壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

『去来抄』7 春風に

2011年11月02日 22時22分01秒 | Weblog
        春風にこかすな雛のかごの衆

 先師がこの句を評して、
      「伊賀の俳人たちが、作為のない無邪気な句を詠んでいるのは、たいそう
       心をひかれるね」
といわれた。
 丈草が言うには、
      「伊賀の俳人たちの俳風が、作為がなく無邪気なのを、先師はまるで知らぬ
       顔をされているが、じつはそれは、先師がそのように指導をなさったから
       なのだ」
と。


      我楽多のなかのあれこれ秋日和     季 己