地元に深い傷跡を残した熊本地震。
その後も観測史上最多、1000回以上の余震を繰り返し、予断を許さない日々が続いています。
当院は、16日は揺れがひどく避難所で車中泊。眠れない一夜を過ごましたが、
幸いクリニックの方はたいした被害はなく通常どおり診療できております。
そんななか、去る4/27に益城へ歯科医師会のボランティア活動行って参りました。
行ったところは益城総合体育館。県内でも被害が甚大だった処です。
菊池から車を走らせること約40分。ある地点から急に景色が変わります。
まるで戦場のようで、言葉を失いました。
歯科のブースは玄関前の人通りの多い場所でしたがはっきりいって歯科の要請は余りありませんでした。
ブースにいても時間を持て余したので、体育館を回り「口の中でお困りの事ありませんか?」と尋ねて回ったところ
虫歯だらけ口で「別に困ってないけんよか...」っていう方も多く、
みなさん日常の事をこなす事で精一杯で、口まで気が回らない感じでした。
避難所にはたくさんの医療スタッフの方々も支援に来られているので、医科、薬剤師会など医療系を
一緒のブースにして医療連携を図ったほうが、より要望がシェアできて効率がいいんじゃないかな?と思いました
結局、おじいちゃん、おばあちゃんの手を引いて仮設トイレの送り迎えとかに始終しました。
これから避難の期間が長くなり、口の衛生状態の悪い期間が長くなると、虫歯、歯周病はもとより誤嚥性肺炎の発生が懸念されます。
歯科の必要性と避難者の方々のニーズとのはざまで無力感を感じた1日でした。
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