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博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

月面の博物館

2008年08月28日 | 読書・映画
(昨日の続き)
 それは月の表面なのです。と言うと驚かれる方も多いと思います。
 なぜ38億年以上昔の地球の古生物の化石が月の表面にあると予想されるのでしょうか?それは1969年から72年のアポロ計画で地球に持ち帰られた大量の月の石を調べた結果、そのうちの2%が月の鉱物では無いことが分かったからだそうです。月ではない別の天体からやってきたということです。別の天体とは主に地球、金星、火星、小惑星などです。びっくりですね。
 1996年にNASAはALH84001という名称の火星起源隕石から微生物の化石を発見したという発表をして世界を驚かせました。この発見自体は未だ確証はされていませんが、火星の石が地球にあったと言う事実だけでも驚きでした。以前このブログでも紹介しましたが、太古の昔、巨大な隕石が火星表面に激突し、その衝撃で大量の火星の鉱物が宇宙空間に飛散し、それが長い年月を経て地球に落下したわけです。鉱物に含まれていた物質の組成分析結果と、バイキング等の火星探査機からの情報を比較して物質が火星起源であることが判明した訳です。
 38億年以前は、そういう巨大隕石が地球、火星、金星(もちろん月へも)へ頻繁に激突していたため、惑星間の物質のやりとりが普通に起こっていたようです。実際、月の石(月起源隕石)も地球で発見されています(日本人の手で)。当然月へも地球の岩石が大量に降り注いだと考えられる訳です。地球に一番近い天体は月ですから。ノーベル化学賞を受賞したハロルド・ユーリーという米国の宇宙科学者は、岩石だけでなく地球の大量の海水も月に降り注いで、月面にごく一時的な湖を作ったという説を唱えたほどです。当時の月は今より地球に近かったという説もあるからです。
 そして、ちょうどその時代(38億年以前)は、昨日紹介したDNA生命以外の種類の生命が数多くいたと考えられる時期と一致する訳です。ですから月面から地球の非DNA生命の化石が発見される可能性はかなり高いようなのです。
計算によると月の地球側の表面には面積100平方キロ当たり20トンもの地球の太古の岩石がありうるそうです。月には大気も水も無いので地球のような風化作用も無く太古の化石はかなり良い状態で保存されている可能性が高いそうです。
※写真はNASAのサイトから引用させていただきました。

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