漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

穢:“穢行” “穢草” “穢徳” ・・・「穢(きたな)い」か、「穢(わる)い」か・・・

2018年07月01日 | 熟語・一字訓読み
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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●穢い・・・「穢(きたな)い」「穢(わる)い」・・・こういう、送り仮名が同じ熟語の読み分けって難しい・・・
(漢検2)
穢:ワイ、アイ、エ、あ(れる)、けが(れる)、わる(い)、きたな(い)
意味①けがれ。けがれる。けがらわしい。きたない。「穢行」「穢土」 ②あれる。雑草がしげってあれる。「蕪穢(ブワイ)」 ③わるい。わるもの。
下つき:汚穢(オワイ)・垢穢(クエ)・産穢(サンエ)・醜穢(シュウワイ)
「穢」から始まる言葉 ▲穢身(エシン) ▲穢土(エド) ▲穢い(きたな-い) ▲穢れる(けが-れる)

●穢行(ワイコウ・アイコウ):漢検2掲載。音読みはナシ。*下記のように“アイコウ”読みもあるようだが、“ワイコウ”にしておいた方が良さそう。
・これは漢検2・意味①にあることから、「穢行 - 穢(けが)れる」か「穢行 - 穢(きたな)い」で良さそう・・・。

●穢草(ワイソウ)・穢徳(ワイトク):漢検2ナシ。漢検2・意味③「わるい。わるもの。」を探していて、過去記事から見つけたもの。
・「穢(きたな)い」でも△のような気はするが、当方調べでは、
  穢草(ワイソウ):悪い雑草・悪草
  穢徳(ワイトク):悪徳
 のようなので、
・「穢草ー穢(わる)い」「穢徳ー穢(わる)い」が適切かも・・・ちなみに、「穢跡」も“悪事”という意味なので、「穢跡ー穢(わる)い」か・・・

*他の熟語でも、以下のように、「穢(きたな)い」か「穢(わる)い」か、迷いそうな熟語が幾つかある・・・

(参考ー過去記事ー)
●漢検漢字辞典第2版から・・・
<穢:ワイ、アイ、エ、あ(れる)、けが(れる)、わる(い)、きたな(い)>
・第2版にも音訓すべて載ってます。
・掲載熟語は、「蕪穢(ブワイ)」「穢行」「穢土(エド)」「穢身(エシン)」「汚穢(オワイ)」「垢穢(クエ)「産穢(サンエ)」「醜穢(シュウワイ)」
・「蕪穢(ブワイ)」・・・漢字源では「ブアイ」だけ。漢検では「ブワイ」としていますので要注意。
・「穢行」・・・漢検は読みを振っていない・・・大漢和「ワイコウ」字通・大字源「ワイコウ・アイコウ」漢字源「(熟語なし)」
・以前、「エ」音の熟語は仏教関係の熟語だから・・・とかなんとか書いたと思いますが、正しくは、「エ音は呉音で、古くから中国へ伝来していた仏教関係の熟語は昔からの漢民族の音(これが呉音)である「エ」音が多い」ということだと思います(考えなおしました)。
・「ワイ」は漢音、「アイ」は慣用音・・・だから、「ワイ」でも「アイ」でもどっちで読んでも良いとは思いますが、それにしても「蕪穢」は「ブワイ」で決め打ちしていますからね、漢検さんは・・・(--)ま、でも、「アイ」慣用音といっても「ワイ」で読んでいる熟語が多いですね、ここに掲載している熟語以外でも・・・。

<穢:ワイ、アイ、エ、あ(れる)、けが(れる)、わる(い)、きたな(い)>
・あ(れる):穢荒(ワイコウ)=あれはてる、穢墟(ワイキョ)=荒れ果てた城の跡
・けが(れる):穢溷(ワイコン)=けがれにごる・けがれた廁・便所、穢史(ワイシ)=けがれた歴史=不正確な史書。穢濁、穢土(エド)=(仏)けがれた世界、穢身(エシン)=(仏)けがれある身・不浄な凡夫の身、垢穢(クエ)=(仏)、穢行(ワイコウ・アイコウ)=けがれた行い・醜行
・わる(い):穢草(ワイソウ)=悪い雑草・悪草、穢徳(ワイトク)=悪徳、穢跡=悪事・・・
・きたな(い):穢気(ワイキ)=きたない臭気、穢言(ワイゲン)=きたない言葉
・その他:(「穢」に、雑草で荒れている意あり)穢蕪(ワイブ)=雑草で荒れている、穢莽(ワイボウ)=草莽=くさむら、穢蔚(ワイイ)=雑草の茂っていること(大)・雑草で荒れていること(字)

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譖訴(しんそ?せんそ?) - 譖(そし)る? 譖(いつわ)る? 

