
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その313)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<鰥:カン、やもお、やもめ、や(む)、なや(む)> *漢検2「なや(む)」訓ナシ(意味には“やむ、なやむ”とあり)
・やもお、やもめ:鰥寡、鰥居、鰥夫=鰥民、鰥曠(カンコウ)=男やもめ、鰥棍(カンコン)=男やもめ、やもお
・や(む)、なや(む):(やむ=病むの意)鰥鰥=愁悒して寝たものの、目をとじて眠れないさま(大漢和・大字源)
*漢検2:意味①大魚の名。「魴鰥(ホウカン)。類:「鯤」 意味②「やもお。男やもめ。」「鰥寡」「鰥居」「鰥夫」
*鰥魚(カンギョ):一種の大魚で、夜、眠らないという伝説の魚(大字源)」らしい・・・*鰥鰥(カンカン):(漢字源)寝ようとしても目をとじても眠れないさま。←魚が水中でいつも目をあいているさまから。
<鰾:ヒョウ、ふえ、うきぶくろ>
・ふえ、うきぶくろ:(「ふえ」は“うおのふえ”(=うきぶくろのこと)のこと。)
*鰾膠(ヒョウコウ)=にべ、<鰾膠(にべ)>
<鱏:シン、ジン、ちょうざめ、えい> *シン(漢音)ジン(呉音)
・ちょうざめ:鱏鰉(ジンコウ)=ちょうざめ(漢字源)、鱏魚(ジンギョ)=かじき。一説に、深い淵に潜んでいる魚。(大漢和:読みフリなし)、しなへらちょうざめ(大字源)、へらちょうざめ(漢字源)
・えい:(邦語)
*漢検2:「ちょうざめ」は、意味②にあるも熟語ナシ。
<鱓:セン、かわへび、うつぼ、ごまめ>
―既掲載記事の再録―
・第2版・・・「かわへび」は意味①「かわへび、うつぼ」の中に掲載されている。熟語は、当て字で<鱓魚(うつぼ)>だけ掲載。
・「ごまめ」は邦語。
・各辞典によれば、
「鱓羹(センコウ)」=うなぎのあつもの(大漢和)←たぶん、「かわへび」の意味だと思う。
「蛇鱓(ジャセン?・ダセン?)」(見るからに「かわへび」のことみたい)(大字源)
「鱓魚(センギョ)」=うみへびのこと(大漢和)←これは、たぶん、「うつぼ」の意味だと思う。
<鱟:ゴウ、かぶとがに>
―既掲載記事の再録―
・第2版・・・ゴウ、かぶとがに 当て字<鱟魚(かぶとがに)>。大漢和・大字源・漢字源とも「ゴウ」音なし。「コウ」音。なぜ、現行音は「ゴウ」なんだろう?・・・よくわからない(ーー)
・だから、以下の熟語もすべて「コウ」音で記載するが、「ゴウ」で読んでも良いのかもしれない・・・。
「鱟魚(コウギョ、ゴウギョ?)」=かぶとがに。「鱟媚(コウビ、ゴウビ?)」=かぶとがにの異名。「鱟樽(コウソン、ゴウゾン?)」=鱟殻(コウカク)でつくった樽、鱟帆(コウハン、ゴウハン?)=かぶとがにの背の骨(←風があると帆のようにあがるから云う由)
・その他、「鱟」には“虹(にじ)の別名”(漢字源)との事・・・俗諺で「東鱟は晴れ、西鱟は雨」(農政全書)という文例あり。
<鱧:レイ、はも>
―既掲載記事の再録+「魴鱧」追加―
・第2版:音訓すべて載っている。「意味① はも 意味② 淡水魚の名。やつめうなぎ」だって。 *「はも」は邦語。 熟語なし。
・各辞典によれば、
*鱧魚(レイギョ)=(「はも」の事ではない!)うなぎ(大漢和)←やつめうなぎの事かな?大漢和には「①おおなまず ②やつめうなぎ」という意味がある旨、記載されていた。
*烏鱧(ウレイ)=雷魚(ライギョ)のこと(大字源) ・・・これは、大漢和のいう「おおなまず」っぽいが・・・。
*魴鱧(ホウレイ)=おしきうお
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