国語の記述問題が苦手だという生徒が多いです。抜き出しでなくても文章に書いてあるキーワードとなる言葉を中心に文を整えていくのが基本だと思うのですが、生徒によっては深読みしすぎて自分の言葉を入れすぎて、結果的に文脈から外れてしまう内容になってしまうこともあります。解答を見て、「なるほどそういう観点もあるのか」と感心させられることもあるのですが、不正解になってしまうという現実があります。
そういうことを考えていると、有名な「雪が解けたら何になる?」の話を思い出します。ある小学校で教師が生徒に上記の質問をし、多くの生徒が「水になる」と答えたところ、一人だけ「春になる」と答えたら教師はその答えにバツをつけたというものです。
文章や詩を書くようなクリエイティブな作業にはこのような個性的な感性が必要になってくると思いますが、国語の問題を解くという作業は「筆者の意図から最も適切な解と出題者が判断したものを読み解く」という、どちらかというと他の人や集団のコンセンサスを読み取るという、分けて考えるべき別の能力、別々の国語力と言えるものなのだと思います。
駿台台北校 N.T