2018年07月01日 | 熟語・一字訓読み
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●混乱するだけだから、「譖訴・譖愬(しんそ)ー譖(そし)る」で覚えておけばOKだと思う・・・。でも、念のためご参考まで・・・

*「譖訴・譖愬(せんそ)ー譖(いつわ)る」で回答したら(音読みも訓読みも)✖になるのかどうか、興味津々・・・

●漢検2掲載内容
譖(譛):シン、セン、そし(る)、うった(える)、いつわ(る)
     🈩シン ①そしる。そしり。中傷する。「譖訴」 ②うったえる。
     🈔セン いつわる。いつわり
*「譖」に、音による意味分けあり。「譖(セン)」に該当する熟語を探していたが、大字源に、
譛訴・譛愬(しんそ/せんそ):(大字源)いつわって訴える。また、無実の罪をなすりつけて訴える。・・・シン・セン両読み。・・・
とあった・・・
*しかし、音による意味分けあるも、この「譛訴・譛愬」の“音による読み分け”による意味分けにはなっていない。
*だから、“せんそ”読みもあることはあるけど、「譖訴・譖愬(しんそ)ー譖(そし)る」で対応しておけば良いと思う。
(漢検2も、「譛訴」は意味①のほうに掲載されているし・・・新漢語林でも“しんそ”読みだし・・・)
*ただ、新漢語林では「譛訴・譛愬(しんそ):そしりうったえる。事実をまげてうったえる。」となっている・・・。こういうふうに、“そしりうったえる。”という意味なら、「しんそ」読みで、「そし(る)」で理解も十分できるけど、後半の意味“事実をまげてうったえる”は、“いつわって訴える”という意味だから、「“せん”そ」と読んだほうが良いのではないかとも考えちゃうけど、どうなのかな?

*この辺も、大字源・新漢語林ともにいい加減なところといえるのか・・・というよりも、斯界がいい加減なんだろうな・・・じゃ、なぜ、こんな“音による意味分け”をわざわざ載せているんだろう、漢検は・・・まったくわけわからん。

●なお、当ブログでも、これまでは“しんそ”で案内していました・・・混乱するだけなので・・・
<語選択問題(その34)> 
譖訴(シンソ):譖訴(=譖愬(シンソ))=いつわって訴える、無実の罪をなすりつけて訴える 
(漢検2)🈩シン ①そしる。そしり。中傷する。「譖訴」
 譖訴=譖訟:そしりうったえる

<漢検1級 28ー②に向けて 熟語の読み・音訓 問題② (漢検2準拠)2016年10月01日 | 熟語の読み(音・訓) ー問題編ー>
 譖訴(しんそ) ー 譖(そし)る 

(参考ーその他ブログ内記事ー)

<譖(譛):シン、セン、そし(る)、うった(える)、いつわ(る)> 
*シン・センとも漢音・呉音 *漢検2も音による意味分けあり。大字源:「シン」(そしる、うったえる) 「セン」(いつわる、まことでない)
<これまでの旧開示内容>
・そし(る):譖毀、譖言(シンゲン):そしる言葉
・うった(える):譖訴=譖訟:そしりうったえる
・いつわ(る):譖詐:そしりいつわる

<新規に整理したもの>(2016.10)
・そし(る):譖毀=そしり、非難、そしる 譖言=そしって云う、そしる言葉、悪口。譖潤(シンジュン)=①じりじりと影響を生じるそしり 「侵潤之譖(そしり)」 ②水が染み込むように、知らず知らずのうちに感化される。譖訴(*漢検2は「意味①そしる・・・」の所に記載)、譖詐(しんさ):そしりいつわる
・うった(える):譖訴(=譖愬(シンソ))=いつわって訴える、無実の罪をなすりつけて訴える 譖訟:そしり訴える、譖短=あしざまにいう、そしる (“短”も“そしる”意)
・いつわ(る):(熟語見当たらず) (注)
(注)「朋友、已譖(朋友、已に譖す):類(僭)」」:大字源・大漢和ともに、「セン」音のところにこの出典あり。漢字源は同じ出典で「朋友、已に“シン”す」と読ませている。*音熟語にしたら、「已譖(イセン、イシン)」とでもなるのかもしれない・・・。

