著者:よしもとばなな(文藝春秋・1250円) 評者:三浦雅士
サブタイトル:現代人はどんなふうに喪に服すか
(注 このコラムは、ネタバレ注意!です)
なんだか、ぬるいな…。
この書評を読んだときの、正直な感想である。
原著を読んでいないので、軽々な判断は出来ないのだが、まずこの
書評に描かれたこの小説の世界観が、とてもぬるく思えてしまう。
テーマは、サブタイトルの通り。
ただ、喪に服 . . . 本文を読む
筆者:江上 剛 Agora 2009年2月号より
お恥ずかしい話を、告白しよう。
バレンタインに、愛の告白とともにチョコレートを貰ったことが無い。
付き合うようになってからバレンタインを迎えて、チョコを貰った
ことくらいは有るので、一応僕自身のなけなしのプライドのために
言及しておく(笑)。
そんな情け無い前振りで始まった、今回のブログ。
取り上げたのは、森永チョコレートについて書かれ . . . 本文を読む
著者:ピエール・バイヤール(筑摩書房 1995円) 評者:若島 正
やられたなぁ、というのが、この書評を見たときの第一印象である。
だって、読んでいない本について堂々と語るなんて、正にこのブログの
真骨頂だもんなぁ。
(既に何回か言及したが、読みたい本のタイトルの保管用(備忘録)として、
書評の書評シリーズを書くために、そもそもこのブログは生まれた)
著者は、パリ第八大学教授という肩 . . . 本文を読む
著者:箭内道彦(やないみちひこ) 幻冬舎刊
2008年9月10日初版刊行 低下1500円(税別)
サブタイトル:「流される」から遠くに行ける
帯コピー:相手の力を利用すれば実力以上の仕事ができる!
気鋭のクリエイティブディレクターが挫折と失敗から
編み出した45の仕事術
帯コピー(裏):自分の弱点を生かす逆転の発想術
最初に、言い切ってしまおう。
本書の白眉 . . . 本文を読む
agora 2009年2月号より 文:長谷川 満
先日、夢を見ることについて書いた。
そして今日、夢について書かれたコラムを読んだ。
その、読者に勇気をもたらしてくれた内容に。
そして何より。
今日もまた、興味を持つことのできる新たな文章との出会いに、感謝を。
今回の主人公は、菊田 浩氏。
イタリアはクレモナ在住のバイオリン製作者である。
クレモナという地名について、皆さんはご存知だ . . . 本文を読む
毎日新聞 1月31日(土)夕刊 9面 文化・芸能欄より
サブタイトル:愛される理由 旭山動物園で学ぶ
標題の、桂三枝のエッセイを読んだ。
そこには、大阪で繁盛亭という上方落語の定席を数十年ぶりに復活
させた責任者として、今の盛況を如何に維持発展していくか?という
命題のヒントを求めて、旭山動物園に行ったときのことが記されていた。
旭山動物園といえば、動物の行動展示をキーワードにして、今はも . . . 本文を読む
著者:五十嵐 貴久 幻冬舎文庫刊 平成17年4月30日初版刊行 720円
(この書評は、ネタバレ100%です!)
この作者と出会ったのは、デビュー作の「リカ」。
いや~。怖かった。
望月峯太郎の「座敷女」の小説版だぁ!と思ったけれど、
ちょうどネット犯罪が世間を騒がせていた頃、タイムリー
に出版されたため、作者の目の付け所が良いなあ、と
感心したことを覚えている。
ただ、その後は他の怒涛の . . . 本文を読む
著者:三浦朱門 青萌堂 2008年6月16日 初版刊 1470円
サブタイトル:鬱は知性の影
本作も、新聞の広告を見て、中身も見ずに某Amazonの古書で
見つけたのをよいことに、購入してしまった一冊。
著者(三浦朱門)の妻である曽野綾子氏も鬱であったことを前面に
押し出したその広告に、では彼女はどのように鬱を克服したのか?
周囲にいるものとして、著者はどのようにサポートしてきたのか?
という . . . 本文を読む