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心原性脳塞栓症の予防薬:その1 ワルファリン

2012年09月05日 | 脳梗塞
脳梗塞予防の薬は、その原因によって違うことを以前に説明しました。
頚動脈や脳の血管が原因の場合には、抗血小板薬(アスピリン、プラビックス、プレタールなど)が適応です。
しかし心臓が原因の場合には、薬が違います。抗凝固薬という薬でないと効きません。
その代表はワルファリンという薬です(ワーファリンは商品名です)。
この薬はなんと50年間という長い間、唯一の抗凝固薬でした。

さて、この薬の作用機序を説明します。
私たちの血液は、体の外に出ると自然に固まります。例えば採血した血液をそのままおいておくと、数分でゼリーのように固まるのです。それは血液の中の「凝固因子」というものの働きによります。
この「凝固因子」のうちいくつかのものは肝臓で作られます。
ワルファリンはそのうちの4つをブロックすることで血液の凝固を妨げるのです(上図)。


コメント (4)
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