  参考:ほかに、「譖(うった)える」「譖(いつわ)る」(⇦この場合“セン”読み。漢検2意味分けあり。ただし、“セン”熟語ナシ。)

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泄泄(えいえい)

2018年07月01日 | 書き・読み問題
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●弊ブログ愛読者には周知の「泄泄(えいえい)」・・・(「孱顔(さんがん)」読みが“せんがん”でも〇になるかどうか不詳だけど、念の為、この「泄泄」・・・<音読み問題>カテゴリにも載せておく・・・)
●もともとは、「泄」に「泄(な)れる」訓があることで調べていたんだけど、その過程で、ブログ既出の「泄泄(えいえい)」読みを補強する材料が見つかったので記録しておく・・・

(ブログ既出①)
<泄:セツ、エイ、も(れる)、も(らす)、な(れる)>
・も(れる)、も(らす):泄漏、泄下、泄満・・・「セツ」音
・な(れる):泄瀆(セツトク)=なれけがれる *「褻」「狎」に通ず
・その他:「泄泄(エイエイ)」=①鳥のはばたくさま ②人が多く、にぎやかなさま

(注)「泄泄(えいえい)」には、上記以外にも、
   ①ゆるやかなさま。
   ②人が多いさま。
   ③大ぜいでがやがやいうさま。また、ぐずぐずと他に従うこと。
  という意味がある。

(ブログ既出②)
●雄雉 于(ここ)に飛び 其の羽を泄泄(エイエイ)す
(注)<泄泄:雉が羽を伸ばし張るさま(にぎやかな意味) *漏れる等の意味のときは「セツ」 >
●天の方(まさ)にくつがえすにあたり泄泄(エイエイ)としては相済まず・・・ゆったりとしていては申しわけがない (松陰全集)

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●この、松陰全集の文言・・・孟子・「離婁」からの文言だったんだ・・・松陰て、若かったくせに、大した奴だな・・・
●孟子・離婁上から・・・(書き下しはいろいろなものがあります)・・・書下ろし・通釈ともに当方にて一部補筆・修正・・・
「詩に曰く、天の方(まさ)に蹶(たお)れんとする、然(しか)く泄泄(えいえい)たることなかれと。泄泄とは猶、沓沓(とうとう)の如きなり。君に事えて義なく、進退礼なく、言えば則ち先王の道を非る者は、猶、沓沓の如きなり。故に曰く、難きを君に責める、これを恭と謂い、善を陳べ邪を閉じる、これを敬と謂い、吾が君能わずとする、これを賊と謂う。

「天は今にも動こうとしている、泄泄(えいえい)としていてはならない。」と。泄泄とは沓沓(とうとう)ということである。主君に仕えて忠義に背き、行動に礼節が伴っておらず、発言すれば先王の道を誹謗するのが、沓沓ということなのである。その為、次のように言っている。「困難なことを主君の責任にすることを恭といい、正しい意見を述べて、間違った発言をする者を批判することを敬といい、我が主君には出来ないとしてせめることを賊という。」と。』

*ネットで傑作な読み方アリ・・・面白いから、ご参考まで転載させていただきます。ありがとうございます。とてもわかりやすい説明でした。
・天が周国をくつがえそうとしているときに泄泄(へらへら)となんぞしていられるか! (大雅『板』より)
・ 泄泄(へらへら)とは、沓沓(べらべら)しゃべるということだ。君主に仕えて義もなく、進退に礼もなく、口を開けばいにしえの王の道をそしる者は、沓沓(べらべら)しゃべる輩だ。ゆえに、『難しいことを主君に諌めるのは「恭」と言い、善を述べて邪を言わせないのは、「敬」と言い、わが君はとてもだめだと言うのは、「賊」と言う』と言われるのである。」

