして指導者層への求心力を高めるために、こうしたことを繰り返し言っているという説があります。あまりに繰り返し、繰り返し、フランスとフランス人は偉大である、と聞かされている内に、本気でそう思い込んでしまう人がいるのではないでしょうか。国民をまとめるための施策が、フランス人の傲慢さを助長している一因であるような気がしてなりません。皆さんは、どう思われるでしょうか。

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