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日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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加藤寛一郎著 「墜落」(講談社+α文庫)

2008-10-29 00:12:50 | 本・映画・展覧会
 本棚を見返していて、いつか読み直そうと思って取っておいたのを思い出して手に取った(注:さいきん本は読み終わったら処分してしまい、手元に残らない。さらに言えば図書館で借りてくることが殆どで自分の所有物は増えていない)。

 なんで一度読んだ時に残しておいたのか覚えていないが、きっと字面は追ったけど内容をきちんと理解して読んだ自信がなかったのだと思う。ちょうどパイロットのライセンスを取るかどうかって時期で、訓練して知識が増えれば再読して理解できると思ったのかもしれない。

 何れにしろ、再読は正解だった。本書はかつて発生した航空機事故のうち幾つかについて、NTSBの報告書などを平易に(平易というレベルは人によるだろうが)書き直し、解説を加えており、しかし読者自身が与えられた情報から事故の原因を「読み解く」ことを求めている。「私のねらいは読者に、事故調査委員会のメンバーになっていただくことである。読者は事故の経過を追い、原因究明に協力していただきたい。」(本書P.70)

 本書で取り上げられたケースの機体はA300-600R/DC-10/B-737/L-1011/B-747、意図的だろうが様々である。冒頭のA300(名古屋CI機)を除き、発生は米国(およびその近接空域)。

 最近はあまりフライトする機会もなく、あったとてラインの飛行機とは高度も速度もシステムも違いすぎて大した参考になりそうにないのだが、いずれにしろ以前読んだ時より遥かに「分かった」気がした。それはたぶん、文書中に出てくる交信記録から、或いは計器表示のイラストから当該機の動きをイメージすることができたり、補助翼の動きや機体姿勢による挙動が理解できたり、要は理解に必要な前提を満たしつつある(満たしてる自信はない)ということなのだと思う。

 だが本当はそこが漸くスタートラインなのであって、その上で事故について考えなければならないのだ。本書の事例は何れも有名な事故なので、他の機会にも原因など見聞きしたものばかり。それが上っ面な理解になっていないか。「直接的原因」でなく「動機的原因」を考えてこそ本書を読んだと言えるのだ。今回はその点でも自分なりに(対策含め)考えたりしたので、一応の成長は認められるんじゃないかなと思いつつページを閉じた。

 2008年10月 通勤電車車中にて読了

追伸 本書ご希望の方に差し上げます…古本で宜しければ。
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