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梏亡ー梏す 喜捨ー捨す 

2018年07月01日 | 熟語・一字訓読み
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●梏桎(こくしつ)ー梏(しば)る
●梏亡(こくぼう?こうぼう?)ー梏(みだ)す

 *「梏」に“みだ(す)”訓があるため、その音熟語を調査したら、「梏亡」熟語アリ・・・ただ、その読み・意味は辞典によって異なるようだ・・・

(漢検2)
梏:コク、てかせ、しば(る)、みだ(す)
意味①てかせ。罪人の手にはめて自由を奪う刑具。「梏械」「梏桎(コクシツ)」対)桎(シツ) ②しばる。つなぐ。 ③みだす。類)攪(コウ)
(大字源)
梏桎(こくしつ):①てかせとあしかせ。②束縛して自由にさせないこと。・・梏(しば)る・・
梏亡:①(こくぼう) :利欲が手かせとなり、善心を滅ぼす 
   ②(こうぼう) :乱して滅ぼす。梏は、攪の仮借。
(新漢語林)
梏亡(こくぼう) :乱して滅ぼす。本心を乱して失わせる。

*大字源ベースなら、「梏亡(こくぼう)ー梏(しば)る」「梏亡(こうぼう)ー梏(みだ)す」となるが・・・
*新漢語林ベースなら、「梏亡(こくぼう)ー梏(みだ)す」となるのか?

問題点①:音読みはどうなるのか・・・漢検2でも「③みだす。類)攪(コウ)」とあるように、“コウ”音読みが適当と思われるが、「梏」の現行音に“コウ”音はナシ。そもそも、大字源と新漢語林のどちらの読みが適切なのか・・・大字源のほうが「梏は、攪の仮借。」とあるように説得力があるようにも思えるが・・・
問題点②:大字源では音読みによって意味が異なる(従って、一字訓読みも異なる)が、新漢語林だと、「梏亡(こくぼう)ー梏(みだ)す」はあり得ても、「梏亡(こくぼう)ー梏(しば)る」という一字訓読みは出てこないことになるが・・・

*この辺の音読みの基準なり典拠をハッキリしておいてくれないと、いつまでたっても200を望むのはムリ・・・この辺が漢検さんの裁量によってしまうと学習の仕様がないな、こりゃ・・・今回の読み問題も幾つもそういう問題があったような気がする・・・

●喜捨(きしゃ)ー捨(ほどこ)す

*いままで、ずっと、“よろこんで寄付する、捨てる”とかの意味と思っていたけど、よくみると、この「捨」は「捨(ほどこ)す」という訓読みが該当するんだ・・・(^^;)ま、1級試験でこんなのは出ないだろうけど・・・。
(漢検2)
 捨 ②ほどこす。神仏のために金品を寄付する。「喜捨」

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キ(期)を待つの信 ほか

2018年07月01日 | 故事成語類
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
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●違う学習をしていて、故事成語類としても登録しておいたほうが良いと思ったものです。一部、既出のものもあります。
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●キ(期)を待つの信:信義を重んずるたとえ。
*予定の一日前に視察地についたため、宿屋で一泊して期日を待ってその地に入った故事からいう。(後漢の郭伋(カクキュウ)の故事)

●ロ(廬)を剥ぐ
*困窮の果て、家の屋根までもすべて剥ぎ落とし身の置きどころもないこと。(易・盧)「剝盧」

●タイエイ(大盈)は冲(むなし)きがごとく、その用、窮まらず(老子) 
 *「冲」は文中の漢字。原典もそうなのかもしれないが、一般的には現行の「沖」となっている文献も多いようだ・・・。
 *ネットから、一部だけコピペすると、
  「大盈(だいえい)は沖(むな)しきがごとくにして 其の用窮(きわま)らず」 *“ダイ”エイと読んでる。*「冲」にしている。
  「大きく満ちたものは、まるで空っぽであるかのようである。これもまた、そのはたらきが窮る(終わる)という事が無い。」
 *(読書記録「宮城谷昌光 「呉漢」 (上・下)」から転載)

