壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

頑張らない

2010年03月26日 21時51分28秒 | Weblog
 ご心配をおかけしました。今日やっと、抗ガン剤投与OKがでました、5週間の間をおいて……。
 先週、異常に高かった肝機能の数値は、‘花びら茸(たけ)’粉末の服用をやめたせいか、正常値に戻りました。もちろん白血球その他も正常で、ゴーサインが出た次第。これも皆様の応援のおかげと、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。これからも頑張らずに、一日、一日を大切に、いや、「今を大切に、楽しく、一所懸命」に過ごすつもりです。
 これまでずっと、子供たちに「楽しく、一所懸命」を説いてきましたが、今度は自分自身に言い聞かせております。ということは、これまでのことは、間違っていなかったということで、ホッとしているところです。

 人は、「頑張ります」・「頑張ってください」などと簡単に言います。「これ以上、何を頑張れというのだ」と、心の中で怒る人が大勢いるのも事実です。特に病をかかえた人の中には。
 頑張る人は、ものごとを先へ先へと考える人、とも言えます。先のことを思い煩っても、何もいいことはありません。
 癌(ガン)の場合、その進行の具合、副作用の種類や度合いは、個人個人みな違うのです。抗ガン剤投与もいつまで続くか、「神のみぞ知る」で、主治医にもこたえられないのです。「頑張れ、頑張れ」と言われても、何を頑張ればいいのでしょう。
 わたしの場合、ガンそのものは次第に小さくなっています。副作用は末梢神経障害です。具体的に言えば、手足のしびれです。冷気に触れると顔・手の指先・足の指先が、ビリビリときます。また鼻水がよく出てくれます。そして鼻血がにじむように、ときには鼻から垂れるように出ます。あと一つ、手足の指先の色素沈着です。指先が次第に紫色になってゆきます。
 末梢神経障害は、冷気に触れなければ出ないようなので、暖かくなるこれからは、心配することはないと思います。鼻水・鼻血も、投与を止めた5週目からは全く出なくなり、色素沈着も薄くなったような気がします。
 ただ今日また、抗ガン剤投与が出来ましたので、冷気に触れると顔と手がビリビリきます。鼻血はまだにじみ出ませんが、鼻水は時折ツーッと出てきます。
 こういう状態で、何を頑張ればいいのでしょうか。それよりも、楽しんでやれるものを一所懸命することのほうが、ずっと生き甲斐があるのではないでしょうか。
 人間は、「楽しい人生だった。ありがとう」と言って死ぬために生まれてきた、と思えばいいのです。肉体は滅びても、魂は永遠に不滅だと信じて……。
 「頑張ることの空しさ」というものもあることを、脳の引き出しの隅でいいですから、入れておいてほしいものです。


      花冷えの点滴ひとつづつ数へ     季 己