それは、突然嵐の如く MOLTAの事故顛末記（1）

昨日。
MOLTAは交通事故に合ってしまいました。

1～2週間は入院することになったため、従来の書評中心の記事は暫らくお休みし、事故顛末記をお届けします。

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その瞬間のことを。
実は、あまり覚えていない。

ただ、今でもはっきり覚えている情景がある。

それは‥。
目の前を流れていくアスファルト。
ヘルメットのシールドが、見る見る削られて白く濁っていく。

もしヘルメットが無かったら、とんでもないことになっていたな。

そんなことを、滑りながら僕は考えていた。

そのまま滑ったのか、回転したのかは分からない。
ただ、来ていたラム革のお気に入りのコートのあちこちが傷だらけだったので、何回転かはしたのだろう。

やがて、やっと、体が止まった。

手足から順番に動かして様子を見ようとして、気が付いた。

息が出来ない！

吸っても、肺に空気が5mmg程しか入ってこない感じだ。
まるで、肺を鉄の爪で捉まれているようだ。

ゾナハ病患者のような呼吸しか出来ないまま、なんとかゆっくりと体を起こす。
どうやら、胸をしこたま打ったらしい。

後は、ヘルメットや革のコート、グローブ、安全靴で守られたようである。

（この稿、続く）