●クク(煦煦)たるを以て仁となし、ケツケツ(孑孑)をもって義となす

●ジュンジュン(諄諄)キュウキュウ(翕翕)として、徐に人と言う者は衆を失うなり(孫子)
*他に、いろいろない表記・読みアリ・・・
 ・諄諄翕翕として、徐に人と言う者は衆を失うなり 
 ・諄諄翕翕として、徐に人と言(かた)る者は衆を失うなり
 ・諄諄翕翕として、徐に人と言うは、衆を失うなり
 ・諄諄翕翕として、徐に人と言るは、衆を失うなり
*割と一般的な通釈は、“部下に向ってクドクドと話したり、 媚びるような話し方をするのは、 部下からの人望を失っている証拠である”というのが多いようだが・・・
 諄諄(じゅんじゅん)):
 (漢検2)よくわかるように何度も繰り返し、ていねいに説くようす。「生徒に―と諭す」 類)懇切・懇懇 *「くどくど」と読めば別の意になる。
 (広辞苑)①ていねいに繰り返し教えいましめるさま。「・・・と説く」 ②まめやかにいそしむさま。
 *“じゅんじゅん”と“くどくど”は意味が違う・・・
 翕翕(きゅうきゅう):大字源、新漢語林 ともにナシ。「《孫子·行軍》:“諄諄翕翕,徐言入入者,失眾也。” 李筌注:“ 諄諄翕翕,竊語貌。” 張預注:“諄諄,語也。翕翕,聚也。”」という解釈からすると、この「翕」は、“さか(ん)”とか“あつ(まる)”とかの意味のような気がするが・・・
 (追記)
 翕翕(きゅうきゅう):(大漢和)職責を尽くさないさま(爾雅)*出典は上記の孫子ではない。
            (字 通)くどくものをいう。(孫子・行軍)
(参考)
 <翕:キュウ、お(こる)、さか(ん)、あつ(める)、あつ(まる)、と(じる)>
お(こる):翕如:楽器の吹奏が一斉に始まる(おこる)こと 「・・・始めて作(おこ)るや、翕如たり・・・論語」
さか(ん):翕赫:さかんなさま 、「諄々翕翕として徐に人と言う者は、衆を失う」
あつ(める)・あつ(まる):翕然:・鳥が集まり飛ぶ ・多く集まる ・集まり和合する=翕協 、翕散=集散、翕聚:集まる、翕斂=収斂する
と(じる) :翕張=開閉=翕闢(キュウヘキ) 、翕翼:翼をおさめる、翕心=小心
➪このうちの、「翕協」に近いイメージのような気がするのだがどうだろうか・・・
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間関 間間 (関関)

2018年07月01日 | 気をつけたい同音異義熟語
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               <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>     <一跌を経れば一知を長ず>     
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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(読書記録「宮城谷昌光 「呉漢」 (上・下)」のところに記載していたけど、その一部を<気をつけたい同音異義語>にも収録・・・)

●「間関流離(カンカンリュウリ)」:たびたび苦難にあい諸方を放浪すること。
 *この四字熟語はあるようだ・・・
 *大辞林では、
●「間関(かんかん):鳥がなだらかに鳴くさま。また、その声。 「 -たる鶯の語りは/太平記 4」」
  となっているが、
 *大字源では、
●「間関(かんかん)」
  ①道路が険しくて行き悩むさま。人生に困難が多いのにたとえる。
  ②車のくさびのきしむ音のさま。
  ③鳥の鳴く声のさま。
  となっており、小説の中および四字熟語の意味としては、大字源の意味①が適当・・・(大辞林だけだと、なんのことかわからんと思う)

 *なお、大字源を調べていたら「間関」の隣に「間間(カンカン、まま)」というのもあったので、後学のために記録しておく。

●間間:①カンカン:こせこせして物に区別をつけたがるさま。一説に、好んで他人の事をのぞき見ること。(荘子・斉物論)「小知間間」 
   ②(国語)まま:おりおり。おりふし。

●ついでに、「関関(カンカン)」というのも有名・・・漢検2にもアリ・・・
 「関雎の化:カンショのカ:夫婦の仲がよくて礼儀正しく、家庭が円満であることのたとえ。
       文王と后妃の仲むつまじいようすを歌ったものといわれる『詩経』の詩から。単に「関雎」ともいう。
       「関雎」は、「関関(カンカン)たる雎鳩(ショキュウ)」の略。「関関」は、和らいださま。「雎鳩」は、雌雄の仲がよいというミサゴ。

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