中小企業診断士の独り言

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ストラスブールでのLRT 導入のその後

2014-02-08 19:53:54 | 日記
ストラスブールでのLRT 導入のその後
ストラスブールは、フランスの東部・アルザス地方の中心都市で人口は約26 万人です。周辺の27 市町村を包含した広域都市圏共同体では43 万人となっている。ストラスブールのような広域都市圏共同体は、固有の財源を有し国による建設費の50%近い補助や、自主財源となる交通税の特別課税権を都市計画に関する権限をほぼ全面的に持っている。
ストラスブールでは1960 年代までは80kmの総延長路線のあった路面電車が,自動車渋滞に巻き込まれて消滅した。モータリゼーションがまちの魅力を奪い、人々が住みつづけられないまちとなり、郊外からストラスブール中心部に通勤や買物のための自動車が流入するため渋滞や騒音がひどくなった。その交通対策として1973 年の都市交通税適用に際して策定された「地域マスタープラン」では、都心部の歩行者専用ゾーンの導入による通過交通の排除やトラム(路面電車)の建設,バス路線の再編が盛り込まれた。1985 年には改訂され、地下方式のVAL(ミニ地下鉄)に変更された。1989 年に市長選が行われ、その争点の1 つがVALかトラムかの選択であった。環境を重視し、トラムを推すカトリーヌ・トロットマン女史が当選した。新市長は,同年10 月トラムウエイ計画を公表し、グルノーブルの都市交通計画を主導した都市計画家アラン・メネトウ氏を招き、都心部の通過交通の抑制とLRT 整備を主体とするストラスブールの交通計画の策定を始めた。LRTの低床式車両を導入した最初はグルノーブルで、LRT の走る街区を歩行者ゾーンに変えたことで街区の様子を一変させた力量が買われたのである。1994 年11 月26 日に最初の9.8kmの路線(A 線,現在は約12.6km,23 駅)が開業し、トランジット・モールが導入された。LRT が開通すると、商店街に人々があふれるようになり、中心部の歩行者通行量はLRT 導入前に比べ30%以上増え、また商店の売り上げは20%増えたといわれている。

天王寺駅前の阪堺軌道線の駅



長崎電鉄軌道の低床車両と旧都電の車両

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プロフィール

東京都江東区生まれ 中小企業診断士 商店街支援、小売業・飲食業・サービス業診断 創業診断、 2014年02月 中華そば Kちゃん診断 2回 ミラサポ 2014年02月 有限会社清算 清算人 6月まで 2014年03月 ONの橋商店街診断 2014年04月 全国商店街支援センター よろず相談アドバイザー (現 任) 2014年06月 亀戸K事業協同組合診断 2014年07月 亀戸K通り会商店街診断 2014年07月 製造小売菓子店経営診断 江東区 2014年09月 飲食店経営診断(中華・日本そば・インド料理) 2014年09月 N区商店街振興組合連合会 組合決算書精査 2014年10月 ネット通販創業診断 中野区